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ドバイの一夫多妻制は気軽に憧れちゃいけなかった

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画像提供元:http://dubai-biz.jp/

 

現在の日本では、結婚はひとりの夫に対して、ひとりの妻というのが原則。

しかし、かつての日本やいくつかの国では「一夫多妻制」を敷いていたところがあり、2016年になってもなお、そのままの文化が生きているところもあると聞きます。

 

男性・未婚の筆者からすると、ちょっとオトナでセクシーでグラマラスな女性も、童顔で家庭的でちょっと天然ボケ入ってるぐらいの女性も、バリキャリでスーツがビシっと似合うスレンダーな女性も、全員が奥さんになってくれるならそれって最高! と思うのですが、実際、一夫多妻制ってどれだけハッピーなものなのでしょうか?

 

たとえば一夫多妻制が現存する国・ドバイでは一般男性でも最大4名まで妻をめとることができますし、王様になれば最大10名まで結婚できるらしいです! すごい! 王になりたい!! たくさんの美人な奥さんに囲まれたい!

 

ということで、本当はドバイまで行って「実際に一夫多妻制をやってみた」という記事を書きたかったのですが、「それ、何年かかるんだ」というツッコミを受けてボツになってしまったので、

 

今回はドバイに住んでいた人に連絡して、ドバイの一夫多妻制の実態を聞いてみることにしました!

 

 

 

 

Fさんの話

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 画像提供元:Fさん

 

ーーよろしくお願いします! ドバイについてお話聞かせてください!

 

「はい。これはあくまでも、UAE人(ドバイのローカルの方)と結婚した日本人の友人から聞いた話しなので、又聞きになるのですが、女性は20代前半じゃないと、第一夫人にはなれないらしいです」

 

ーーえ、厳しい。日本でも25歳前後で一度目の節目とされてそうなイメージがありますけど、ドバイの場合だと年齢過ぎるだけで第一夫人になれないのか……シビアすぎますね……。

 
「そもそも一夫多妻とはいえ、第一夫人が一番えらいみたいで、夫は第二夫人をめとるとき、第一夫人にお伺いをたてるらしいです。それで第一夫人が断れるかどうかまではわからないんですけど」
 
ーーえぇ……じゃあ「おれ、この人を第二夫人にしようと思うんだけど、どう思う?」「はぁ? あんたこんなのが好きなの? 品性疑うわ」ってやりとりをするってことですよね……? 地獄じゃないですかそれ……。絶対やだ……。
 

「あと、これは私的な意見ですが、レストランで複数の妻と子どもなど、大勢でご飯を食べている家族を見ると、やっぱりその中でも一番若い夫人が寵愛されているように見えます。おそらく年齢が一番若いから当たり前ですけど……」

 

ーー僕も、どうせなら若い子と結婚したいって思っちゃってました……ドバイの男性も考えること変わらないんだな……。

 

「あと、一夫多妻って、経済的にも時間的にも平等に愛することが前提で成り立っているんですよ。全員に同じ大きさの家を与えなきゃいけないし、第二夫人の家に寝泊まりしたら、第一夫人のもとへも平等に寝泊りしていかなければならないので、『第一夫人とのやり取りが面倒くさいから第二夫人はもう取らない……』なんていう男側の意見もあるそうです……」
 
ーーなんか全然楽しくない気がしてきた……一夫多妻制、しんどいんだな……。
 
 
イメージしていた一夫多妻制とは全く違う展開だったので、正直へこんできました……。もっとポジティブな話ってないもの……? 別の人にも聞いてみようと思います。
 
 
 
 

Kさんの話

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 画像提供元:http://www.photo-ac.com/

 
 ーー何かドバイの一夫多妻制の話、ご存じじゃないですか?
 

ドバイは人口の8割超が外国人なので、現地に住んでいても、いわゆるドバイ人と濃密に関わる機会というのはほとんどないんですよ。

でもあるアブダビ人の男性(30代半ば、勤務先や物腰からして結構いい家柄)に一夫多妻制について聞いたところ、新しい妻をめとるには以前からの妻の承諾を得ねばならず、女性も近代的な考え方をするようになってきているので、若い世代で複数の妻をめとっている人はほとんどいないとのことです

 

ーー そうなんですね……若い男がウハウハしてる国だと思ってたのに……どんどん現実味がなくなってきた……。

 

「ショッピングセンター等ではアラブ人家族の姿をよく目にしましたが、一夫多妻っぽい集団を見かけたことは一度もなかったですよ。

それに、現地人は男女別学を徹底していて、小学校以降は男子校と女子校が完全に分かれてます。病院などでも、男女でブースが分かれているところなどがよくあります。外国人向けの施設では関係ないんですけどね」


 ーーそもそも男女をクッキリ別ける傾向があるんですね。一夫多妻制どころか青春時代を別学で過ごすことになるのか……つらい……。
 
「あと、これは一夫多妻とは関係ありませんが、あっちに居て思ったのは、育児環境が日本と違いすぎるということ。

階級社会というか身分差が歴然で、基本的に現地人は全員お金持ちなんです。そのため、現地人の生活を低賃金の出稼ぎ労働者が支えているような構造になっています。子守はフィリピン人などのナニー(乳母)に任せきり。

公園やショッピングセンターで、両親らしき金持ちアラブ人がのんびりくつろぐ横で、乳母派遣会社のユニフォームと思しき服を着たナニーが子守をしている姿をよく目にしました。

そんな状態なので、子供のしつけがなってないときもあって、スーパーで売っている飲食物を会計前に売り場で飲み食いする光景をよく見かけます。一応、カラの包装で精算はしている模様ですが……」

 

ーーなんか、壮絶だな、ドバイ……。

 

 

一夫多妻制どころか、ドバイという国のイメージさえも少し見え方が変わってきそう……。でもこれらはあくまでも個人意見! もっとポジティブな面もあるはず! 憧れの楽園がそこにあると信じて、めげずにほかの人にも聞いてみます。

 

 

 

 

Nさんの話

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画像提供元:Fさん

 

ーードバイの一夫多妻制について伺いたいのですが……。

 

「今では滅多に見なくなりましたね……。でもあれ、歴史がおもしろいんですよ」

 

ーーえ、一夫多妻制の歴史?

 

「一夫多妻制って、男性が優位で、勝手気ままに遊んでいるイメージがありません?」

 

ーーあります。というか僕がやってみたいと思ってました。

 

実は発想がちょっと違うんです。まだドバイでも戦争が尽きなかった時代、男性は戦いに行って、多くの人が亡くなりました。そのとき、多くの未亡人が続出したんです。

 

そこで、残された彼女たちを守るため、経済的に豊かである男性は、生活保障という目的から、一夫多妻制が認められた、という話だそうですよ」

 

ーーなんと……そんなドラマがあったんですね……。

 

「そう。多くの人が一夫多妻制を勘違いしているみたいですけど、そういった背景があるから、経済的にも、時間的にも、ゆとりがある人でないと一夫多妻制は許されない仕組みになっているんです」

 

ーーそうだったんですね……。正直「女をとっかえひっかえ~ハーレム~♡」っていう展開しか期待していなかったんですけど、歴史的背景を聞くと、うかつにそういうことやっちゃいけないんだなって思えました……。

 

ありがとうございました!

 

 

 

まとめ

以上、ドバイの一夫多妻制の実態をお伝えしました!

今ではかなり減ってきているという一夫多妻制ですが、その制度にはきちんと理由と歴史があったんですね……。ちょっと複雑な気持ちになりましたが、それでも、時間とお金と体力と国籍さえあれば、今でも妻を複数めとることが可能ってこと! それならばいつかはやってみたい!だから! とりあえず! お金がほしい! 石油王になりたい!と思った筆者でした。

 

 

 

 

 

  

■いろんな人のいろんな「恋愛・結婚」のあり方

 

■海外シリーズ


結婚式にスポンサー! こだわりたい夫婦に新しいウエディングパーティのご提案

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こんにちは、ライターのカツセマサヒコです。
のっけから不自然にニヤニヤしてすみません。

 

なんでそんなにニヤニヤしてるかと言いますと、
今日は結婚式の常識を覆すかもしれない話が聞けそうだからです。

 

結婚式っていろいろとしきたりみたいのが多くて、何かとメンドクサイって話を聞きませんか。そういう古い慣習とかを取っ払ったらどんなパーティができるのか、昔から興味があったんですよね。

 

そしたら先日、一緒に飲んだ友人が「かなり斬新なウエディングパーティをやった」という話をくれたので、今日はそれがどんなパーティだったのかを聞きに来たというわけです。

 

 

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こちらが結婚式を挙げたおふたり! 奥さんの鈴木実歩さん(左)と、旦那さん(で僕の友人)の松田然(もゆる)さん(右)です。写真がさわやかすぎるし、奥さん美人すぎる。

 

 

 

 

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おふたりは海外留学中に出会った共通の友人が企画したホームパーティで出会ったそうです。そこからしばらくはFacebookでつながっている程度のゆるい関係だったそうですが、実歩さんがカナダへ一人旅をする計画を考えていたときに、ちょうど然さんが極寒のカナダを一人旅しているFacebookの投稿に目が止まって連絡を取ったことが、急接近するきっかけだったとのこと。「旅好き」という共通の趣味から関係が始まっているのも、なんだかうらやましい。

 

 

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「今日はよろしくお願いします。以前、然さんからおふたりの結婚式のお話を伺ったとき、スポンサーを付けたことや、出欠管理の方法が斬新だなって思ったんですよ。そのへん詳しく教えてください!」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「よろしくお願いします。ふたりだからできたこともあるかもしれないけれど、できるだけ誰でも活用できるように話すね」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「ちょっと聞いた限りではめちゃくちゃおもしろかったですからね。楽しみです」

 

f:id:katsuse_m:20160224110639j:plain「よろしくお願いします!」

 

 

海外挙式は王道に、そのぶんお披露目パーティはオリジナリティを!

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f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「おふたりは結婚式とお披露目パーティを別日でやったんでしたっけ?」

 

f:id:katsuse_m:20160224110639j:plain「そうですね。昨年末にグアムで親族だけの結婚式を挙げて、年明けの私の誕生日に、神宮外苑のレストランでお披露目パーティをやりました。だから1.5次会みたいなものなのかな?」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「オリジナリティがある式をやったのは、お披露目パーティの方ですよね。何人くらい集まったんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160224110639j:plain「100人くらいでしたね。お互いの学生時代の友人と、旅仲間や仕事でお世話になった方たちを呼びました」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「100人いると結構にぎやかですよね。1.5次会って招待状出すときもあればLINEとかだけで招待されるときもありますけど、おふたりはどうしました?」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「僕らはPeatixでイベントページつくって、そこで管理してたね

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「PeatixってIT系のイベントとか行くとよく使われてるやつだ。あれって振込とかを事前にできるし、参加者が誰くるか見えるんですよね」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「そうそう。参加費を事前に集められたから受付がかなりスムーズだったし、あと参加者への連絡が一斉送信できるんだよね。紙の招待状だとみんなに連絡するのは大変だし、LINEでグループ作るのも手間だし、出欠管理がかなり楽だった」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「当日に妻へのサプライズもいくつか用意してたんだけど、妻に内緒で参加者全員に協力呼び掛けたりするのも、Peatixだからできたことだと思う」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「完全に商業利用のイベント向きだと思ってましたけど、Peatixって実はプライベートでもかなり使えるのか……」

 

f:id:katsuse_m:20160224110639j:plain「結婚式って言うと招待状のイメージが強いですけど、あんまりそういうのに左右されずに自分たちでやりやすい方法、楽しい方法を選ぶようにしてましたね」

 

 

 

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Peatixはデザインから自分たちで作れるらしいですが、凝りすぎててすごい

紙の招待状にこだわりがない人は、こういうサービスを使うのがてっとり早そう。

 

 

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「会場探しはどうやったんですか?」

 

 

f:id:katsuse_m:20160224110639j:plain「グアムでの式をリゾートウエディングの会社にお願いしたんですけど、そのときに1.5次会用のイベント会社を何社か紹介してくれたんです。その中から2社ほど話をしてみて、提案力のある方に決めて……(笑)、その会社さんが提携してるお店を選びました」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「『提案力のある方』って企画コンペってことですか? シビアすぎません??

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「一生に一度のイベントなので、あっちから2つ、3つとアイデア出てこないと、任せたくなかったんだよね……(笑)」

 

f:id:katsuse_m:20160224110639j:plain「海外挙式はアレンジとかがあまりできなくて、式の流れがほとんど決まっているんです。だからお披露目パーティのほうは自分たちの個性をできるだけ出したいと思っていて。3時間弱、ぜんぶ自分たちで決められるわけだし、フレキシブルなぶん、相手からはいろんなアイデアや成功例を教えてもらいたかったんですよね」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plainたしかに一生に一度って考えると、妥協したくないですもんね。でもこれ、僕がウエディングプランナーだったらお腹痛くて泣いてると思う」

 

 

 

スポンサーを付けるには「テーマ」が大事

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f:id:katsuse_m:20160224111055j:plainウエディングパーティにスポンサーを付けたっていうのは、どうやったんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「それね。そこを聞きたくて来たよね」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「うん、超画期的だった。すごいと思いました」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「たしかにスポンサーを付けたんだけど、でも別に、お金を浮かせようとしたとか、そういう発想じゃないってことだけ先に伝えておきたいかな」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「え、そうなんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「そういう目的で集めることもできたかもしれないけれど、僕らはお金集めのつもりはなかったんだよね。ただ、イベントとしてのクオリティを考えたときに、スポンサーが付いていたら盛り上がるし、ゲストも喜ぶかなって思った

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「そうか、完全にヨコシマな気持ちしか持ってなかった」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plainそういうところよくないと思うよ?

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain反省します

 

 

 

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f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「スポンサー付けるのって、営業力とか提案力がめちゃくちゃ必要だと思うんですけど、どうやったんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「うーん、でも僕ら、ふたりとも営業経験なんてないんだよね。ただ、スポンサー付けるうえで必要なポイントはなんとなくわかってた。僕は自営でライターをやっていて、自転車で日本を周りながらスポンサーを集めて、いろんな企業の記事を書いて生計立てていたこともあったし」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「スポンサーを付けるポイントってどんなところですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「まずはイベントと企業の共通点を見つけること。『普通の結婚式です!』って言ったら、企業も『楽しんでね!』で終わっちゃうんだけど、僕らは結婚式に『旅』というテーマを持って企画してたんだよねだから旅に関連しそうな企業に話をすれば、理解してもらいやすかった。『旅がどれだけ好きか』って想いならいくらでも語ることができたし、そこで熱意が伝われば、企業は動いてくれることがあるんだよね

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「そうか、企業にとっては上手にPRしてくれる場に感じますもんね」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「そうそう。だからまずは自分たちの決めたテーマに当てはまりそうな企業をリストアップするところから始める。で、次にその企業に対して、自分たちのパーティのスポンサーになることで得られるメリットを伝えてあげるんです」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「それ難しそう……メリットってどんなことですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「たとえば僕らのパーティの場合、ふたりとも自営業だから集まるゲストも経営者が多い。あとふたりとも30歳を過ぎているから、ゲストも30代が多い。そしてもちろん、旅好きな人が多く集まる。これだけでも企業からしたら『狙いたいターゲットが集まっている場』となっていることがあるんだよね」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「なるほどー! 自分たちのパーティにどんな人が来るかアピールすることで、企業のターゲットとしてる層とマッチングする可能性があるんですね」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「たとえば自動車配車アプリのUberとかは、旅とはちょっとズレているかもしれないけど、移動って観点ではまさに旅のようなものだから声をかけたんだ。そしたらちょうど中小企業の経営者層にサービスを広げようとしていたから、スポンサーになってくれたんだよね」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「でもどうやって企業とコンタクトを取ったんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「最初はフェイスブックでその企業とつながっている人を紹介してもらうとか、すでに自分と取引のある得意先に直接交渉するとか、自分の手の届く範囲のところから声をかけたね。あとは、旅系のイベントで企業の担当者に会ったら『実は、今度結婚式をするんですが……』って、はじめましてなのに交渉してみたり(笑)。それ以外は、企業のアカウントや広報窓口にかんたんな提案書を送ったかな

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「どのくらいスポンサーになってくれるものなんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain直接話ができたところは大体OKしてくれて、広報窓口とかに提案書を送ったところは、返信率が3割くらいかな。やっぱり一個人のイベントでスポンサーになってくれるところってそんなにないんだよね」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「話したところはほぼOKってすごい! 返信率3割のうち、何社ぐらいスポンサーになってくれたんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「1社だけかなあ」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain見ず知らずの夫婦のスポンサーになるんだから1社でも十分すごいですよ……。スポンサーになった企業からは、現物やサービスが支給されるんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plainそうだね。たとえば、スポンサーになっていただいた企業にクーポンコードを発行してもらって、先ほど紹介したPeatixで参加者に一斉にメールしたり。一例を挙げると、ビルの屋上などの非日常空間で本格的なBBQが体験できる『Real BBQ』さんからは、BBQの幹事無料券のクーポンをいただいたりとか。

ウエディングパーティで知り合って仲良くなったゲスト同士がまた集まれる場を作りたいという想いもあったので、それを伝えたところ企業も協力してくれました。 ほかにもゲームの景品にしたものがいくつかあるんだけど、やっぱり『企業からの提供です』って言うとそれだけで盛り上がるよ」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「たしかにそうだろうなあ、いいなあ。変わった景品とかもあったんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「レジャー・アクテビティの予約サイト『そとあそび』さんからは、アウトドアレジャー体験チケットをスポンサードしてもらって。今度、ゲームで当選したゲストと一緒に、僕もMTBのダウンヒルを体験しに行ってきます。

ほかにも、個人的に日本の旅先で大好きな高知県からは、『高知家 エクストリームトラベル社』がスポンサードしてくれて、『おもてなしタクシーで巡る“仁淀ブルー”に出会う旅』という、水質日本一を誇る仁淀川へのツアーチケットを提供していただきました。

ゲストも旅好きが多かったから、そういう人たちに喜んでもらえる景品がないかなぁと考えて、旅好きの僕自身が個人的にいつも利用しているサービスの担当者に無理言って、協力をお願いしたかたち(笑)」

 

 

f:id:katsuse_m:20160224110639j:plain「あとは、プロスタイリストのスタイリング同行サービスがおもしろかったかも。私の友人が雑誌や芸能人のプロスタイリストなんですけど、その方が経営者向けにスタイリング同行のサービスをやっているんです。1日目にヒアリングをしてコンセプトやイメージを決めて、2日目にショッピング同行をしてくれる。

下見も事前にしてくれていて、自分に合いそうなものをどんどん提案してくれるんです。普段はサービスとして10万円で提供されているんですが、そのときは特別に無償で協賛してくれました」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「おもしろい! そんなサービスがあること自体知らなかったです。PRの場にもなるんでしょうね」

 

 

想いをかたちにするためなら、自分たちで企画する

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f:id:katsuse_m:20160224110639j:plain「これまでいろんな結婚式に参加したんですけど、参加者としては物足りないなって感じるときもあって。ゲームはビンゴで、景品はテーマパークのチケットっていう定番ももちろんいいんですけど、私たちは少しでもゲストの思い出に残るものがやりたいと思った。二次会代行業者から提案してもらったゲームも、あんまり個性的なものはなくて、それも結局自分たちで企画することにしたんです」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「どんなゲームにしたんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160224110639j:plain「テーマの『旅』に絡めつつ、できるだけ多くの人たちが交流できるゲームを企画しようと思いました。結果、47都道府県を書いた紙をゲストに配って、『会場内でできるだけ多くの県の出身者と出会ってください』というルールにしたんです」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「100人が一斉に動くの、大パニックになりそう」

 

f:id:katsuse_m:20160224110639j:plain「おもしろかったですよ、やっぱりゲストの中でも社交性が高いなあって前から思ってた人がそのまま上位に来たりして」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「ゲストにフリーランスや経営者の方が多いと、社交性の塊みたいな人もたくさんいそうですもんね」

 

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f:id:katsuse_m:20160224110639j:plainその場をどんな空間にしたいかっていう想いが大事だったし、私たちは二人とも自営で働いているから、周りの人がいなければこれまでやってこれなかった。お世話になった人たちにしっかり楽しんでもらって、それぞれも交流できるような場にしたかったんです。その想いがテーマである『旅』にもマッチしていたこともあって、すべて軸をブラさずに企画を行うことができたと思います」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain想いをかたちにするためにとことんこだわった結果の、スポンサーだったりゲームだったりしたんですね。たしかに、ゲストの顔ぶれを想像して、どんなことをすれば喜んでもらえるか、楽しんでもらえるかをイメージすることはパーティを成功させるポイントっぽいですね。これは誰でもまねできることかも」

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「そうだね、二次会代行業者などは知見もたくさん持っているから、確かなアドバイスをくれるんだけど、でも人生で一回しかない大イベントなのに、業者や式場の言いなりになっているのはもったいないと思ったなあ。

ただ、式の準備はやることが本当に多いので、仕事が忙しいと全部お任せにしちゃいたい気持ちもわかるし、そもそも全部がはじめてのことで、自分たちにノウハウがまったくない!」

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「そうなんですよね。結婚式にベテランなんてなかなかいない(笑)」

 

 

f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「でもだからこそ、自分たちが楽しめるテーマを設定し、夫婦で協力するのはもちろんのこと、友人や仕事の関係者、企業までいろいろ巻き込んだプロジェクトにしちゃえばいいんじゃないかな。

僕らはそれが『旅』をテーマにしたかたちになったけど、これから結婚式や二次会をやる人にも、何か想いを持ってもらって、それをいちばんイイかたちで実現できる方法を考えてほしいと思います

 

f:id:katsuse_m:20160224111055j:plain「古いしきたりとかもいろいろありますけど、確かにオリジナリティを求めると、そういうものはどんどん取っ払っていったほうが自由にやれるんでしょうね。それもひとつのウエディングのかたちなんだろうなあ」


 f:id:katsuse_m:20160224113923j:plain「そうそう。本当にそう思う。もちろん型にハマった結婚式も、それはそれですてきだけどね」

 

 

 

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こうして取材は終了しました!

王道、定番の結婚式にばかり出席していると、然さんたちのようなご夫婦はとてもまれに感じるかもしれません。

でも1.5次会のような自由度の高い形式と、想いをかたちにしたいというバイタリティがあればウエディングパーティの可能性はまだまだ広がると実感させられたエピソードでした。

これからウエディングパーティを考えているみなさん、これまでのしきたりなどに捉われすぎず、自由な発想で企画してみてくださいね!

 

 

 

 

 

 

 

■定番のパーティ・演出もいいよね

 

 

■あわせて読みたい、おやくだち記事 



 

【深夜もやってる】結婚式二次会後に行きたいラーメン店12選(渋谷・青山・恵比寿・六本木編)

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 腹ペコな皆さん、こんにちは。

結婚式の二次会は久しぶりに再会する仲間も多く、「ついつい話が盛り上がって、ご飯が食べられなかった~」なんてこと、よくあるのではないでしょうか?

そんな悩み(?)を解決するため、Kekoon編集部は「二次会が終わってからでも食べられるウマいラーメン店(結婚式場が多い都内の一部エリア限定)」をピックアップしてみました!

この企画のために編集部員がラーメン10杯以上食べましたので、ぜひご覧ください!

 

 

 

渋谷エリア

麺の坊 砦

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言わずと知れたチェーン店「一風堂」からのれん分けしたお店。実は「一風堂」出身のラーメン店は「ソラノイロ」などの人気店が多いのです。「麺の坊 砦」は豚骨ラーメンがメインですが、ほかのメニューも豊富。定期的に発表される期間限定メニューも好評なので、1度目は定番を、2度目は期間限定メニューを頼むのがオススメです!

 

【おすすめシチュエーション(編集スタッフ偏見only)】
木の温もりが感じられる店内はかなり落ち着いた印象なので、女性だけでも安心して入れます。仲良しメンバーで参加した二次会の後、「蝶ネクタイに紺色ベストだった人、超イケメンじゃなかった!?」と女子会を始めるのもここなら悪くないかもしれません。

 

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【店舗情報】
03-3780-4450
東京都渋谷区神泉町20-23
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13003402/

【営業時間】
11:00~翌2:40

【定休日】年末年始のみ

 

 

風来居(ふうらいきょ) 渋谷店

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風来居の人気メニューは塩ラーメンなのですが、塩だからといってあっさりと思うなかれ! 既存の塩ラーメンとは一線を画した濃厚な豚骨出汁は、他店にない味わいであなたの舌を虜にします。特製ダレで食べる「玉子かけご飯」も、この店に来たなら必須!写真は「しおらーめん(770円)」。

【おすすめシチュエーション(編集スタッフ偏見only)】
「玉子かけご飯」までしっかり味わってもらいたいので、個人的には、二次会会場ではご飯をあまり食べないでもらいたいところです。お酒とちょっとした前菜だけ食べて会場を出たらこの店に直行。「ちょっとお酒が入っていながらも、口も胃も寂しい」ってぐらいのときが一番おいしく感じられる気がします。もちろん、シラフで空腹時にも最高ですけどね!

 

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【店舗情報】
03-3463-1008
東京都渋谷区松濤1-29-2 松濤スクエアビル 1F
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13020303/

【営業時間】
11:00~23:00

【定休日】なし

 

 

恵比寿・代官山エリア

まぜそば 三ツ星

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ラーメン評論家が選ぶ「Tokyo Ramen of the Year(TRY)新人賞」の「汁なし部門」で3位入賞を果たした名店「まぜそば 三ツ星」。
くじら肉を使った「まぜくじら」など、バラエティに富んだ商品ラインナップがウリ。トッピングも変わったものが多く、フライドバナナなどは一瞬目を疑うレベル。でも食感のアクセントになってめちゃくちゃおいしいので、ぜひお試しください! パクチーを乗せた豆乳ベースの担々麺もオススメエスニック好きな人にはたまらないお店だと思います。写真は「和牛まぜそば(900円)」。


【おすすめシチュエーション(編集スタッフ偏見only)】
「ちょっとクセがあるものが食べたい!」というオーダーがあった場合や、「変わったお店知ってるよ?」とドヤ顔したいときにはオススメのお店。和牛・豚・鯨・ブリ・ベジ・仔羊からお肉をセレクトって、すでにちょっとワクワクしませんか。二次会後に仲良しメンバーで集まって、「酔った勢いだー! 全員で1個ずつ頼もうー!」などと盛り上がるのもよいかもしれません!

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【店舗情報】
03-6455-0552
東京都渋谷区恵比寿西1-13-2 サンキビル 1F
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13177212/

【営業時間】
(月~土)12:00~15:30、18:00~翌1:00
(日・祝)12:00~15:30、17:00~22:00

【定休日】不定休

 

 

 

すずらん 恵比寿店

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中華料理店出身の店主が作るスープは、あっさりながら旨味がギュッと詰まっていますし、底が見えるほどの透明感も魅力。お酒を飲んだ後にはたまりません。チャーシューも「林SPF豚(数少ない無菌豚のこと。レアでも食べられる)」を使用しているなど、素材の細部までもこだわりが効いているのが人気の秘密。スパイスも中華料理で使うものを使用しているせいか、本格中華を食べているような気分に!
店内の雰囲気も上品なので、女性にもオススメです! 写真は「中華麺(950円)」。

【おすすめシチュエーション(編集スタッフ偏見only)】
とてもあっさりでヘルシーに感じられるラーメン。二次会でしっかり食べてしまった方も、「最後に、ちょっとだけ……」という気持ちでのれんをくぐる方が多そうです。L字型のカウンター席のみなので、2~3人程度の少人数で「せっかく久しぶりに会ったんだし、もう一軒だけ、寄って行かない?」と誘うのにはピッタリかも!

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【店舗情報】
03-5422-6705
東京都渋谷区恵比寿1-7-12 久保ビル 1F
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13173000/

【営業時間】
(月~土)11:30~15:30、18:00~23:00

【定休日】日曜
 

 

 

 

しゅういち 恵比寿店

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「2次会後もガッツリ食べたい!」と考えている方におすすめしたいのが、カレーつけ麺専門店(一応、ラーメンもあります)の「しゅういち」です。
石釜のような器に、グツグツと沸き立ったカレースープと、モチモチの平打ち麺。15種のスパイスを使ったカレースープはピリッと辛く、一度食べたら絶対にクセになります。
また、スープはサラサラなんですが、ごはんとの相性がめちゃくちゃいいので、ラーメンを食べ終わってから、ぜひご飯を頼んでください。もはやそこからが本番みたいなところがあります。写真は「カレーつけ麺(750円)」。

【おすすめシチュエーション(編集スタッフ偏見only)】
今回紹介するラーメンの中では最もこってりしているので、「飲みの後には、こってり一択でしょ!」という方はぜひこちらをセレクトしてください。個人的には「ファーストバイト以外何も食べられなかった……という新郎新婦こそ、私服に着替えてささっと食べに来てほしいようなお店です。それで「今日、楽しかったね♡」などとカレーつけ麺を食べながらノロけてほしいと思いました。

 

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【店舗情報】
03-5428-6867
東京都渋谷区恵比寿西1-9-2 YAMAビル B1F
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130303/13159037/

【営業時間】
11:00~翌5:00

【定休日】なし

 

 

香湯(シャンタン)ラーメン ちょろり 恵比寿店

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焦がしネギが香るほんのり甘いあっさり醤油スープと、もちもちの細縮れ麺との相性がバツグン! また、お客さんの大半が「半チャーハン」を頼むほど、チャーハンの人気も高いのがこの店の特徴です。
これはあくまでも憶測に過ぎませんが、「シャンタン」は普通「上湯」と書くことが多いのです。しかしこのお店ではねぎ油の香り高さを表現するために、「香湯」と命名しているのかもしれません。要するに、そのくらいスープの香りが最高! 写真は「ラーメン(600円)」、「半チャーハン(400円)」。

 【おすすめシチュエーション(編集スタッフ偏見only)】
一見古民家のような外観をくぐると広がるスープの香り、食欲をそそります。半チャーハンにぜひチャレンジしていただきたいので、お腹に余裕があるときにはぜひ立ち寄っていただきたい名店。もちろん「ラーメンだけあっさり食べればいいかな」という気持ちで入店しても構いませんが、せっかくなら友人とシェアしてでも、チャーハンを食べてもらいたい……そう思わざるを得ないほど、ラーメンとチャーハンの相性がバツグンです。

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【店舗情報】
03-3444-7387
東京都渋谷区恵比寿4-22-11
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13001595/

【営業時間】
(月~土)11:00~翌5:00

【定休日】 日曜・祝日

 

 

 

しお貫(しおかん)

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函館塩ラーメンのお店。今回紹介したいのは、飲み会後にこそ食べたくなる「浅蜊(あさり)らーめん」。「塩らーめん(670円)」よりも少し高いこのメニューは、ふんだんにアサリが使用された、贅沢なスープが特徴です。
アサリの旨味が詰まった出汁に、厚みのある鶏・豚出汁が合わさり、あっさりながらに重厚でパンチのある味わいを生み出しています。香味油で香りを付けたニンニクの風味も食欲を刺激しますし、パスタ料理の"ボンゴレ"をスープにしたような印象は、インパクト大! 写真は「浅蜊(あさり)らーめん(920円)」。

 

【おすすめシチュエーション(編集スタッフ偏見only)】

二日酔いの朝や飲みすぎた日の帰り道、アサリやしじみの味噌汁が異常に飲みたく感じるときはありませんか。その気持ちが理解できる(主に男性陣?)方には、ぜひこの店の「浅蜊(あさり)らーめん」を食べてもらいたいのです。もちろん女性にもオススメなのですが、このスープを一口飲んで「くぅ~~! これこれ!」と言っている男性陣ふたり組とかがいたら、「あー、気持ちわかる」としか思えません

 

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【店舗情報】
03-6408-1501
東京都渋谷区恵比寿3-3-2
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13092063/

【営業時間】
(月~土)10:30~翌4:00
(日・祝)10:30~23:00

【定休日】なし

 

 

 

麻布・六本木

麺劇場 玄瑛(げんえい) 六本木店

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イベリコ豚使用の豚骨ラーメンがウリのお店。福岡ではカリスマ的ラーメン店とされている「麺劇場 玄瑛」の3店舗目にあたります。

数多のメディアに出演経験のある入江店主が作る独創的なラーメンも魅力ですが、ラーメンとは相反する"高級クラブ"のような店内の雰囲気も、人気のひとつ。
ちなみに広尾にある姉妹店「ゲンエイワガン」は、完全予約制で7000円のコース料理のみ。こういった一風変わった見せ方をするあたり、「麺劇場」という名前が納得いきますよね。写真は「XO醬薫イベリコ豚の玄瑛流ラーメン(920円)」。

 

【おすすめシチュエーション(編集スタッフ偏見only)】

やはり店内の高級クラブのような雰囲気を楽しんでもらいたいので、「二次会会場で知り合った男女2対2」のようなシチュエーションが生まれたら、ぜひこの店で「えー何この雰囲気! すごい!」と盛り上がってほしいと思います。しかも内装だけでなく味も確かなのがうれしいところ。ラーメンも会話も思う存分楽しんでもらいたいです。

 

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【店舗情報】
03-6447-4010
東京都港区六本木4-5-7
http://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13188460/

【営業時間】
11:30~15:00、18:00〜24:00

【定休日】なし

 

 

ラーメン香月(かづき) 六本木店

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バブル期に六本木で旋風を起こした、背脂チャッチャ系の名店。創業者である穴見氏の全面監修の元に完全復活しました。
背脂の甘みがしみるノスタルジックな醤油ラーメンは少ししょっぱさが強いのですが、飲み会後にはこのしょっぱさこそ求めたくなるもの。写真は「醤油らーめん(850円)」。

【おすすめシチュエーション(編集スタッフ偏見only)】
「本当はおれ、アイツのこと好きだったんだよね……」と今更ながら新婦への想いを語り始めた男の友人がいたら、そっとこの店へ連れて行ってあげましょう。なつかしい味がやさしく沁み渡り、思わず泣きたくなるかもしれませんが、いいじゃないですか、その日くらい男の涙を見守るのもアリだと思います。そんなドラマがあっても不思議じゃないラーメン店、香月にぜひ足を運んでみてください。

 

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【店舗情報】
03-6804-5822
東京都港区六本木3-10-11 青木ビル 1F
http://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13191404/

【営業時間】
(月~土)11:00~翌9:00
(日)     11:00~23:00

【定休日】なし

 

 

香妃園(こうひえん)

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鳥がじっくりと煮込まれたトロットロのスープは、お酒を飲んだ後の体にやさしく染み渡ります。スーっと食べられるやわらかクチクチ手延べ麺は、そうめんみたいにあっさりした味わい。土鍋で運ばれてくるのですが、ボリュームは約2人前と多め。小松菜と同じ種類の「しんとり菜」が入っていて、いい苦味を出して味を締めています。
中華料理店なのでラーメン以外も食べられますし、数人で行ってシェアするのもアリ。写真は「特製鶏煮込みそば(1300円)」。

【おすすめシチュエーション(編集スタッフ偏見only)】
「おれラーメン食べたいな!」「あたしもっと違うの食べたい―!」とグループで意見が割れてしまったら、両者とも納得いくこちらのお店をオススメします。ひとりで行くにはボリュームがやや多いので、やはり3~4人のグループで行って、いろいろとシェアしたほうが楽しめそうです。二次会後に中華っていう贅沢な感じも、たまには良さそうですよね♪

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【店舗情報】
03-3405-9011
東京都港区六本木3-8-15 瀬里奈ビレッジ 2F
http://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13001271/

【営業時間】
(月~土)11:45~翌3:20
(日・祝)17:00~23:00

【定休日】なし

 

 

 

味音(あじと)

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原価が高く、都内のラーメン店でもあまり目にしない「三河たまり醤油」と、愛知の良質なみりん「みかわ本みりん」を使った贅沢なラーメン。化学調味料を使っていないから安心ですし、なにより甲殻類(カニ)と動物系と、魚介系を合わせたトリプルスープが絶品です。写真は「三河たまりらーめん(800円)」。

 

【おすすめシチュエーション(編集スタッフ偏見only)】

下の写真を見ていただくとわかるのですが、「呑んでは食べて〆はらーめん」と看板に書いてしまうほど、二次会後にオススメしたい一店です。あとはラーメンのうんちくをとにかく語りたい人にもおすすめ。前述のとおり食材から調味料、スープまでこだわりまくっていますので、それらをあますところなく紹介してあげるのもよいでしょう。まあ、それで異性からちょっと引かれても、こちらは責任とれないのですが……。

 

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【店舗情報】
03-3406-5406
東京都港区西麻布4-4-12
http://tabelog.com/tokyo/A1307/A130703/13148110/

【営業時間】
11:30〜14:00 、18:00〜夜中まで

【定休日】不定休

 

 

 

アルス 南青山

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ラーメン出汁を使った鍋モノなどもあり、メニューも豊富。夜限定で提供される「白味噌とチーズのおだしらぁめん」も、真っ白なスープがおいしいと人気です。
まるでレストランのような内装で、テーブルも大きいし、夜なら飲み放題コースなども用意。ちょっとした3次会にもオススメです。写真は「アルス煮干しらぁめん(880円)」

【おすすめシチュエーション(編集スタッフ偏見only)】
 二次会が終わって「次どうしよっかーまだ飲み足りないぞー!」となった方たちにはぜひこちらのお店へお越しください。まさかのラーメン店で飲み放題コースが楽しめます。ラーメンではなく鍋も選ぶことができますので、メンバー間でわいわいとメニューを決めるのも楽しそうです。あとはここの煮干しの香り、本当にクセになるので、ぜひ煮干しラーメン好きな方にはチャレンジしてもらいたいです!

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【店舗情報】
03-6434-5057
東京都港区南青山1-15-19 B1F
http://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13179554/

【営業時間】
(月~土)11:30〜15:00、18:00〜22:30

【定休日】
日曜

 

 

 

以上、結婚式二次会後に行きたいラーメン店12選をお届けしました!

 

二次会であまり食べられなかった方や、「結構食べたけど、まだ口寂しいね」と思われた方、または「とにかく何か食べたい! 空腹で死ぬ!」と考えている深夜の新郎新婦のおふたりに、この記事が届きますように!!

 

 

(情報提供:清藤亮佑)

 


 

 

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【桐谷ヨウ寄稿文】誰かと一緒に住むつもりなんてなかった

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はじめまして。Kekoon(ケコーン)読者の皆様。コラムニストの桐谷ヨウです。

今回は同棲についてのコラムをお届けします。

 

 

===========

 

 

「誰かと一緒に住むなんて考えられない」

 

俺は五年くらい前まで本気でそう思っていた。二十代を過ぎてから、人恋しいという感覚と無縁になり、「ひとりが気楽で最高」「誰かに遠慮するなんて息苦しい」「まだ好き放題、遊んでいたい」という風に。

浪人時代に体験した寮生活が最高に楽しかったにも関わらず、シェアハウスは考えられなかったし、ましてや同棲なんて……オール監視の監獄生活と変わらねぇ! 俺はまだまだオニャノコと飲みてぇんだよぉ! といきがっていた。

 

そんな自分が同棲を始めたのは"ノリ"としか言いようがない。今の彼女と付き合い始めて半年経ったころ、当時住んでいた部屋に飽きて、引っ越しを決意した。

まだ遊びたい欲が抜けきっていない自分は恵比寿か三軒茶屋に住もうと思っていたのだけど、彼女と一緒にいるときに口をついて出たセリフがこれだった。

 

 「一緒に住む?」

 

当時、「恋人と会うのは2週間に一度で充分」がお互いのポリシーだった。だけど、彼女とは週に三回は会っており、おまけに彼女が俺の家に来てくれるケースばっかりだったのだ。その上、彼女が住んでいた赤羽から恵比寿まで来てもらうのはやっぱり悪いな、という後ろめたさもあり、何となく「アリかも」という思いで、言ってみたのであった。というか、言ってしまったのだった。
 
彼女は「うん!」と軽やかに承諾してくれた。
向こうとしても「一緒に楽しくやれそう」という思いだけでなく、「コイツまだ遊びっ気が抜けていないからちょうどいいだろう」という打算もあったのかもしれない。
世田谷のデザイナー物件にアタリをつけ、内見に行ったその日に『アド街ック天国』で街が紹介されていたこともあり、「間違いない!」と二人でテンションを上げながら、同棲をスタートしたのであった。

 

 

 

さて、同棲の良いところは何だろうか?

よく言われることに「生活コストが下がる」というのはあるのだろう。家賃や公共料金が半額とはいかなくとも、一般的には費用が一人暮らしと比較して1.5倍程度で済むのだから、結果的には安い。(うちは家賃が割高の物件に住んでいるので、あまりメリットを享受していないのだけれど)

 

でも、そんなことより「絶対にパートナーが同じ空間に居る」ということが、やっぱり最高だ。

 

恋愛に於いて「会えない時間」は、大好きな気持ちが熟成される美しい孤独であると同時に、不安や疑念をグチャグチャにかき混ぜられて、それに振り回される悪夢の孤独にもなりうる。

当たり前だけど、その時間がないのだ。帰ってくるとパートナーがいる。寝るときには隣にいる。「不在が不在している幸福感」って、やっぱり大きいのだ。

 

年齢を重ねるごとに、そして長期的な関係になっていくほどに、「安心できる」ことを希求する比重は高くなってくる。「パートナーがそこにいる」という事実は、たしかに実感することができる安心の手ざわりなのだ。

また、女性にそう感じてもらえるのは一人の男性として、本当に本当に大きい。

 

ずっと同じ空間で居られることで得られるものは何か? それは相手の繊細な機微を日常の中で捉えられることだと思う。具体的に言えば、パートナーにフラストレーションが溜まっているときに、ガス抜きの相手に即座になれるということだ。

個別に暮らしていると「会ってるときくらいは楽しく」なんて遠慮してしまったりするけれど、良くも悪くも同棲はその日にあった出来事を消化する前に、パートナーと顔を突き合わせる。

だから、表情がかげっているときに「どうしたの?」「疲れてる?」と声をかけてみるだけで、堰を切ったように話が出てきたりする。それを聞くだけで、相手はチョッピリ楽になれているかもしれない。少し表情が和らいでいる様子を見れると、一緒にいて良かったと自分も思える。

また、嬉しいことがあったときに、即座にそれを分かち合えるということでもある。細やかなサイクルで喜怒哀楽を共有できるのだ。そしてその積み重ねが、かけがえのない存在としての実感を膨らませてくれる。「ひとりの気楽さ」では埋められない、「二人の時間」の積み重ねが育んでくれるものなのだ。

 

もちろん制約は出てくる。赤の他人と一緒に住むわけで、それぞれに違うリズムを持った人間が同じ空間で生活するのだ。誰かと一緒に居られる安堵感と、独り身の身勝手さはトレードオフになる。 

だけど、それは二人の決め事でカバーしていける。例えば、うちの事情で言えば、お互いにベッタリとした関係というよりは、同じ空間でそれぞれ違うことをしているのを許容できることが大前提になっている。さりとて、完全にお互いを放置することはタブーである。

俺の彼女は「ベタベタされるのは嫌いだけど、ほっとかれすぎるのも嫌い」という性格だ。

これは「一緒にいるときは二人で何かをしなくてはいけない」という暗黙のルールがないので、彼女が同じ空間にいても、原稿を書いたり出来て、非常に有り難い。

反面、かまってオーラを小出しにしないだけに、自分のことで頭がいっぱいになっていると、彼女のことをおろそかにしてしまったりして、ある意味では間合いが難しい。

こまめに「自分だけモード」になっている自分を小突いて、「彼女に眼を配るモード」を引っ張り出す必要があるのだ。忘れていたでは済まされないものを引き受ける必要は出てくる。

 

自分は恋愛関係を考えるときに、惑星と衛星の関係を思うことがある。自転しながら、公転している惑星をサポートするように一定の距離を保ちながら隣にいる存在。

「自立と助け合いの共存」に思いを馳せるとき、あれに似ていると感じるのだ。自分が彼女の衛星であり、彼女が自分の衛星でもある。そして、一定の距離を取っていても、あなたは絶対に添い続ける特別な存在なのだいうことを身をもって示せるひとつの形が同棲なんじゃないだろうか。

 

どんなに二人で幸せにやっていても、「まだ結婚しないの?」と言われることが多々ある。もっと言えば未婚のアラサー女性には必ず言われる。籍を入れることが「幸せな恋愛のゴール」という意識が根深いのだと感じさせられる。

個人的には「内縁の妻」という概念があるように、形式に捉われる必要はないと思っているのだけど、紙切れ一枚でもっと安心をしてもらえるのであれば、それは意味があることなんじゃないだろうか? と思えるようになってきた自分がいる。

五年前、誰かと一緒に暮らすことなんて考えられなかった自分が、いろんな女の子を見たいと思っていた自分が、彼女との日々を「積み重ねること」で変遷させていった価値観のひとつだ。

そして、良いときも悪いときも、この人とならば一緒にやっていけると思えるようになったのも、あの時にノリで始めた同棲の日々のおかげだ。

 

いまは誰かと一緒に住んでみるのは「面白いよ」と心の底から言える。そして、あんなに守りたかった「ひとり暮らし」に、どこまでの意味があったんだろう、という気すらしている自分がいる。

 

 

 

 【著者紹介】

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桐谷ヨウ(@fahrenheitize

コラムニスト。主なコンテンツは恋愛・人間関係全般。
ブログ『My Favorite, Addict and Rhetoric Lovers Only
2月に初の単著『仕事ができて、小金もある。でも、恋愛だけは土俵にすら上がれてないんだ、私は。』発売。著者による解説はコチラ

仕事ができて、小金もある。でも、恋愛だけは土俵にすら上がれてないんだ、私は。

仕事ができて、小金もある。でも、恋愛だけは土俵にすら上がれてないんだ、私は。

 

 

 

 

 

 

 

 

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招待状の宛名を書くだけなの? 「筆耕者」のリアルな話

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f:id:katsuse_m:20160309160459j:plain

こんにちは! ライターの佐々木ののかです。

 

突然ですが、皆さん、「筆耕」ってご存じですか?

結婚式の招待状の宛名書きや賞状の本文などを書いて生計を立てている人のことだそうです。筆一本で暮らしてるって何だかカッコいい!

でも、結婚式の招待状もおうちでプリントできる時代。筆耕者さんに依頼する人も減ってきていると聞きますが、その話、本当なの?

 

 

というわけで今回は、筆耕業も営んでいるハンコ屋さんの老舗、日本橋「星野印房」さんにその真相と、筆耕業界の未来についてお話を伺ってきました!

 

 

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今回お話を聞いたのは星野印房の星野専務(左)と、筆耕者の久守先生(右)です。久守先生は星野印房さんの事務所に常駐して仕事を受けているほか、自営の筆耕者としても活躍されています。

 

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「こんにちは! 筆耕ビギナーなのでわからないことだらけなのですが、よろしくお願いします!」

 

f:id:katsuse_m:20160309162639j:plain「先生が何でも答えてくれるので大丈夫ですよ」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「筆耕についてならなんでも聞いてください!」

 

 

 

結婚式の招待状を筆耕業者に頼む人たちって減ってるの?

f:id:katsuse_m:20160309160558j:plain

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「早速お伺いしていきたいんですけど、結婚式の招待状を筆耕者さんに頼む人って減ってきているんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162639j:plain「そもそもなんだけど、結婚式が今のように招待状を出すかたちになったのっていつからだと思う?

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「え! え~っと、半世紀くらい前とかからですか……?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162639j:plain「うーん、そうね、少なくとも戦後から始まったんだよね。戦前は、旅館とか料亭さんとか、そういうところでご近所さんやお身内だけでやっていたの。それが昭和30年くらいになると、ホテルでウエディングみたいな形になって、その頃から一般の方も、招待状をつくるようになったんですよ」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「ということは、結婚式の招待状を筆耕業者さんに頼む文化も、最近のこと……?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162639j:plain「その通りです。だから『筆耕じゃなきゃいけない』っていうのも、歴史的にそんな長いわけじゃないんですよ」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「考えたこともなかったです。でも、ここ50年間の短い間で見ても、『筆耕者さんにお願いしたい』というニーズは減っているんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「減ってはいますね。パソコンやプリンターが普及して、結婚式の招待状もご自分で作る方が増えてきていると思います。でも、筆耕のお仕事が完全になくなるっていうこともないと思います」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「そうなんですね。わたし、結婚式を挙げたことがないんでわからないんですけど、筆耕者さんに頼むと、どういうところが良いんですか?」

 

 

f:id:katsuse_m:20160309160637j:plain

f:id:katsuse_m:20160309162639j:plain「やっぱり思い入れだろうね。招待状が届いたときに手書きの文字と印刷した字だったら、手書きのほうが嬉しいし、何かカッコいいでしょ?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「カッコいいです! 私の友達なんかは『自分で印刷したら右上がりになっちゃったから、ごめんね』って笑ってました(笑)」

 

f:id:katsuse_m:20160309162639j:plain「そういうのを気にしないのであれば自分で印刷しても問題ないんです。価値観はそれぞれですから」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「あとは、筆耕業者がどこにあるのかわからないっておっしゃる方が多いと聞きます。筆耕者さんは自宅で仕事されている方も多いので、マンションの一室までお願いしに行くのってハードルが高いみたいで」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「確かに、星野印房さんみたくホームページがあればいいけど、いざ頼もうって思っても、どこに頼んだらいいかわからないかも……」

 

 

 

ぶっちゃけやっていけるの? 筆耕業者さんの「内情」に迫る

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f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「結婚式の招待状の依頼が少なくなってきていると伺ったんですけど、正直なところ業界的には厳しいんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「まあでも、筆耕のお仕事は結婚式の招待状だけじゃないですからね。企業の社長交代式の案内状とか、学位記、総理大臣賞の賞状書きなんかもやったことがあります」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「総理大臣賞の賞状が印刷だったら、ちょっとありがたみに欠けますもんね(笑)。他に、『これはすごい!』って思ったところからの依頼とかってありましたか?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「有名デザイナーさんのコレクションの招待状を担当することになったときは、規模感や華やかさに驚きましたし、嬉しかったですね。あとは件数の多さだと、企業さんのパーティーのあて名書きとかかな」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「ちなみに1案件で最大何枚くらい書くことになるんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「10,000件くらいかな?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain10,000件! それを先生が1人で?」

 

f:id:katsuse_m:20160309160758j:plain

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「さすがに書けないですよ(笑)。他の筆耕者さんにも頼んで、みんなで書きます」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「ちょっとホッとしました(笑)。それでもたくさん書くんだろうなぁ。1日でどのくらい書けるものなんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「私は100枚くらいかな」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「1日で100枚も書いちゃうんですか? 腱鞘炎になりそう……」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「若い頃はなりましたよ(笑)。急ぐと力が入っちゃうんです。でもさすがにもうコツが掴めたので大丈夫です」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「経験がモノを言う世界ではありそうですよね。先生って筆耕のお仕事を始められて何年くらいになるんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「20年くらいかな? 元々は筆耕者のような実用的な書道ではなく、書家として芸術作品の書道をやっていたんです。でも生まれた子どもが病気がちだったので、家でできる仕事を、と思って筆耕者を始めました

 

f:id:katsuse_m:20160309160830j:plain

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「筆で身を立てられるなんてカッコいいです」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「習ったことはお金にしないとね(笑)。まぁでも書家と筆耕者は全然違うので、書家向きでも筆耕者向きじゃない人ってけっこういると思う」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「書家向きな人と筆耕者向きの人の違いってなんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「自分の思いを表現するのが書家で、誰にでもわかりやすい字を淡々と書くのが筆耕者だから、自分の字にお客さんからケチをつけられても柔らかい気持ちで対応できる人じゃないと難しいんですよ」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「確かに、芸術としての書道を極めていきたい人にとっては難しいかもしれませんね」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「そうなんです。だから、寛容な心を持った人しか筆耕者にはなれません(笑)

 

f:id:katsuse_m:20160309162639j:plain「先生、自分で言ってる(笑)」

 

 

明治から続く4代目! 星野印房さんの今までとこれから

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f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「星野印房さんってメインはハンコ屋さんだって伺いましたけど、かなり昔に創業されたんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162639j:plain「はい、私は4代目で、明治時代から続いています」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「えー! そんなに前から? 最初から同じ業態で?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162639j:plain「元々は浮世絵の版元を彫っていたみたいです。それから、武士や商人の取引にハンコが使われるようになって、ハンコ屋になったんですよね」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「筆耕のお仕事はいつのタイミングでされたんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162639j:plain「これもごくごく最近ですよ。2代目の社長が百貨店さんに『印章印刷売り場』っていうのを最初に出したんですよ。そのときに筆耕のお仕事も始めたんです」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「どうして筆耕のお仕事を始めることになったんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162639j:plain「元々、筆耕のお仕事は生業になり得なかったんですよ。昔はみんな筆を使って書けていたからね。でも、少しずつパソコンが普及し始めて、筆を使える人が減ってきたときに、筆耕の需要が爆発的に増えたんです」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「昔は『経理部』や『秘書』と同じような感覚で『筆耕部』があった会社もありましたからね。今だったら考えられないけど、時代ですよね」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「筆耕者さんにお願いする人も少なくなってきましたけど、筆で書ける人も少なくなってきましたよね。後継問題とかってやっぱり深刻なんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain書道の専門学校もたくさんあるので、筆で書ける人自体はたくさんいるんですよ。ただ、そういう子たちって芸術志向が強いので、なかなか筆耕者を目指す人は少ないかもしれませんね。挫折して、筆耕者になってくれればいいんですけど(笑)」

 

f:id:katsuse_m:20160309162639j:plain「筆耕業もどんどんニーズが変化していますし、筆耕者の後継者ももちろんですが、星野印房の後継者問題も無いわけではないので、私の後継も絶賛募集中です(笑)!」

 

 

 

筆耕は贈り物? 筆耕者さんに実際に書いてもらった

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きっかけは結婚式の招待状でしたが、筆耕の歴史を紐解き、筆耕者さんの苦労を伺うことで、筆耕というものにただならぬ興味を抱いてしまったわたし。実際に筆耕者さんが書いた文字を見てみたくなりました。

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「先生、ひとつお願いがありまして……私の名前を書いていただけませんか?」

 

f:id:katsuse_m:20160309162938j:plain「もちろんですよ! ちょっと待ってくださいね」

 

f:id:katsuse_m:20160309162214j:plain「やった! ありがとうございます!」

 

 

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「佐々木ののか」なんて、そうそういる名前でもないのに、慣れた手つきですらすらと書いていく先生。

 

 

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さすがはキャリア20年。インタビュー時の柔らかい雰囲気から一転、その表情、姿勢からもプロの風格が感じられます。

 

 

 

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そして、先生が魂を込めて書いてくれたあて名書きはこちら!

美しすぎて震える……。ラップを巻いて表札にしたいくらいです。家宝だ……。

 

 

プロの筆耕者さんに書いてもらう機会は普段なかなかありませんが、実際に手書きで書いてもらうと、かなりの感動もの。おうちでプリントできる時代だからこそ、受けとった人のためにも、特別な日には筆耕者さんに頼んでみると良いのかもしれません。

 

筆耕は、受け取る人への真心を文字に表してくれる、小さな贈り物でした。

 

 

 

 

 

■取材先情報
(有)星野印房
住所:〒103-0027 
東京都中央区日本橋3-6-12
TEL:03-3271-5897

 

■店舗
〒100-0005
東京都千代田区丸の内1-9-1 
グラントウキョウノースタワー
大丸東京店11F 印章印刷売場

TEL:03‐6895‐3223(印章印刷売場直通)

営業時間:10:00~20:00
(木・金のみ10:00~21:00)

http://hoshinoinsho.racms.jp/hikkou/

※スピード筆耕をやっています。
詳しくはお店までお問い合わせください。

 

 

 

 

 

 

 

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外食や惣菜コーナーから脱したい共働き夫婦向けおいしいレシピ15選

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結婚生活の醍醐味のひとつ、食事。

愛する人と囲む食卓は幸せいっぱいですが、共働きの場合、外食や出来合いの弁当ばかりの生活になってしまっている夫婦も少なくないとは思います。

最近ではスーパーやコンビニの惣菜などもバランスが取れたメニューが増えているようですが、やはり野菜不足や塩分過多には気を付けたいところですよね。

そこで今回は、フードコーディネーター佐竹 寛さん直伝「既製品ソースなどを使わずに、かんたんに作れておいしいレシピ」をご紹介します。

早く、安く、おいしく作れて、翌日のお弁当にもピッタリなものばかりですし、このレシピに登場する調味料を常備しておけば、今後の料理の幅も広がる予感! ぜひお試しください!

 

 

ジャガイモと合挽き肉の韓国風甘辛炒め煮

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【材料】
・ジャガイモ…300g(中3個くらい)
・合挽き肉…100g
・ニンニク…1/2片
・長ネギ…5センチ
・コチュジャン…大さじ1
・酒…大さじ2
・水…1/2カップ
・砂糖…大さじ1/2
・醤油…大さじ1と1/2
・ごま油…大さじ1
・白ごま…適量

【1】ジャガイモは皮ごと洗って水気を切り、小さめの乱切りに。ニンニクと長ネギはみじん切り。
【2】フライパンにごま油を熱し、ひき肉を炒める。色が変わったら先ほど切っておいた具材を入れて炒め、ジャガイモの表面が透き通ってきたらコチュジャンを加えて、さらに炒める。
【3】酒、水、砂糖を加え、煮立ったら中火にし、しっかりジャガイモに火を通す。
【4】醤油を加え、さらに水分を飛ばすように炒め煮をし、煮汁がほぼなくなったら仕上げに白ごまを振って、できあがり!

【ポイント】
夫「実家からジャガイモが死ぬほど送られてきたんだけど……」
妻「マジで……? わたしじゃがいも料理のレパートリー少ないんだけど…… 」
という夫婦にオススメしたいメニュー。

韓国風の甘辛さに包まれたジャガイモがクセになるおいしさ……ごはんが進むことは間違いないし、ビールなどお酒のつまみにも相性が良い一品です。めちゃくちゃおなかが空いてパワーがほしいときに食べたい一品!


 

アスパラガスとカジキのオイスターソース炒め

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【材料】

・アスパラガス…1束(4〜6本)
・カジキ…2切れ
・サラダ油…大さじ1
・塩コショウ…少々
・片栗粉…少々
・水…大さじ1
・酒…大さじ1
・オイスターソース…大さじ1
・白髪ネギ…適量

【1】アスパラガスの根元を落とし、残った部分の1/3から1/2の皮をピーラーで薄く剥き、3センチ程度の長さに切る。カジキには塩コショウを振り、片栗粉をまぶしておく。
【2】フライパンにサラダ油を熱し、アスパラガスと塩少量を入れて炒め、少し火が通ったら水を加え、さらに火を通す。
【3】水分がなくなったらカジキを加え、両面に焼き色がついたら、酒とオイスターソースを入れてさらに炒める。なじんだらできあがり!

【ポイント】
夫「なんか肉料理続いてて、胃が疲れてる気がするんだけど、でも肉ばりの満足感は得たいんだよね」
妻「わがまますぎるあなたに、食べさせたいメニューを作りました」
と、奥さんが優しくこの料理を出してきたら、めちゃくちゃテンション上がりませんか?

オイスターソースの味つけでしっかり食べた感がありながらも、魚と野菜がメインだからおなかにはやさしいメニューです。仕事で帰りが遅くなった日など、「深夜に食べ過ぎるのはちょっと……」と思ってもこれなら安心です!


 

こんにゃくと鳥ひき肉の醤油炒め

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【材料】
・板こんにゃく…1/2枚
・ニラ…1/2束
・ニンニク…1/2片
・赤唐辛子…1/2本
・鳥ひき肉…100g
・サラダ油…大さじ1
(A)醤油…大さじ1
(A)酒…小さじ1
(A)みりん…小さじ2
(A)塩コショウ…少々

【1】こんにゃくは手でひと口大にちぎり、下茹でしてザルにあげておく。ニラは4センチ程度の長さに切り、ニンニクはみじん切りする。赤唐辛子は種をとり、小口切りしておく。
【2】フライパンにサラダ油を熱し、ひき肉、ニンニク、赤唐辛子を入れて炒める。香りがたったらこんにゃくを入れ、さらに炒める。
【3】Aを合わせたものを加えて調味し、ニラを加えてサッと炒める。最後に塩コショウを振ったらできあがり!

【ポイント】
夫「なんかさ、最近お弁当の具、 毎日一緒じゃない……?」
妻「だったら自分で作れ」
という地獄のやりとりがスタートする前に、かんたんに作ることができるこんにゃく料理です。

ニンニクと唐辛子でパンチが効いた味つけだけど、こんにゃくなのでカロリーは控えめ。こちらも夕食のおかずだけでなく、お酒のおつまみや、お弁当のおかずなど、さまざまなシーンで活躍してくれます!

 

 

 

麻婆茄子&豆腐

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【材料】
・ナス…2本
・木綿豆腐…1/2丁
・豚ひき肉…100g
・長ネギ…5センチ
・ニンニク…1/2片
・生姜…1/2片
・豆板醤…小さじ1
・甜麺醤…小さじ2
・片栗粉…小さじ1/2
・ごま油…大さじ1
(A)酒…大さじ1
(A)醤油…大さじ1
(A)塩コショウ…少々
(A)中華スープの素…小さじ1
(A)水…1/2カップ

【1】ナスは縦半分に切ったあと乱切りし、水にさらしたあと水気を切っておく。豆腐はキッチンペーパーなどでくるんで電子レンジで30秒加熱し、水気を切っておく。ニンニクと生姜、長ネギはみじん切りにしておく。
【2】フライパンにごま油を熱してニンニクと生姜を炒め、香りが出てきたら、ひき肉とナスを加えて炒める。塩コショウをしたらそこに豆板醤と甜麺醤を加えて、さらに炒める。
【3】Aを合わせたものを加えて煮立ったら、豆腐を加え、崩れすぎないよう大きく混ぜて割りほぐす。そこに長ネギを加え、片栗粉を同量の水で溶いてとろみをつけたらできあがり!

【ポイント】
妻「たまには中華とかさ、家で作れたらいいよね」
夫「そう言われると思って、作っちゃったんだよね」
と、できる夫を演じたいときに、かんたんに作れるこちらのレシピをおすすめします。

中華料理の定番・麻婆茄子も、片栗粉や豆板醤、甜麺醤といった調味料や粉ものを使えるようになればかんたん! 今回は豆腐も入っている ので、麻婆茄子と麻婆豆腐がいっぺんに楽しめます。中華をがっつり食べたい夫婦はぜひお試しあれ。


 

小松菜とミニトマトのカレー炒め

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【材料】
・小松菜…1/2束
・ミニトマト…8個
・ちくわ…2本
・バター…10g
(A)酒…大さじ1
(A)醤油…大さじ1
(A)カレー粉…小さじ1
(A)塩コショウ…適量

【1】小松菜は4センチの長さに切る。ミニトマトはヘタをとり、ちくわは乱切りにする。
【2】フライパンにバターを溶かして小松菜を炒め、しんなりしたらミニトマト とちくわを加えてさらに炒める。Aを合わせたものを加えて調味し、カレーの香りがたったら塩コショウで味を調えて、できあがり!

【ポイント】
夫「最近、さすがに外食が続き過ぎてるかも……」
妻「ね……ホントかんたんでいいから、自分たちで野菜料理とか作ろうか……」
といった話をした夫婦に入門編としてオススメしたいのがコチラです。

野 菜たっぷりで彩り豊か。見た目も食材もヘルシーだけど、カレー味でごはんも進むからうれしい一品。材料も手間も少なく済むので、今回のレシピの中でも特に 作るのが楽チンです。調味料を合わせて炒めるだけでできあがりなので、時間がないときでもぜひチャレンジしてみてください!

 

 

豚バラとレンコンの甘辛炒め

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【材料】
・豚バラ肉…200g
・レンコン…150g(中1個分くらい)
・白ごま…適量
・万能ネギ…適量
・酢…少々
・水…適量
(A)醤油…大さじ1
(A)砂糖…小さじ2
(A)酒…大さじ1
(A)みりん…小さじ2

【1】レンコンは薄めのスライスにし、少し酢を入れた水に晒しておく。豚バラ肉は2センチ幅に切る。
【2】フライパンを熱して豚バラ肉を炒め、肉に火が通って油が出てきたら、レンコンを加え炒める。
【3】レンコンに火が通ってきたら、Aを合わせたものを加えて炒め絡める。水分が少なくなってなじんだら、仕上げに白ごまとネギを散らして、できあがり!

【ポイント】
妻「根菜類とかシャキシャキ食べたい。歯ごたえを堪能したすぎる」
夫「すごく具体的な願望きたね?」
というやりとりをしたことがある方、よければこのレシピに挑戦してみてください。

レンコンのシャキシャキ感やごまの香りなど、やさしい味ながらも一品で満足度が高め。豚ばら肉もしっかり味がつくので、がっつり食べたい男性も満足できるレシピです。


 

キャベツとエビとピーマンの塩炒め

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【材料】
・キャベツ…150g
・むきエビ…150g
・ピーマン…2個
・ニンニク…1/2片
・塩コショウ…少々
・片栗粉…適量
・酒…大さじ1
・ごま油…大さじ1

【1】キャベツは3〜4センチ角に切り、ニンニクはみじん切りに。ピーマンはヘタと種を取り、乱切りにする。むきエビは塩と片栗粉を振り、よくもんだら水で軽く洗い流して臭みとぬめりを取り、水気を切っておく。
【2】フライパンにごま油を熱してニンニクを弱火で炒め、香りが出たらピーマンとエビを加えてさらに炒める。エビの色が変わってきたらキャベツを加え、炒めたら酒を振り、塩コショウで味を調えてできあがり!

【ポイント】

妻「(冷蔵庫を見ながら)エビと野菜しかない」

夫「それでいけるんじゃね?」

といった感じで、ありものだけで作るものを考えるときに参考にできるレシピがこちら。


ぷ りっぷりのエビにシャキシャキのキャベツやピーマン、そしてニンニクの香りが食欲をそそる一品。野菜がほかにも余っていたらいれても相性がよさそうです。 ごはんがなくてもこれだけで充分満足できちゃいますし、もちろんお酒のおつまみにもピッタリ。お弁当を彩りたいときにもおすすめです。

 

 

 

豚の生姜焼き

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【材料】
・豚ロース肉(生姜焼き用)…300g
(A)醤油…大さじ1と1/2
(A)酒…大さじ2
(A)みりん…大さじ2
(A)砂糖…小さじ1
・生姜(すりおろし)…小さじ2
・ごま油…大さじ1
・キャベツ…適宜

【1】豚肉は常温に戻しておき、調味料とすりおろした生姜をポリ袋に入れる。
【2】 1のポリ袋に豚肉を入れ、軽くもんで味をなじませる。
【3】フライパンにごま油を熱し、両面焼き色がつくまで豚肉を焼いて皿に盛り付ける。空いたフライパンに、ポリ袋に残った調味液を入れ、少し煮詰めたら仕上げにかけてできあがり!

【ポイント】
妻「家庭的なやつ! 家庭的な生姜焼きが食べたい! ファミレスのパンチある生姜焼きじゃないやつ!!」
夫「じゃあ一緒に作ろ? 意外とかんたんだし」
と、旦那さんからすてきな提案があったときに参考にしてほしいレシピがこちらです。

安くて、かんたんで、おいしい定食メニューの定番。外食で出てくる濃~い味の生姜焼きとは別格のやさしさがあふれます。「ふたりで最初につくった献立が、生姜焼き」とかだったらなんだかキュンとしませんか。

 

 

 

豚ロースと野菜のピカタ

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【材料】
・豚ロース肉(生姜焼き用)…200g
・カボチャ…80g
・レンコン…40g(中1/3個)
・小麦粉…適量
・粉チーズ…適量
・サラダ油…適量
(A)卵…3個
(A)塩…少々
(A)粉チーズ…大さじ1

【1】豚肉は常温に戻しておき、カボチャとレンコンは厚さ4〜5ミリ程度にスライスしておく。
【2】豚肉と野菜に小麦粉をつけ、余分な粉を落とす。Aはよく混ぜ合わせておく。
【3】フライパンに油を熱し、肉と野菜それぞれにAを絡めて両面を焼く。焼き上がりに粉チーズをかけたら、できあがり!

【ポイント】
妻「生姜焼きのお肉が余ったんだけど、今日も同じでいい……?」
夫「さすがに二夜連続はキツくない……?」
とレパートリーの少なさにがく然とした夫婦に試していただきたいのがコチラ。

生姜焼きよりも洋食気分を味わえるピカタはチーズ好きにはたまらない一品。お好みでさらにとろけるチーズをのせたり、ケチャップをかけたりしてもGOOD。


 

豚キムチもやし炒め

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【材料】
・豚バラ肉…200g
・キムチ…100g
・もやし…1/2パック
・醤油…大さじ1
・砂糖…小さじ1/2
・酒…小さじ1
・塩コショウ…適量

【1】豚バラは3センチの幅に切り、塩コショウをしておく。キムチは大きければざく切りにする。
【2】フライパンを熱して豚バラ肉を炒め、油が出てきたらキムチを加えて炒める。なじんだらそこにもやしを加え、砂糖・醤油・酒を振り、サッと炒めて全体になじませる。最後に塩コショウで味を調えたらできあがり!

【ポイント】
妻「『ごはんが一番進むおかず』って言われたら何を浮かべる?」
夫「キムチ」
妻「結婚してよかった」

夫婦そろってキムチが好きでも、別にそこまで好きでなくても、ぜったいにご飯が進むレシピがコチラ。

豚バラ肉とキムチさえあれば、あとはいつもの調味料だけでOKという手軽さが魅力。サッと作ってがっつり食べたい、食欲旺盛な夫婦にピッタリ。もやしを加えることで食感やボリュームがアップ!


 

 

豆腐のニラ玉

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【材料】
・豆腐…1丁
・ニラ…1/2束
・ニンニク…1/2片
・生姜…1/2片
・卵…2個
・オイスターソース…小さじ1
・酒…小さじ1
・ごま油…適量
・塩コショウ…適量
(A)オイスターソース…小さじ1
(A)酒…小さじ1
(A)中華だしの素…小さじ1

【1】豆腐をキッチンペーパーで包んで電子レンジで1分加熱したら、水分を切っておく。ニンニクと生姜はみじん切りにしておく。
【2】卵にオイスターソースと酒を入れてよく溶き混ぜる。
【3】フライパンにごま油を熱して2を入れ、箸でかき混ぜたら半熟の状態で一度取り出しておく。
【4】フライパンにごま油を熱し、ニンニクと生姜を入れる。香りがたってきたら水分を切った豆腐を入れて割りほぐしながら炒め合わせ、調味料をふり入れる。なじんできたら3とニラを入れてサッと炒め、塩コショウで味を調えたらできあがり!

【ポイント】
夫「年に3回くらい、ニラ玉のことしか考えられないときってない?」
妻「ない……かな……?」
と、旦那さんが突如としてニラ玉に目覚めてしまったときに覚えておきたいメニューがこちらです。

普通のニラ玉に豆腐をたっぷり加えることで、ヘルシーかつボリュームたっぷり。一品ガツガツ食べたい ときにもちょうどいいメニューです。


 

 

鶏のからあげ

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 【材料】
・鶏モモ肉…300g(1枚)
・ニンニク…1/2片
・生姜…ニンニクと同量
・タマネギ…1/4個
・キャベツ…適量
・レモン…適量
・醤油…大さじ3
・酒…大さじ2
・砂糖…大さじ1
・塩コショウ…適量
・片栗粉…適量
・サラダ油…適量

【1】鶏モモ肉は小さめのひと口大に切り、塩コショウをしておく。
【2】ニンニク、生姜、タマネギをすりおろたものをポリ袋などに入れ、続けて醤油、酒、砂糖も入れ、漬け込み調味液を作る。
【3】2に1を入れ軽くもみ込み、常温で10分放置し、味を染み込ませる。
【4】フライパンか鍋に、鶏肉が浸るくらいの油を熱する。鶏肉は片栗粉をまぶしておき、余分な粉を落としておく。油の温度が上がったら転がしながら揚げて、できあがり!

【ポイント】
夫「人生で一度も揚げ物作ったことがないんだけど」
妻「ちょっとやってみる? わたしも初めてだけど……」
ケーキカットなんて生ぬるい。本当の「初めての共同作業」とは「ふたりで揚げ物に挑戦すること」にほかなりません。その王道ともいえるからあげのレシピです。

一見面倒くさそうですが、家にある調味料と鶏肉さえあればできるので、ぜひチャレンジしてみてほしいところ。翌日のお弁当にも入ってたらきっとうれしくなるはずです。安さも食べ応えもトップクラスの一品 !


 

 

鶏肉とキノコのクリーム煮 スープ仕立て

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・鶏むね肉…200g(1枚)
・しめじ…1/2株
・タマネギ…1/2個
・バター…10g
・生クリーム …1/2カップ
・牛乳…1カップ
・コンソメキューブ…1個
・酒…大さじ1
・ローリエ …1枚
・タイム(粉末)…少々
・塩コショウ…適量

【1】鶏むね肉はひと口大に切り、塩コショウをしておく。しめじは石づきを落とし、ほぐしておく。タマネギはざく切りにしておく。
【2】フライパンを熱してバターを溶かし、鶏肉を入れ炒める。表面の色が変わってきたらタマネギとしめじを入れてさらに炒め、酒を振り入れる。
【3】全体に火が通ったら、生クリームと牛乳、コンソメキューブ、ローリエ、タイムを入れ沸騰させる。沸いたら少しとろみが出るまで中火で煮る。最後に味見をして、味がたりなければ塩コショウをしてできあがり!

【ポイント】
夫「やさしい味が食べたい……。それだけの理由で実家帰りたい……」
妻「(相当病んでるな、これは……)」
旦那さんの健康およびメンタルが不安だと思ったときにそっとテーブルに出したいメニューがこちら。

しっ かり食べたい、かつ、ほっとしたい……そんなときに作るなら絶対にコレです。クリーム系の料理 って難しそうで、あまり作らないという人もいるかもしれませんが、調味料さえ揃ってしまえば料理の幅はグっと広がります。パートナーが疲れてそうだな…… と思ったときにはぜひチャレンジを!

 

 

 

こんにゃくとエノキの牛肉巻き

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【材料】
・薄切り牛肉(すき焼き用)…200g
・こんにゃく…1/2丁
・エノキ…1/2株
・卵…2個
・塩…少々
・醤油…小さじ1/2
・小麦粉…適量
・サラダ油…適量
 (A)醤油…大さじ1
 (A)砂糖…大さじ1
 (A)酒…小さじ2
 (A)みりん…小さじ2

【1】こんにゃくはサッと茹で、棒状に切っておく。エノキは石づきを落とし、ほぐしておく。
【2】溶いた卵に塩と醤油を加え、サラダ油を熱したフライパンに流し入れる。箸でかき混ぜ、卵が固まってきたら半分に折り、取り出す。冷めたらこんにゃくと同じくらいの大きさの棒状に切る。
【3】牛肉の表面に薄く小麦粉をつけ、余分な粉は落とし、こんにゃく・エノキ ・先ほど焼いて切った卵をのせ、巻いていく。
【4】フライパンにサラダ油を中火で熱し、牛肉の閉じ目を下にして、転がしながら焼く。焼き色がついたらAを合わせたものをまわしかけ、照りがつくまで弱火で焼いたら、できあがり!

【ポイント】
妻「なんか、こうさ、わたしたちいっつも同じもの食べてない?」
夫「思った。この5日間スーパーに売ってるハンバーグ定食か、松屋しか食べてない」
と、いつものメニューとは違ったものが恋しくなったふたりに届けたいのがコチラ。

「肉巻き」と言うとアスパラやいんげんなどが定番かもしれませんが、こんにゃくとエノキを巻くことで新感覚に。ぷるぷる、シャキシャキといった食感が楽しく、定番料理よりはちょっと変わったものを楽しみたいときにぜひ!


 

ドライカレー

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【材料】
・ごはん…適量
・合挽き肉…200g
・タマネギ…1/4個
・ニンジン…5センチ
・しいたけ…4枚
・ニンニク…1/2片
・生姜…小さじ1
・カシューナッツ… 1/4カップ
・カレー粉…大さじ1
・コンソメスープ…1/2カップ
・醤油…小さじ1
・ケチャップ…小さじ2
・中濃ソース…小さじ2
・塩コショウ…適量
・サラダ油…大さじ1

【1】タマネギ、ニンジン、しいたけ、ニンニク、生姜はみじん切り にする。
【2】フライパンにサラダ油を熱し、ニンニクと生姜を入れて弱火にかける。香りが出てきたら中火にし、タマネギを加えて炒める。
【3】合挽き肉を加えて炒め、色が変わってきたら人参 しいたけ 塩少々 カレー粉を加え、さらに炒める。
【4】コンソメスープを加え、汁気がなくなったら醤油、ケチャップ、中濃ソース、カシューナッツを加えて全体をなじませる。お皿に盛ったごはんにかけ、コショウをふりかけたらできあがり!

【ポイント】
妻「わたしたち困ったらすぐカレー作るけどさ、ドライカレーとかも要領一緒なのかな?」
夫「わかんない。でも食べてみたい」
と、何気ない会話からドライカレーを作ることになったらコチラを参考ください。

一見難しそうな本格ドライカレーも、実はよくある材料だけでかんたんに作れるんです。カシューナッツのアクセントがたまらない一品、ぜひチャレンジを!

 

 

 

終わりに

外食や惣菜コーナーだけの食生活では、いつか体を壊してしまうかもしれません。そうなる前に、できそうなところから自炊を始めてみることがとても大切。

料理は、最初はかなり面倒に感じるものですが、慣れてしまえばたくさんの楽しさも見出せます。夫婦で健康かつ楽しい生活を送るためにも、「おいしそうだし、作ってみようか」と前向きにチャレンジしてほしいところ。

外食生活が続いていたり、「最近食事のバランス悪いかも……」と感じている方たちこそ、今回のレシピをぜひお試しください!!

 

 

 

 

 

 

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「この名前で困ったことはありません」 キラキラネームの若者は何を想うか

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こんにちは。ライターのさえりです。

 

皆さんは、昨今増えている「キラキラネーム」をどう思いますか?
「キラキラネーム」とは、読めないような漢字を当てたり、外国人の名前を漢字に当てはめたりした奇抜な名前のこと。光宙(ぴかちゅう)、泡姫(ありえる)、男(あだむ)など、珍しい読み方の名前は、ネットでもたびたび話題になりますよね。


90年代に、とある雑誌で掲載された「キラキラネーム」の特集がブームのきっかけになったと言われています。ネットの意見はさまざまですが、「子どもがかわいそう」「親の常識が疑われ、就活で不利な思いをする」といった批判的な意見もよく目にします。なかには「キラキラネームが嫌で、改名してきた」という実体験をお持ちの方もいるようです。

 

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引用元:無料 赤ちゃん名づけ
http://namae-yurai.net/rareNameKirakira.htm?rankingId=5


実際に「キラキラネーム」を付けられた子どもたちは、どのように感じているのでしょうか。「キラキラネーム」の方を探して、お話を伺ってきました。


キラキラネームの方に会ってきた

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今回お話を聞かせてくれたのは、「宇宙」と書いて「こすも」と読む21歳の男性。
福島県で育ち、現在は福島の新聞社で労務管理や事務などの仕事をしているそうです。

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「早速ですが、いろいろとお話を聞かせてください。『宇宙』と書いて『こすも』と読むのは珍しいですよね」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain「そうですね。同じ名前の人に会ったことは一度もないです」

 f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「最初に確認させていただきたいのですが、『宇宙(こすも)』はキラキラネームなのでしょうか?」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「まあ、世間的にはそうだと思います」

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「『宇宙』と書いて『うちゅう』とか『そら』ならいそうですけど、『こすも』は珍しいですよね」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「そうなんですよ。一度で読んでもらえることはほとんどなくて、昔はそれがめんどくさかったですね」

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「毎回説明しなければならなかったり、読んでもらえなかったりするのは、ストレスを感じそうですね」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「小学校くらいのときは本当に嫌でした。僕は福島出身なんですけど、学校はそんなに大きくなかったので、すぐ名前のことが話題になるし……。思春期だったんで結構気にしていました」

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「そうだったんですね……。ちなみにご兄弟はいらっしゃいますか?」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain「一歳年上の兄がいます」

 f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「お兄さんも変わったお名前なんですか?」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「兄は『太郎』です」

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「太郎!?」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「太郎と宇宙(こすも)なんですよ。ギャップが激しいですよね」

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「でも『太郎』も、もはや珍しい名前のような気も……」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「ですよね……。わかりやすいけど珍しいので付けたらしいです。でも、歳もほとんど変わらないから『宇宙(こすも)のおにいちゃん、太郎なんだろ』みたいにからかわれることもありましたね」

 

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f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「たしかにそれは言われそう。子どもは悪気なくからかったりもするし」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「ですね。僕が小学校くらいのときに『ウルトラマンコスモス』っていうキャラクターがテレビに出てきたんです。ウルトラマンって『タロウ』もいるじゃないですか。だから『ウルトラ兄弟』ってからかわれたこともありましたね。あだ名も『ウルトラマン』って付けられたこともありましたし」

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「たしかに! ウルトラマン……」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「そう。笑っていたけど、やっぱり嫌に思うときもありましたね。母に『なんで宇宙(こすも)なんて名前にしたんだよ』って思ったこともあって」

 

f:id:katsuse_m:20160317092449j:plain

 

 f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「今でも自分の名前って好きじゃなかったりしますか……?」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「いえ。今は、すごく気に入ってます」

 f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「何か転機があったんでしょうか?」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain「中学校のときから、急に自分の名前を好きになったんですよ」

 f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「何があったんですか?」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「えーと……、モテるようになったんです(笑)」

 

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 f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「ちょっと詳しく聞かせてもらっていいですか?」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「いわゆるモテ期がきて。そのときに役立ったのがこの名前だったんですよね。すぐに人に覚えてもらえるし、自己紹介で『宇宙(こすも)です。兄は太郎です』っていうとそれだけで笑いが取れる。おいしいなーって思うようになっちゃったんです」

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「なるほど……! 目立ててうれしいという気持ちにシフトしたんですね」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「そうですね。やっぱり、すぐに覚えてもらえたり、名乗ると『ああ! 君が宇宙(こすも)くんか!』って言われたりして、他校の子にもすぐ覚えてもらえるし。この名前いいなって思うようになりました」

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「自分の名前のポジティブな面に気付けたんですね」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain「まあその分、名前を覚えられているので悪いこともできないんですけどね……。いや、悪いことをするつもりもないんですけど……」

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「じゃあ、名前を好きになったのは『モテ期』のおかげですか?」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「きっかけは『モテ期』だったと思います。やっぱり周りが認めてくれたことって、自分にとってプラスになるので」

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「そうなんですね」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain「それ以降も『宇宙(こすも)です』と名乗ったときに、嫌な顔をされたことがなかったので。もちろん笑いが起きたりはしたんですけど、嫌には感じなかったです。感じ方の問題かもしれないですけど……」

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「たしかに周りの人たちの反応は重要ですよね。思春期くらいのときに『変な名前』とか言われたら、結構気にしてしまいそう」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「そうですね。そのぐらいの時期は敏感だと思うんですよ。でも、その時期を経て、だんだん自分の名前を好きになってくる。それには僕自身の性格や、周りの人のあたたかい反応が不可欠だったと思います」

 

 

母親に名前への想いを聞いてみた

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「名前には何かしらの想いが込められていると思うんですけど、お母さんはどんな想いで付けたのでしょうか?」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain「何度か僕も聞いてるんですけど、せっかくの機会ですし、母に電話して直接話しますか?」

 

f:id:katsuse_m:20160317092640j:plain

 

ーー「もしもし?」

 

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain「あ、もしもし……。今、名前に関する取材を受けていて、詳しい話をお母さんに聞きたいって言うんだけどいいかな?」

 

ーー「はーい、もちろん」

 

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「はじめまして。ライターのさえりです」

 

ーー「はじめまして! 宇宙(こすも)の母です」

 

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「名前についていろいろと聞かせていただければと思います! よろしくお願いします」

 

ーー「はい、よろしくお願いします」

 

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「早速ですが、宇宙(こすも)さんの名前の由来はなんですか?」

 

ーー「生まれた1994年の7月に、ちょうど宇宙飛行士の向井千秋さんが宇宙に行ったんです。当時、すごく話題になっていて。そのときに『宇宙』って名前が候補に上がって。そこからいろいろ調べて、いいなと思いました」

 

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「なるほど……! 『宇宙』と書いて『こすも』と読ませたのには、理由があるんですか?」

 

ーー「宇宙を意味する英語『Cosmos(コスモス)』は、調和とか秩序って意味もあるんですよ。それで、心が広くて、それでいてみんなに調和をもたらすような、そういう子に育ってほしいと思ったんです」

 

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「そうだったんですね。宇宙(こすも)さんは、今では名前を気に入っているそうですが……、小学校のころ、学校で名前をいじられていたことは知っていましたか?」

 

ーー「ええ、知っていました。子どもも気にしていたので、一度担任の先生に相談したことがあるんです。そうしたら『素晴らしい名前よ』と、適切なアドバイスをくれて。そのおかげでわたしも救われました」

 

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「たしかに、子どものころはなんでも『いじり』の対象になりますもんね。そんなときに担任の先生が味方でいてくれるのは有難いですね」

 

ーー「そうですね」

 

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「世の中では変わった名前のことを『キラキラネーム』と呼ぶ場合があるんですが、宇宙(こすも)さんもそれに当てはまると思いますか?」

 

ーー「うーん、どうなんでしょう。特に『奇抜で個性的な名前にしよう!』と意気込んで付けたわけではないので、そのあたりは気にしたことはありません。彼もわたしも『宇宙(こすも)』という名前を気に入っているので、あまり世の中の流れは関係ないというか……」

 

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「そうだったんですね」

 

ーー「あとは、やっぱり想いを込めて付けた名前なので、堂々と名乗ってくれるようになったのは本当にうれしいですね。名前のとおり、心の広い大人になってくれたらと思っています」

 

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「なるほど……! ありがとうございました!」

 

ーー「こちらこそ、ありがとうございました!」

 

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「お母さん、『心の広い大人になってほしい』ですって」

 

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「……がんばります!」

 

f:id:katsuse_m:20160317092818j:plain

 
f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「ちなみに、ほかの『キラキラネーム』についてはどう思いますか?」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain 「『キラキラネーム』で改名をする人がいると聞いて、ちょっと驚いています。たしかに行きすぎた名前もあるのかもしれないですが……」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain「でも少なくとも僕は自分の名前が気に入っていますし、自分の名前に見合うように生きたいとも思いますね。くたびれてダルそうにしながら『宇宙(こすも)です』って名乗るのは、ちょっと恥ずかしいかもしれないので……」

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain 「おじいさんになったときに『コスモおじいちゃん!』って呼ばれるのはどうですか?」

 f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain「まあ、ちょっと自分でも『それは無いな〜(笑)』って思ったりはしますけど、でもそんなに気にしてないです」

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「そうなんですね」

 f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain「実際、社会人になったからといってこの名前を恥ずかしいと思うことは今のところないんですよ。名刺を渡すだけで『へえ、めずらしいね!』なんて話題のとっかかりになって、便利なくらいです」

f:id:katsuse_m:20160317091228j:plain「正直、この名前、いいことばっかりですよ」

f:id:katsuse_m:20160317090352j:plain「なるほど……。ありがとうございました!」

 

さいごに

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お話を聞いていると、宇宙(こすも)さんが本当に自分の名前を気に入っていることがよく伝わってきました。


「キラキラネーム」に限らず、自分の名前や生まれ持ったものを好きになれる・なれないは、性格はもちろん、育ってきた環境による部分が大きいのかもしれません。


周囲の人たちの受け止め方や反応ひとつで、持っていたマイナスな感情がポジティブなものに変わることは多分にあります。周りの人がどのように接してくれたかというのは、それほど重要なものだと思うのです。

 

そして忘れがちなのが、私たち自身もほかの誰かを「受け止める側」であるということ。

「キラキラネーム」の方が増えてきている時代だからこそ、受け止める側にも考え方の変化が必要なのではないでしょうか。

 

「周りに恵まれた」と話す宇宙(こすも)さんを見て、それを実感することとなりました。

 

 

 

 

 

 

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【シロクマ寄稿文】結婚で一番大事なのはお互い敬意を持ち合うことなんじゃないの?

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ブロガー精神科医の熊代亨(通称・シロクマ)と申します。

 

うまくいっている夫婦に共通しているものってなんでしょうね?

 

世の中には、お金持ちの異性と結婚して幸せになりたいだとか、ルックスの良い異性と結婚して幸せになりたいだとか、そういった願望を口にする結婚志望者がたくさんいます。

 

まあ、お金があったほうが良いのは事実でしょう。「貧すれば鈍する」を避けるためにも、低収入なパートナーより高収入なパートナーを選びたいと思う心理は理解できるものです。それなら、高収入な異性と結婚した人は必ずうまくいっているものでしょうか?

 

全然そんな事はありません。年収は高いけれども金遣いが荒いパートナー、人の意見に耳を傾けずお小言のうるさいパートナーと結婚した人は、たいてい青息吐息です。あるいは、年収の高い夫を“ATM”のようにこき使っておきながら、いつも夫への不平不満ばかり口にして毎日嫌な顔をしている奥さんもいます。ああいう生活を続けていたら、じきに人相まで悪くなっちゃうんですけどねぇ。

 

夫婦ともども年収やステータスに恵まれた、いわゆるパワーカップルにしても、お互いにいがみ合い、内心で見下し合っている夫婦はあまり幸せそうではありません。せっかく一人でも暮らせる稼ぎがあるのに、わざわざ結婚してお互いの首を絞めあうのは酔狂のきわみだと思えるのですが。

 

同じく、パートナーの見栄えの良さも夫婦円満の秘訣とは思えません。美男美女は表情がよく映えるものですが、表情が映えるだけに、不機嫌だったり怒っていたりしていると逆におっかなくてかないません。ましてや、パートナーの若々しい美しさに惹かれて結婚したところで、その魅力は歳を取れば失われてしまいます。

 

収入やルックスの問題を無視するのは難しいとしても、夫婦がうまくいっているか否かは、もっと違ったところで決定づけられているように、私などには思えるんですよ。

 

 

お互いに敬意を払い合う結婚生活

恋愛はともかく、結婚生活をうまくやるために一番大切なのは、お互いの自尊心に気を遣って、きちんと態度で示しあうことだと思います。

 

個人主義が定着したこのご時世、誰もが自分のことが一番大切で、自尊心に敏感な人が増えています。それ自体は、良いことでも悪いことでもありません。

 

でも、自分の自尊心に敏感になるなら、パートナーの自尊心にも同じぐらい敏感になって、お互いに配慮しなければカップルは安定しないのではないでしょうか。控えめに言っても、結婚相手の自尊心は自分自身のそれと同じか次ぐらいには大切にしても良いはず。自分自身の自尊心ばかり大切にして、パートナーの自尊心をちっとも気にかけないようでは、パートナーの側は嫌な気持ちにならざるを得ません。

 

どうもこのあたり、勘違いしている人がたくさんいるようなんですよ――友達や職場の同僚の自尊心にはそれなり気を遣えるのに、パートナーが相手になると上から目線が露骨で、自尊心にぜんぜん気を遣っていないのが丸見えな男性や女性。友達や同僚の自尊心に配慮するのも大事ですが、一生を共に過ごす結婚相手こそ、もっと自尊心に気を遣い、もっと配慮するにふさわしい相手ではないでしょうか。

 

「結婚は人生の墓場」とはよく言われる言葉です。が、そもそも、この言葉をありがたがっている既婚者達の大半は、パートナーの自尊心の問題とちゃんと向き合っていないように見受けられます。パートナーを見下し、“飯炊き婆さん”や“ATM”呼ばわりした挙げ句、思い通りに行動してくれないと不満がるような結婚生活は、そりゃあ墓場と喩えたくもなるでしょう。ですが、パートナーだって同じ人間、同じ自尊心を持った存在なのですから、ちゃんと気を遣って、ちゃんと自尊心にも配慮したお付き合いが必要なのは当然です。

 

結婚を人生の墓場にしている悪者は、パートナーじゃなくて、相手の自尊心を踏みにじって平気な顔をしている自分自身かもしれないのです。

 

 

 

パートナーに敬意を払うこと。そのためには

パートナーの自尊心を大切にするための秘訣はなんでしょうか。私は、パートナーに対して敬意を払うことではないかと思います。

 

パートナーに敬意を抱いていれば、「ありがとう」「ごめんなさい」「うまくやってくれたね」といった言葉が自然と口から洩れるようになり、コミュニケーションもスムーズになります。忙しそうに家事を切り盛りしているパートナーを手伝う気持ちにもなりやすいし、パートナーのことを“飯炊き婆さん”や“ATM”呼ばわりすることもなくなるはずです。他方、パートナーを見下していたり馬鹿にしていたりすれば、そういった言葉や態度はよほど意識しない限り出てこないし、なかなか長続きしません。

 

もちろん世の中には、どうしたって敬意を抱きにくい人物もいますし、相手の敬意にタダ乗りして自分だけ得をしようとする悪者も混じっています。ですが、そもそも結婚とは心の紳士協定が結べそうな者同士で取り結ぶもので、少なくとも、そのような見込みのある者同士で取り結ぶものでしょう。

 

年収の高さやルックスの良さなら誰でもすぐにわかりますが、「お互いに敬意を払って、助け合って生きていける相手かどうか」はすぐにはわかりません。ただ、恋愛結婚にしろ婚活結婚にしろ、現代の結婚にはパートナー候補と一緒に時間を過ごしてみる猶予期間(モラトリアム)がありますから、お見合い結婚時代よりは、そのあたりを判断しやすいとは言えます。

 

お互いを見下し合うカップルの結婚はまさに「人生の墓場」なので、いかに自分が敬意を抱けるパートナーを見つけられるのか、また、パートナーになるかもしれない人に敬意を抱きやすい特徴を見つけられるのかに、もっと注意と意識を払ったほうがいいのではないでしょうか。

 

 

 

敬意は育てるもの・身に付けるもの

これから結婚しようかと考えている人のなかには、自分自身の自尊心には敏感でも、他人の自尊心には鈍感だと自覚している人がいらっしゃるかもしれません。自分が大切過ぎて、他人に敬意なんて抱いていられない、なんて人もいらっしゃるでしょう。そういった人達には何が必要でしょうか。

 

私は、「敬意は練習あるのみ」だと思います。

 

人間、とりわけ思春期を迎えて感性がビンビンになった若い男女は、どうしても自分中心主義に陥りがちで、自分自身の自尊心で頭がいっぱいになりがちです。これは中二病同様、一種の“はしか”みたいなもので、精神の病気というわけではありません。

 

他方で、他人のことを凄いと思ったり一目置いたりする機会も思春期以降にはたくさんあります。先輩に敬意を払う・仲間の自尊心に注意を払う・師匠と呼べる人物に巡り会うetc……。そういった日々を積み重ねることによって、「他人に対して敬意を払う」という気持ち自体もこなれていき、習熟していけるのです。

 

人間の心理発達をモデル化したE.エリクソンという心理学者によれば、若い頃の人間関係の積み重ねは、後に異性と親密な関係を築いていく基盤になるとのことです。自分自身の自尊心を高めるための道具としてパートナーを求めるのでなく、自尊心を持った同じ人間同士でパートナーシップを築いていくためには、これまでに積み重ねてきたさまざまな人間関係やコミュニケーションが案外大切だということです。

 

勉強やスポーツが上達するためには経験蓄積が欠かせないのと同じように、実は、自尊心を尊重したり尊重されたりするのも経験蓄積が欠かせません。たとえば、他人に敬意を抱いたことがほとんどない人がいきなり異性に敬意を抱こうとしても、過剰に異性を理想化して迷惑がられたり、理想どおりに振る舞わない異性に勝手に失望したり、なかなかうまくいきません。一般に、他人に敬意を抱いた経験の少ない人ほど相手に多くの期待を求めてしまいやすく、期待どおりに振る舞って貰えないと不平不満を感じがちです。反対に、他人に敬意を払うベテランな人ほど相手の振るまいが期待どおりと感じやすく、不平不満を避けやすくもなります。

 

ですが、友達関係や上下関係などで経験を積み重ねていれば、「他人に対して敬意を払う」気持ちそのものも、他人の自尊心に配慮するための実際の振る舞いも、上達する余地があります。いまは敬意を払うのが“下手な”人でも、ちゃんと意識して経験を積み重ねていけば大丈夫。

 

夫婦関係は最も内輪な人間関係なので、友達や職場の人間関係よりも甘えの気持ちが先立ってしまいやすいという点では、難易度が高めかもしれません。家庭外では自尊心に配慮したお付き合いが出来る人でも、家庭内ではそれができない人が多いのものそのせいだと思われます。しかしだからこそ、敬意を払う・相手の自尊心に配慮するといった経験をいかに積み重ねてきたが、当事者それぞれに問われるのではないでしょうか。

 

これまでの男女交際でうまくいかなかった人、とりわけ元交際相手から「あなたは上から目線で付き合いきれない」「あなたは自分のことしか考えていない」と言われたことのある人は、「敬意を払う」をもっと意識してみてください。断っておきますが、特別な人や完璧な人を大仰にありがたがるような敬意じゃなくて、間近にいる人に「ありがとう」や「うまくやってくれたね」と言いたくなるような敬意ですからね? そういう、デイリーで尽きることのない夫婦関係へのプロセスとしても、日頃の人間関係は大切にして頂きたいと思います。

 

 

 

 

 

【著者紹介】

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熊代亨(@twit_shirokuma)
 
精神科医。
「診察室の内側の風景」とインターネットやオフ会で出会う「診察室の外側の風景」の整合性にこだわりながら、ブログ『シロクマの屑籠で社会適応やサブカルチャーについて発信中。通称“シロクマ先生”。
近著に『融解するオタク・サブカル・ヤンキー』(花伝社)、『「若作りうつ」社会』(講談社)など

 

 

 

 

 

 

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ゲイがみんなキラキラしているわけじゃない……!「非シャイニーゲイ」のありふれた日常

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ここ最近、同性カップルについての新条例が制定されたり、全米でも同性婚が認められたりと、LGBTに対する温度感が変わってきています。マイノリティであることを隠さない活動家も増えましたし、テレビをつければオネエタレントとして活躍している人たちもたくさん目にしますよね。

そんな彼らって、なんだかみんなキラキラしているイメージがありませんか? タレントで言えばGENKINGさんみたいに、とにかくオシャレで最先端のファッション・美容情報に明るくてイケメンって感じ。かたや未婚・彼女ナシ・金ナシ・売れないライターの筆者とは大違い。もう同じ人間とは思えないです。

……なんて思いきや、輝かしいゲイの方って実は少数派なんだとか。前述のような人たちは「シャイニーゲイ」と呼ばれ、リア充として目立っているごく一部の層。大多数のゲイはごく普通の生活をしているか、中にはカミングアウトもできずにモヤモヤを抱えたまま毎日を過ごしているんだそうです。

そこで今回は、「非シャイニーゲイ」の方たちにインタビューを敢行。彼らが一体どんな生活を送っているのか、聞いてみました。

「元」シャイニーゲイ Mさん

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最初にお話を伺ったのは、数年前まで自他ともに認めるシャイニーだったというMさん(32歳/教育系)です。

確かに見た目はかなりのオシャレさん。顔面偏差値も相当高く、どことなくEXILEのTAKAHIROさんに似ている……! こりゃそうとう派手な生活をしていたに違いない。なのに、どうして非シャイニーになったんでしょう。

――非シャイニーのお話を伺う前に、シャイニー時代について教えていただけますか?

「シャイニー時代はね、とにかくギラギラしてました。毎月何十万も買い物をして、全身ハイブランドで固めて、やたらエナメルっぽいクラッチバッグを持って、アクセをじゃらじゃら身につける、みたいな。似たようなシャイニーの子とつるんでたんですけど、『二丁目の叶姉妹』って呼ばれてたんです(笑)」

――二丁目の叶姉妹……! ものすごい破壊力ですね。そんな人がどうして非シャイニーに?

「シャイニー同士の人間関係に、とにかく疲れちゃったんです。いつも着飾ってなきゃいけないって思い込んでいたし、友達に誘われて夜な夜な街に繰り出していたんで……。今ではシャイニー時代の友達とは疎遠になっちゃいました」

――休日はどんな過ごし方をしているんですか?

「映画が大好きなので、ひとりで部屋にこもってずーっと観てますね。1日に5~6本とか。それこそ昔は新宿二丁目とかクラブで遊んでたんですけど、最近はさっぱり。というか、誘われても行かないですね。面倒になっちゃって。

あ、でも、地元の友達とはよくご飯に行ったりしますよ。なんかシャイニーの人たちと離れてから、小学校・中学校時代の友達との付き合いが深くなったんです。だから、周りはノンケの人たちばっかり。ゲイの友達とも遊ぶけど、ギラギラしていない人ばかりです」

――へぇ~。それはどうしてですかね?

シャイニーだったときは、とにかく周囲の目ばっかり気にしてて、自分を着飾ることに夢中だったんです。だから、非シャイニーの地味な子とかは見下してましたし。でも、そういうのって、無意味だって気づいたんですよね。そんな上っ面しか見ないような関係性は嫌だし。

で、結局気持ち良く付き合えるのは、本音を話せる昔からの友達とか、ゲイでもあまりギラギラしてない、あまりカースト意識を持たない子たちなんだなって気付いて。だから今はすごく楽ですね」

――なんか共感! そうやってわかり合える人がいればひとりじゃないですもんね!

「そうですね! あと、最近恋人もできたので。もちろんシャイニーではない人で」

――え、恋人いるの。僕より充実してるじゃないですか。


 

ノンケ出身 Hさん

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続いてお話を伺ったのは、30歳でゲイの世界に目覚めたという、一見ノンケっぽいHさん(36歳/IT)。

来日3日目の韓流スターみたいな見た目で、親しみやすそうな雰囲気。ゲイの世界に染まりきっていなさそうなので、非シャイニー要素も満点な感じがします。

――非シャイニーゲイについて伺う前に、どうして30歳でゲイになったのかを聞いても良いですか?

「たまたま男性同士の出会い系サイトの存在を知って、興味本位でアクセスしてみたんです。そしたら自分に興味を持ってくれる人がいて、流れで会うことになっちゃって……。女性からはそんなにモテなかったんですけど、男性からは結構モテたんですよ。それでそのまま……って感じですかね」

――おもしろい! 自分からじゃなくて、「モテたから」って受動的な理由でゲイになる人もいるんですね。ゲイの世界を知ってみて、どうでしたか?

「初めてゲイバーに行ったときは衝撃でした。クラブミュージックがかかると、その場にいるほぼ全員が全力で踊って騒ぎ出したんです。もう呆然としちゃって……」

――彼らがまさしくシャイニーゲイですよね?

「そうだと思います。とにかく目立ってましたし。俺も『あんたも一緒にやりなさいよ』って言われたんですけど、さすがにそれは……ってお断りしました。多分、ノリが悪い奴って思われたでしょうけど」

――ゲイの世界にデビューしてみて、シャイニーになろうとは思わなかったんですか?

「すごく楽しそうですけど、自分はちょっと違うなって思いました。イベントとかパーティもそんなに好きじゃないですしね」

――普段はどんな風に過ごしてるんですか?

「平日は家と会社の往復かなぁ……。仕事柄朝が早いんで、夜に飲みに行くってこともめったにないです。休日もわりとひとりでぼーっとしてることが多いですね。趣味は、うーん、散歩とか……。ひとりで街をブラブラするのが好きです。

あ! あと、インテリアに凝っていて、部屋をコーディネートすることにハマってます。一度、インテリア雑誌に掲載されたこともあるんですよ!」

――おぉ、ちょっとリア充っぽい趣味がでてきた。

「でも、服装とかにこだわりはないので。シャイニーの人ってビジュアルにある程度こだわりを持っていそうですが、私はそうでもないんです」

――なるほど~。あ、ちなみに恋人なんかは……?

「あ、彼氏いますよ。かわいいんです。写真みます?」

――あ、いえ、結構です。

 

 

 

 

根っからの地味ゲイ Iさん

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まさかのふたり連続で恋人持ちの非シャイニーだったことに驚きつつ、最後にお会いしたのは、若いころからずーっと「地味ゲイ」だったという、Iさん(28歳/広告)です。

見た目は議員秘書みたいで知的な感じ。でも、目の奥が笑っていない、ちょっと闇を感じさせる人でした。個人的に、共感度高し!

――こんにちは! 早速ですが、Iさんの非シャイニーならではのエピソードはありますか?

「うーん、周りのゲイの子たちからは、『あんたは地味すぎる』って言われます。もう少し派手にしてみても良いんじゃないかって。その子たちも決してシャイニーってわけじゃないんですけどね。……そんなに僕って地味ですか?」

――え、いや、うーん……。言われてみればちょっと地味かもしれないですけど、それも個性だと思いますよ……? ところで、普段はどんなことをして遊んでるんですか?

家でゲームしてるか、マンガ読んでるか、寝てるか、です。人混みが苦手なので、外出するのが嫌いなんですよ。渋谷とか新宿なんて、恐ろしくて行けないです」

――非シャイニーと呼ぶにふさわしい過ごし方ですね……。

「はい。ただ、これでもシャイニーに憧れた時期があったんですよ。彼らって、オシャレだし、注目されるし、なんか特別な人たちじゃないですか。だから、僕もそうなりたいなって」

――意外! 具体的に何かしてみたんですか?

「シャイニーの人が主催するイベントに参加してみました。でも、壊滅的に話が合わないんです。僕、ゲームのことしかわかんないから、『大貝獣物語』とか『ブレスオブファイア』のパーティ編成についてなら熱く話せるんですけど、ファッションとか美容とかイケメンについてとか、そういうコミュニケーションの引き出しがないので全然話せなくて。結局ぼっちになってましたね」

――話題がコアすぎたんでしょうね……。でも、シャイニーへの憧れはあったんですね。

「そうなんです。だから、一回目の失敗を次に活かそうと思ったんですけど、それっきりお誘い自体がなくなっちゃって……。そのうち、彼らの投稿を見るのも嫌になっちゃって、SNSは片っ端からやめちゃいました。

ただ最近は、もう自分と彼らは住む世界が違うんだって思うようになったんです。僕には僕なりの人生の楽しみ方がありますし。

シャイニーを目指すのはもうやめて、ヲタ充になろうと思ってます。好きなゲームやマンガに囲まれてるときが一番幸せなので」

――幸せのカタチは人それぞれですけど、いつか関係なく交流できればいいですよね。そのうえで、あとはIさんを理解してくれる彼氏ができたら、最高ですね!

「あ、すみません、彼氏はいるんです。もう5年くらい付き合ってて」

――え、いるの。

 

 

まとめ

以上、非シャイニーゲイの実態をお届けしました!
「シャイニーじゃない」って聞いたから非モテな人たちを想像していたんですが、実際は全員恋人いたし、リア充じゃねーか! とこっちまで爆発しそうでした。

でも、そもそも「シャイニーゲイ」や「非シャイニーゲイ」という言葉も最近出てきたばかりなので、しっかり定義されていないのも事実。「非シャイニーだから恋人いないでしょ」と決めつけていた筆者の認識が間違っていたのかもしれません……。

一日中自室にこもって映画を観ていたり、ひとりであてもなく街をブラブラしてみたり、ゲームやマンガにまみれた毎日だったり、彼らの日常は非リア充な筆者にとって共感できるものでした。ゲイだからといって、誰もが芸能人みたいにキラキラした毎日を過ごしているわけじゃないんですね。まぁ、当たり前ですが。

とはいえ、非シャイニー=つまらない人生、というわけでは決してなさそう。それぞれに充実した毎日を送っていて、しかも恋人までいるんだもん。……羨ましい。

この取材を通してひとつだけ確信したことがあります。それは筆者の生活がいちばん地味だということ! 非シャイニーの調査をしている場合じゃなかった! 未婚・彼女ナシ・金ナシ・売れないライター。誰かこんな筆者に救いの手を! お願い!!

 

 

 

 

 

 

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わが家の娘(3歳)と夫(36歳)の立場が完全に逆転している

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わたしの夫は少々宇宙人気質で常識の通じないところがあり、なかなかの困り者である。

 

結婚したての頃こそ、インスタントラーメンもろくに作れない夫に対していちいちブチ切れていたわたし(前回参照: http://wedding.mynavi.jp/kekoon/entry/2015/12/08/080000)であるが、近ごろになるともうそんなこともバカバカしく、彼のことは「宇宙からやってきたおっさんだから地球の常識が通じない」ぐらいに考えて穏やかに暮らしている。

 

かたや、わが家の3歳の娘はというと、「おぬし本当に3歳児か!?」と親のわたしが疑ってしまうほどのしっかり者なのだ。

これからご紹介するのは、そんなわが家の娘(3歳)と夫(36歳)の、「どっちが保護者だよ!?と言いたくなるようなエピソードである。

 

 

立場逆転エピソードその1/娘はパパに注意する

夫は家にいるとき、よく(というかほぼ毎回)、つけた電気を消し忘れる。わたしにとって「部屋をでるときに電気を消すこと」は常識なのだが、宇宙から来たおっさんの彼にとっては、どうやらそうではないらしい。

 

するとどうしたことだろう。娘がトコトコと現場にやってきて、「もーーー、パパ、またでんきちゅけっぱなしじゃーーーん!」とぷりぷり怒りながらスイッチを切っているではないか。

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3歳の娘が36歳児の夫に注意しているのだ。これは完全に立場の逆転である。

 

 

 

立場逆転エピソードその2/娘はパパが心配

夫がひとりで風呂に入っているとき、なにやらそわそわと心配顔の娘。どうしたんだろうかと眺めていると、「パパ、ちゃんとあたまあらってるかなー?」とぶつぶつ独り言を言っている。パパがちゃんと洗髪しているかが心配なようだ。

 

「そんなに心配ならパパに聞いてみれば?」と促すと、風呂の扉をカチャリ…と開け、片目をのぞかせながら「パパー、ちゃんとあたまあらってるーーー?」としっかり確認。

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「洗ってるよ!(笑)」と、ただただ苦笑いするしかない夫である。

 

 

 

立場逆転エピソードその3/娘はパパに世話を焼く

仕事が忙しくなかなかゆっくり休む機会がとれない夫であるが、たまの休みには娘と二人で公園などへ出かけてくれることがある。

 

しかし先日、公園に行った帰りのバスの中で、夫はうたた寝をしてしまい、あやうく乗り過ごしてしまうところだったらしい。

 

ひとりの時ならまだしも、娘と一緒にいるときにそんなことをするなんて、父親の自覚ないんかい!! とわたしは憤慨した。しかも、なんとか乗り過ごさずにすんだのは、娘が降車駅に気づいて夫を起こしてくれたからなのだそうだ。

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 どっちが保護者だよ。

 

 

 

それでも娘は、パパのことが大好き

こんなに世話の焼けるわが夫であるが、それでも娘は、そんなパパのことが大好きなのである。

 

祝 日だろうと関係なく出社していく夫を見送る娘は、いつもとても名残惜しそうにしている。つい1〜2年前までは、夫が仕事に行こうとするたびに、 「ギャーーーーーー! イヤーーーーー!」とギャン泣きしていた。しかし今では、物わかりの良い大人のような態度で、「いってらっしゃーい!」と笑顔で送り出すのがなんとも健気 である。

 

そして、パパの姿が完全に見えなくなるまで、「またこーえんいこーねー!」「おかしかってねー!」「ぼーるもやろーねー!」としゃべり続けるのだ。よっぽどパパと別れるのが寂しいのだな……と、見ているこっちがホロリとしてしまう。

 

……かと思えばくるりときびすを返し、そっこーソファに寝そべり、テレビを見て爆笑していたりするので、女ってほんとよくわかんない。

 

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ところで、娘は若干3歳にしてすでに3回も結婚式というものに出席しており、ゲストとしてはもうベテランである。だからなのか、ウエディングの広告を見るたびに「あ!」と指をさし、「娘ちゃんもけっこんしたいなー!」と、結婚願望をふくらませている。

 

わたしが、誰と結婚するの?と聞くと、その答えは……

 

「えっとねー……ママ!!!!

 

パパじゃねーのかよ。話の流れ的に。

 

「パパはどうする?」と聞くと、「じゃあ3にんでけっこんすればいいよ!」と、法律ガン無視の心広い対応。

 

 

 

でもこれは本当。

わたしたちは3人で “家族”なんだ。

誰が欠けたってだめだもんね。

互いの仕事ですれ違い、気づけば夫と3日も会ってない! なんてこともあるわが家だけれど、わたしたちはわたしたちのペースで、家族をしている。

 

 

「いってきます!」

 

日曜日の今日も、夫は仕事に出かけていく。

 

「いってらっしゃい!」

 

少し名残惜しくもそれを見送るわたしと娘。

 

わたしたちは夫のいなくなった部屋を見て、

「もー、パパ、また電気つけっぱなしだね!」と、

同時に顔を見合わせて、笑った。

 

 

 

 

 

【著者紹介】

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はなこ

2011年に結婚した、酒を飲み過ぎる夫婦の片割れ。

「はなこのブログ」(hanako-no-blog.com

にてくだらない日記を更新中。

Twitter: @hanako55211

 

 

 

 

 

 

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底辺ユーチューバーがバズの成功者に聞く! ウェブプロモーション3つの秘訣

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f:id:katsuse_m:20160316003533j:plain

 

こんにちは、底辺ユーチューバーの藤原麻里菜です。

私は、無駄なものを作る『無駄づくり』というYouTubeチャンネルで動画を投稿しています。

『歩くたびにおっぱいが大きくなる装置』や『10回腹筋をしたら1個だけマシュマロが出てくる装置』などを一生懸命作っているのですが、全く人気がありません。

早く一発当てて、荒川区からドバイに引っ越したい。

 

ところで、マイナビウエディングが、1組のファミリーの結婚式に密着したドキュメンタリームービー「パパとママの結婚式」を公開しました。

 


パパとママの結婚式【マイナビウエディング】

 

今回の動画の音楽を担当している「WHITE JAM」は、インディーズ時代に作ったプロモーションビデオ『ウソツキ』が、YouTubeで800万回以上再生され、iTunesの総合アルバムチャートで1位を獲得するなど、ウェブプロモーションで成功したアーティスト。

 

そして、この動画の監督の志真健太郎さんは、『The Sleeping Drunks Billboard(寝ている酔っ払いの広告)』という日本の酔っ払いをユニークに切り取った映像作品で海外を中心に大バズを生み、世界の3大広告賞であるTHE ONE SHOWを受賞された方です。

 

ウェブプロモーションの成功者と、映像の成功者……。

この方々に成功の秘訣を洗いざらい聞けば、『無駄づくり』の人気が爆発するにちがいない!

 

使えるものがインターネットしかなかった

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今回お話を伺った、動画監督の志真健太郎さん、「WHITE JAM」ラップ担当のGASHIMAさん、プロデューサー兼メインボーカル担当のSHIROSEさん、ボーカル担当のNIKKIさん(左→右)。皆さんオーラが出すぎていて、何度か失神しかけました。

 

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「よろしくお願いします。今回は、皆さんにウェブプロモーションについてお話を伺いたいです!」

 

f:id:katsuse_m:20160322190116j:plain「よろしくお願いします!」

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「早速ですが、どうしてプロモーションの場としてYouTubeを利用しようと思ったんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160322190110j:plain単純に、それしかなかったんです」

 

f:id:katsuse_m:20160322190116j:plain「当時は、ちゃんとしたPVを作ったことがなくて、『PV作りたいけど、どうしよう?』っていうところから始まりました。予算が10万円しかなかったので、知人のバーを借りたりして、一から作ったのが『ウソツキ』なんです」

 


WHITE JAM - ウソツキ 「新曲”咲かないで” 絶賛配信中」

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「最初に作ったPVがバズるのは凄すぎる」

 

f:id:katsuse_m:20160322190110j:plain「『バズらせよう!』とかは全く考えてなかったですね。『やりたい』と思ったことをやるようにしています」

 

f:id:katsuse_m:20160316003557j:plain

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「YouTube以外のSNSでプロモーションはされているんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160322190116j:plainプロモーションではないんですけど、Twitterを活用してイベントをやりましたね。フォロワーに色々なミッションを出して、それを遂行できた人の中から抽選して、当選した人の家に行くっていう企画です。1日で岡山、京都、静岡を周りました」

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「プロモーションじゃな…い……?」

 

f:id:katsuse_m:20160322190110j:plain「『ファンの家行ったら面白くない?』って盛り上がって、そのまま実行しただけだったんですよ。

利益はゼロで、大赤字です。僕は、ATMからお金を下ろしまくってました」

 

f:id:katsuse_m:20160322190116j:plain「でも、その日はずっとTwitterのトレンド入りしていたので、そこから私たちのことを知ってくれた人もいました。だから、結果的にプロモーションにもなったのかな。

あと、この企画から『家庭訪問』っていう曲を作りました。自分たちが経験したことから曲を作っているので、こういったイベントの思い出も大切にしています」

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「採算を考えず、純粋に楽しいと思う企画をやることが大事なのかもしれないですね」

 

 

誰でも映像が作れる時代だからこそ自分にしかないものを

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f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「監督は、作品づくりで心がけていることはありますか?」

 

f:id:katsuse_m:20160322190120j:plain「スマホで簡単に映像が作れる時代に、映像の仕事をしているので、誰でも撮れるものは撮りたくないですね。自分にしか撮れないものを撮りたいです」

 

 

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「監督された『The Sleeping Drunks Billboard(寝ている酔っ払いの広告)』は、『泥酔して道端で寝ているサラリーマンを、寝ている隙に広告として使ってしまう』というアイディアがおもしろい動画ですよね。軸となるアイディアをより広げるような映像だと感じました」

 

f:id:katsuse_m:20160322190120j:plain「そうですね。これは、iPhoneで撮影しても面白い動画だと思います。

でも、東京の街をきちんとした器材でちゃんと撮影することで、まるで東京じゃないように見える。外国のような街で、スーツを着たサラリーマンが酔っ払って道で寝ている映像が映されることによって、『あ、これって日本だけなんだ』と思えるのを狙ったんです」

 

動画のプロモーション成功の鍵は「いつ見るか」

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f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「めちゃくちゃ貴重なお話ありがとうございます。あの……僭越ながら、私が作った動画を見てアドバイスをいただきたくて……」

 

f:id:katsuse_m:20160322190116j:plain「超気になってました」

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「『歩けば歩くほどおっぱいが大きくなる装置』という動画なんです。こんな良い話の後に見せるのが忍びなさすぎて逃げたい……

 

 

 

f:id:katsuse_m:20160322190120j:plainBGMが良いね」

f:id:katsuse_m:20160322190116j:plain「欲しい!」

f:id:katsuse_m:20160322190110j:plain「胸が膨らんだ後のドヤ顔が良い」

f:id:katsuse_m:20160322190125j:plain「……僕、これを拡散する方法分かりました」

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「え!?」

 

f:id:katsuse_m:20160322190125j:plain「例えば、電車が大幅に遅延したときに、駅のホームでコレを実際にやるんです。そうしたら周りにいる人たちが、『何か変な人がいる』って写メを撮ると思うんですよ。で、『電車待ってたら、こんな人がいた』ってSNSに投稿して、そこから拡散に繋がるはずです。

もっと言えば、複数人でゲリラ的にやると面白いかも。同時刻に違う駅で、この装置をつけた人が出没したら、『◯◯駅で見た!』『△△駅で見た!』ってSNSが盛り上がりそう」

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「めちゃめちゃ面白いじゃないですか」

 

f:id:katsuse_m:20160322190110j:plain「でもこれ、既に100万回も再生されてるじゃないですか」

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「タイトルに『おっぱい』をつけることで興味を引かせる、姑息な手を使ってるんです。見てください、BADボタンがめちゃくちゃ押されてるんですよ……」 

 

f:id:katsuse_m:20160322190125j:plain「それは、『いつ動画を見るか』というのを考えたらいいんじゃないかな。

巨乳の動画を探している人に向けても、求めているものと違うから、BADボタンが押されちゃう。

さっきの例でいうと、電車が遅延している時って、沢山の人にスキマ時間ができる。そのスキマ時間に、こういう動画がハマると思うんですよね。遅延でイライラしている中、ひと笑いが起きて、それがプロモーションに繋がれば、両者が幸せになりますよね」

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「確かに。『どんな人にどんな時に動画を見て欲しいか』を考えれば、効果的なプロモーションができる!」

 

f:id:katsuse_m:20160322190125j:plain「あとは、ネットは瞬間風速が早いから、思い立ったらすぐに実行すること。1分でも早くやったほうがいいです」

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「 今すぐやります」

 

f:id:katsuse_m:20160322190120j:plainとりあえず電車が遅延するまで待とう」

 

 

悩みと共感がバズを生む 

 

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f:id:katsuse_m:20160322190125j:plain「この動画はどうやって思いついたんですか?」

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「貧乳が悩みで、どうにか解決できないかなあと思って、作りました」

 

f:id:katsuse_m:20160322190125j:plain「そうですよね。僕も、悩みから企画が生まれることが多いです。

『ウソツキ』もそうで、僕が高校生のときに悩んでいたことをそのまま表現しました。それが拡散されたのは、きっと同じように悩んだ人に響いたんです。

人は、共感したときに共有したくなるんだなと感じました」

 

f:id:katsuse_m:20160322190120j:plain「共感で言うと、『The Sleeping Drunks Billboard』も同じです。

バーのオーナーが『最近、酔っ払って道端で寝る人たちが増えた。もう少し綺麗に飲んで欲しい』と悩んでいて、それに共感できたんです。

それと、僕、ニューヨークにいるときに、泥酔して道端で寝ていたら、警察に捕まって号泣したことがあって(笑)。『あ、道端で寝れるのって日本だけなんだ』と知りました。アメリカから見たら、こういう光景は異様だなと、海外の視点に立って共感できました。その2つが重なったからこそ、作れた映像です」

 

f:id:katsuse_m:20160322190125j:plain「『悩みを解決する』ということは、かなり重要なことかなと思いますね」

 

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f:id:katsuse_m:20160322190110j:plain「あとは、『熱量』です。

インターネットって、画面を通しているけれど、結局は人と人じゃないですか。

無機質なもので、人の心は動かない。めちゃくちゃアツい気持ちで活動している人や作ったものって、画面を通してもその熱が伝わるんだと思います。僕らは、それを大事にしたいです」

 

f:id:katsuse_m:20160322190105j:plain「ウェブ上だと忘れがちですが、一番大事なことかもしれません。最高のアドバイスありがとうございます!」

 

 

 

さいごに

改めて今回聞けたことをまとめると、良いウェブプロモーションには、以下3つの秘訣が隠されていそうです。

 

  • 「誰が、どんな時に見るか」を考える
  • 共感がシェアに繋がる
  • 画面を介しても熱量は伝わる

 

悩みから作品を作って、共感によってシェアを呼ぶ。とても、深い話を聞くことができました。

WHITE JAMさんは新曲『咲かないで』で、さまざまなバージョンのPVを作成しています。卒業をテーマにした曲なので「黒板アートVer」や、カラオケアプリnanaに投稿された1万人の歌声を1曲にしたものなど。これらを見ていても、"良いものはシェアされる"というゆるぎない事実を改めて感じました。

私はこれからも、熱量を持って無駄なものを作り続けます!

 

記事を最後まで読んでいただいたところで、改めてこの2組がコラボレーションした『ファミリーウエディング』のドキュメンタリームービーを紹介します。

ファミリーウエディングとは、結婚するときに挙式をしなかった夫婦が、出産を経て、子どもと一緒に挙げる結婚式のこと。そんな『家族の絆』を感じられるテーマで、WHITE JAMさんと志真監督は、どのような作品を作ったのでしょうか。ぜひ、ご覧くださいね!


パパとママの結婚式【マイナビウエディング】

 

 

さいごまでお読みいただき、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

■感動ドキュメンタリーの制作裏話

 

■家族の絆が深まる結婚式が増えています!

 

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障がい者に結婚生活を聞いたら、夫婦にとって大切なことが見えた

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こんにちは、少女漫画に詳しいライターの和久井香菜子です。

 

私は2年ほど前から障がい者女子たちのための情報誌「Co-Co Life☆女子部」でボランティアの編集スタッフをしています。そこで驚いたのが、ここのスタッフやサポーターには障がい当事者で既婚者がたくさんいること。もちろん、子どもを持っている人も多いです。

 

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Co-Co Life☆女子部 | Co-Co Life☆女子部 ~こころのバリアフリーをめざすコミュニティーサイト~

 

“障がい者”とは

身体障害・知的障害・精神障害(発達障害を含む)その他の心身の機能の障害があり、障害および社会的障壁によって継続的に日常生活や社会生活に相当な制限を受ける状態にある人」(goo国語辞書 

 

障がいがあると、家事や出産、育児に支障が出ることもあるはず。世間一般で言う「理想の結婚生活」が送れるのかという疑問から、結婚に反対されたり、否定的に捉えられたりすることもあるのではないでしょうか。

 

目に見える形で「障がい」と言われている人たちが、自分とどのように向き合い、どのような結婚生活を送っているのか。実際に障がいを持つ既婚者にぶっちゃけて話を聞いてみることにしました。

 

 

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今回お話を伺うのは「Co-Co Life☆女子部」の編集長・元山文菜(もとやまあやな)さん(左)と、スタッフの神原健太(かんばらけんた)さん(右)です。お二人ともそれぞれ健常者の方と結婚されています。

 

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元山文菜さん

臼蓋形成不全による変形性股関節症。骨盤がしっかり育たなかったため、軟骨がすり減り、大腿骨の根本(骨頭)と骨盤がぶつかって、どんどん骨の形が変形していく障がい。昨年、人工関節に入れ替えたが、そのため感染に弱く、虫歯などには注意が必要。空港の金属探知機ではもれなくブザーが鳴るので「身体に金属が入っています」という証明書を持っている。年下の男性と5年前に結婚、3歳の娘がいる。

 

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神原健太さん

生まれつき二分脊椎症で、車いすに乗っている。本人曰く「交通事故で背骨をボキッといった人と同じ。産まれたときに背中に脂肪のコブがあり、それは取ったが、とぎれてしまった神経はそのままだった」とのこと。都内の企業でSEとして働き、Co-Co Lifeではサイト関連の業務を担当。会社員の女性と知り合い、2年ほど前に結婚した。

 

 

 

障がいを持ちながら結婚すること

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f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「神原さんは生まれつき車いすに乗っているのですか?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「生まれつきというか……生まれたときから車いすに乗っているわけじゃないんで、ベビーカーから車いすに乗り換えた感じですね」 

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「元山さんは、一見、障がいがあるように見えないですが……」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「診断がついたのは23歳のとき。小さい頃から、走ると股関節がガクッとなるし、あぐらは長時間かけないしで、おかしいなとは思ってたんですが……。今までとは違う、別の世界に来てしまったとショックでした。恋愛もできないと思いました。当時は友達の恋愛相談も聞くのが辛かったですよ」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「結婚は本人同士の話だけでは済まず、家族親戚を巻き込むものですが、周りから反対されたりしなかったですか?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「障がい者と結婚するって言うと『仕事してないけど、ロックバンドで音楽やってます』みたいな男が急にやって来て『結婚相手です』っていうのと同じようなものですよね。明らかにマイナスポイントの1つです

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「(わあ、マイナスだってハッキリ言っちゃうんだな……)」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「不便なことは多いし、プラスのポイントにはどうしてもならないです。音楽やってて仕事はしてないけど、『考え方によっては頑張ってるよね!』ってことにはならないでしょ? だから何も情報がない中、『結婚相手は車いすの人』と言われたら向こうの親が戸惑うのは当たり前です。嫁さんに半年くらいかけて少しずつ話をしてもらいました。

 

 

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f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「確かに、親世代は特に偏見が強そうですものね」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「でも、会えばキャラをわかってもらえるので、特に問題はなかったです。向こうのご両親が親戚に手紙を書いて説明してくれたので、親戚にも歓迎されました。嫁さんのおじいちゃんが103歳なんですが、最初は反対してたけど、今では遊びに行くといろいろ喋ってくれて、ニコニコして『またおいで』って言ってくれるんです。普段、真面目であまり笑わない人なので珍しいって言われました」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「いい話ですね。100年も生きていたらなかなか考え方って変わらないのかと思ってしまいますが」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plainこれまで障がい者と関わったことがないと、考えを変えるのは大変だろうなって思いますよ。でも時間をかけて少しずつでも理解をして欲しい。何もしないと理解してもらえないから。さじ加減は難しいですけど」 

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「なるほど、元山さんは?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「うちは特に問題になったりはしなかったですね。普通に出会って、普通に生活をしていたので……今も夫は、私の障がいについてピンと来てないみたいです」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「元山さんはお子さんがいらっしゃいますが、子どもを作るときに葛藤はありました?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「いえ……単に気がゆるんでできちゃったんです。結婚式が終わって新婚旅行中に気が大きくなって、そのへんがおそろかになっちゃって(笑)」

 

 

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f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「あっはっは。わかります、わかります」 

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「わかるんだ(笑) まあ、旅先って気が大きくなっちゃいますもんね……」

 

 

 

障がい者は、「清く正しく美しい」? 

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f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「旅行と言えば、つい先日、乙武さんの不倫騒動がありましたね……衝撃でした」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「私もびっくりしました!」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「僕は別に……。世間では障がい者って苦労を乗り越えてきたみたいに美化されてますけど、実際のところ、個性強いヤツ多いから。いいヤツもいれば不倫するヤツだっているし、もっと言えば悪いヤツだっていますよ」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「たしかに……」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain障がい者は清く正しいって思われてるところはありますね」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「乙武さんショックは、そういう美化された障がい者像に由来するような気もしますね。そういえば、乙武さんの奥さんは健常者ですけど、障がい者の結婚相手ってやっぱり健常者が多いのかしら?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「単純に、知り合う相手は健常者が多いんですよね」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「そうですね。僕がCo-Co Lifeに参加したのも、障がい者の知り合いが欲しかったというのもありました。障がい者ってどんな感じなのかな、と(笑)」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「障がいって身体的に不利なことが多いので、サポートしてもらえることを考えると、私の場合は元気な人のほうが相性はよかったと思います」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「僕の妻も健常者ですけど、障がいあるなし関係ないですね。僕の前の彼女は脳性マヒでしたし。嫁に手伝ってもらおうって意識はあまりないです。結婚を決めたのは、性格的に似ているなと思ったから」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「奥様とはどこで出会ったんですか?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「それが恥ずかしいんですけど、Co-Co Lifeの打ち上げで。その場にいた4、5人でFacebookでつながったんですよ。そしたら書き込みが自分と似てるなって感じて。SNSのつながりはバカにできないですよ! 一度もケンカしたことないですしね」

 

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f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「すごいですね~! 私たちもケンカはあまりしないですけど、夫が耐えていそうな気がする。ほんとにケンカしないの?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「言いたいことは言いますよ。相手にとってイヤなことを言うときは『これはこうした方がいいんじゃない』って相談をします」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「建設的ですね」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「そこら辺うまく言えなくて没交渉になったりケンカになってるカップルは多そうですよね」

 

 

 

 

障がい者と結婚すると、相手の負担が大きいのか?

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f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「そうそう、ちょっとお話ししてもいいですか?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「もちろんです、なんでしょう?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plainCo-Co Life Vol.13で、障がい者の恋愛と結婚をテーマに特集を組んだんです。その取材で、健常者の男性と障がい者の女性のご夫婦2組に取材したんですが、男性が2人とも同じようなことを言っていたのが印象的だったんですよね」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「なんて言っていたんですか?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「周りから『僕が世話してるんだろう?』とか『障がい者と結婚していい人だね』とか『お世話大変だね』『優しいね』と言われるけど『そうじゃないんですよ』って。健常者でも出来ないことはあるから、それを補い合うのは当たり前のこと。『確かに身体的には僕がカバーすることも多いけど、彼女は壁を乗り越えている強さがある。だから精神的には支えられているのはむしろ僕なんです』って」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「なんとステキなだんな様なのでしょうか!」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plainCo-Co Lifeでアンケートを採ると『自分は何もしてあげられない』『世話ばかりかけている』と思っている当事者女子が多いんです。そのため恋愛に消極的になってしまうんだけど、実はそうじゃないんだなって思いました」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「神原さんの奥様はなんて言うんだろう?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「実は2、3日前に聞いたんですよね。そしたら『あまり深く考えてないなあ、感覚?』ですって」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「えっ!」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「『してあげてる感』は本人にはなさそうです。僕も『やってもらってる感』はないですし。だって、新婚旅行はメキシコとキューバですよ」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plainバリアフリー感が全然ない場所ですね」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「バリアだらけ(笑)。でも嫁さんからしたら『私が行きたいって言ったから、車いすくらい運んでやるわ』くらいの感じでしたね。僕自身も、やってもらって申し訳ないという気持ちはありませんでした。でも当たり前ではないので、お礼はちゃんと言うべきだと思っています」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「家事とかはどうですか?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「自分で出来ることはやりますから、家事は普通の男よりはやってる気がする。ここ、強調して書いといてください(笑)」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「男の『俺は家事やるぜ』は信用ならんからなあ~。例えばどんなこと?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「今日だったら、庭の草むしり。あと洗濯物を畳んで、掃除機をかけたし。ゴミ出しもやったし……」

 

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f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「かわいい! 健気だなあ」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「これでちゃんとやってるって認定してもらえます?(笑)」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「大変失礼いたしました! 健常者同士の場合、できる、できないの能力が見えにくいですが、障がい者の場合は、それが顕在化していますね」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「ハッキリしていますね。うちは、できるほうがやれることをやっています。結果、私の方が多くなるんですけど……! でも私は、重たいものは持てないし、掃除機もかけられないので……」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「それは乗り越えられるんじゃないですか? 工夫したらできる家事ってけっこうありますよ

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「本当ですか、すみません!!」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「僕はハンディタイプの掃除機を使ってます。僕も重いものは持てないんで、基本的に力仕事は妻の仕事です。僕は僕でスケボーで洗濯物を運んだりしてます。なにかができないと決めつけないで、工夫すればいいんです」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「元山さんがやれることを増やしたら、元山さんが全部家事をすることになるんじゃ……。それにしても神原さんは本当に自立心が高いですよね」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「僕の親が英才教育してくれて、実家の自室が2だったんです。階段を這って上り下りしてました」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「えっ! それはスパルタだ!」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「『自分でできることは自分でしなさい』という主義だったんですよね。自分で着替えをするようになった頃は15分かけて靴下を履いてました。神戸の山奥出身なので、毎日30分かけて坂道で車いすを漕いでましたし」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「なんでも手助けをしたがる親は多そうですが、自立を促すいいご両親ですね」

 

 

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その英才教育の結果、こんなアクロバティックなことまで。現在は「車椅子パフォーマー」としても活動中。

 

 

 

「障がいを受け入れる」ことの必要性

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「よく『障がいは個性だ』という話がありますが」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain個性じゃないですよ。面倒くさいこと多いです。でも付き合っていくしかない。障がい者って、自分の障がいを受け入れているか受け入れられないかの大きなラインがあると思うんです

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「そうですね、私もそれ最近気付きました」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「受け入れられていない人は『私なんて』と思ってしまう。このラインを越したら、すごく楽になるのに」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「障がい受容ができていない人は、そうですね」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「僕は小学3年生の頃に、どうやら自分が周りと違うと気付いて、泣きながら親に『なぜ?』って聞いたんですよ。そこから吹っ切れました」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「泣かれたら親御さんは辛いですね……。なんと返事されてました?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「親がなんて言ったか覚えてないけど、それがなかったら受け入れられなかったかも」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「私がそうでした。けっこう長く、10年くらい受け入れられなかった」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「……ってことは受容できたのは、つい最近ですか!」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「そうなんですよ。2年前にCo-Co Lifeに入って、いろんな人に出会って変わりました。Co-Co Lifeの健常スタッフの人たちって、いい意味で甘やかしてくれないんです。『大丈夫?』とか『手伝おうか?』とか、必要以上に聞かれない。もちろん配慮はありますが、遠慮はされてない感じ」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「必要な手は差し伸べますが、甘やかしはしないですし、本当の意味で平等なんでしょうね。お二人は、結婚してよかったなと思う?」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144743j:plain「はい。全くの他人と一緒に家庭という組織を何十年もかけて作り上げていくプロセスはおもしろいと思う。価値観が全然違うから、なかなか楽しいし、壮大なるプロジェクトですよね」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144742j:plain「僕もよかったと思いますよ。単純に言えば、一人暮らしのときよりも笑っている時間が増えましたね」

f:id:ONCEAGAIN:20160406144741j:plain「わあ、ごちそうさまです!」

 

 

 

 

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エスカレーターに一人で乗る神原さん。街中を歩いているとき、知らないおばあさんから「大変ね」とリンゴをもらったこともあるとか。「おばあさんからもらったリンゴって、ちょっと怖いですよね(笑)」

 

 

 

まとめ

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お話をしてみて、お二人とも、とてもニュートラルだと思いました。実はもう少し、強がりだったり、押しつけに近いことを言われるのかな、と思っていたのです。けれども障がいを「マイナスだ」と言い切り、相手の親戚が受け入れられないだろうことも事実として受容していました。

 

「障がいがあるけど、いいじゃない!」と押し切らなかったことに、権利を主張するだけではない謙虚さや相手への敬意を感じます。自分を理解してもらうために時間や誠意を尽くすことって、もしかしたら健常者のほうが手を抜いているのかもしれません。

 

結婚生活に関しても、特別なことはなく、当たり前のことを当たり前にしているだけのように感じました。障がいがあるとかないとかではなく、自分ができることは自分でやる、相手ができないことは補う。人間関係の基本がわかっているのです。

 

自分と違う価値観を認められず「なんでできないんだ」「なんでしないんだ」とたやすく相手を非難してしまう人は少なからずいます。しかし、誰でも完璧なわけではなく得意不得意があります。「障がい」という名前は、不得意が顕在化していることとも言えます。赤の他人同士が家族になるには、相手の能力を尊重し、自分にできることをやって、補えるところは補わなければ成り立たないのでしょう。

 

そう考えると、人を障がい者と健常者というくくりで分けることすらおかしい気がします。結局は、人間関係がうまくいくかって、相手への尊重や敬意に尽きるんですよね。

 

ただ、お二人は身の回りのことは自分でできる、かなり自立している方々です。障がいの状況によっては、自立が難しい人もいるのではないかと思います。それは、結婚という制度、障がい者の恋愛など、いろいろな要素が絡む難しい問題です。

 

しかし「楽をするために結婚をする」のでは関係が成り立たないのは健常者でも同じです。障がいの種類や有無にかかわらず、自分にできる努力をすることが結婚生活、ひいては人間関係を心地よく続けていく秘訣なのですね。

 

 

 

 

 

 

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ハワイウエディングに招待されたので、旅行会社に聞いてきた

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こんにちは! Kekoon編集部です。

皆さんは海外ウエディングに招待されたことはありますか? お盆や年末年始でなくても長期で休みを取って海外に行けて、しかも親友や親族を祝えるなんて、なかなかない機会だけにテンションが上がりますよね。

 

そんな海外ウエディングの定番と言えば、ハワイ!

今回は、アラサーにして初めてハワイウエディングに招待された編集部員の筆者が、公私混同してハワイウエディングに招待されたときに覚えておきたいことを調べて来ようと思います!

 

 

 

ハワイウエディングに詳しいお店に行ってみた

「まずはハワイ旅行のプロに聞こう!」と筆者が向かったのは、旅行代理店H.I.Sのハワイ専門店H.I.S.Hawaii内のウエディング担当者さんです! 

 

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http://www.his-wedding.com/kanto/shop/shinjuku3

「H.I.S.Hawaii」は、「日本で一番ハワイに近い場所。」がキャッチコピーのハワイ専門店。ハワイ旅行の予約はもちろん、ウエディングの案内も可能な相談デスクもあるし、ハワイで旬なグッズなども販売しています。

 

 

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今回は、2015年12月にH.I.Sハワイ支店から帰国した天野さんが質問に答えてくださいました!さっそくいろいろ聞いてみようと思います!

 ※一部、編集部員の個別ケースによる相談がありますが、ご了承ください。

 

 

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――ずばり、ハワイ初心者が充分に楽しめる旅行日数を教えてください!

 

f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain「はい! 突然ですが、『有休ハワイ』というフレーズをご存知でしょうか? 有休を使ってハワイを訪れ、エネルギーをチャージしてまた仕事をがんばろう! という目的で命名されたハワイ州観光局が行っている最新のプロモーションなのですが……」

 

prtimes.jp

 

――え、いきなり宣伝?

 

f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain「すみません、そういうわけではないですが……(笑)。ハワイ州観光局は、その中で最低日数3泊5日をおすすめしているんです。でも、ウエディングのゲストとして参加する場合はそのうち一日が結婚式となりますから、自由時間を考えると4泊6日が理想的ですね!」

 

――なるほど、少なくとも3日間はフリータイムとして確保したほうがいいんですね! ところで、日本からハワイまでってどのくらいかかるんですか?

 

f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain日本の空港からハワイまでは、直行便で約7~8時間です。プランにもよりますが、出発時間は時差の関係でだいたい夜中。遅いと22時過ぎの飛行機に乗ることになります」

 

――羽田空港発着便を利用して「仕事帰りにそのままハワイへ!」ってフレーズ、聞いたことあります!

 

f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain「2010年に羽田空港の国際便が充実したことで、そのフレーズを耳にしたことがある方もいらっしゃるかと思います。でも、私はあまりおすすめしません。なぜなら、機内では仕事の疲れをとることができないからです。

どの航空会社を利用しても、ハワイに行くと必ず機内食が2回出てきます。『夜中だし疲れているから、機内でちゃんと眠れるだろう』って思いがちですが、実は意外と眠れないし、疲れは取れにくいんです。できるなら万全な体調でハワイ旅行を楽しんでもらいたいので、出発日は有休か、せめて半休をとられることをおすすめします!

 

――完全に舐めてました……。午後休を前向きに検討したいと思います! 時差ボケも気になるのですが、到着した日はどうやって過ごすのがおすすめですか?

 

f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain「ハワイと日本では19時間の時差があるので、1日目に予定を詰め込むことはおすすめしません。昼頃にハワイに着いても、ホテルのチェックインが15時だとそれまで時間が空いてしまいますよね。その時間をどうやって過ごすか、悩まれる方が多いようです」

 

ーーなるほどー! じゃあ、どういうプランが最適……?

 

f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain「私だったら “アーリーチェックイン” をできるホテルを選びます。部屋に入れればベッドに横になって仮眠をとることができますし、シャワーを浴びてスッキリすることもできます。長いフライトの後は、顔を洗いたくなりますしね(笑)」

 

――長時間のフライトで顔テッカテカになってそうですもんね……。

 

f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain「アーリーチェックイン指定のプランでなくても、ホテルに着いたらフロントで聞いてみてもいいかもしれません。もしお部屋の清掃が完了していれば、早めにお部屋へ案内してくれるホテルもあります。それでも、確実にアーリーチェックインができるプランが安心ですが……」

 

 

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――ちなみに帰りのフライトの時間は何時ごろになりますか?

 

f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain「羽田便を利用すれば夕方発になりますので、昼過ぎまでハワイを満喫して、夜中に帰国します。羽田便は日本に22時以降に着くので、空港からご自宅までは自家用車かタクシーをおすすめします。また、翌日以降の帰国の方は成田便をおすすめします。成田便なら夕方までには成田空港に着くので、空港からご自宅までの交通手段をあまり気にしなくて済むからです」

 

――いきなり現実に連れ戻されるのだけは避けたいです……。じゃあ結論、ハワイで結婚式に参列するゲストの現地スケジュールは、丸3日間フリーにした中に結婚式を入れればいいんですね!f:id:katsuse_m:20160409134549j:plain

f:id:katsuse_m:20160409134558j:plain

 

f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain「そうですね! そのとおりです!」

 

――なんとなく現地スケジュールが見えてきました! 

そういえば宿泊先ですが、今回はコンドミニアムで友人6名でまとめて泊まれるといいな、という話が挙がったのですが、天野さんはどう思いますか?

 

f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain「うーん……、ハワイの多くのコンドミニアムは市街地からちょっと離れたところにあるので、少し物騒になりますし、ハワイを満喫したいなら中心地(ロイヤルハワイアンセンターやDFSに近いエリア)をおすすめします。リーズナブルに観光やショッピングをするなら、各旅行会社が運営しているトロリーの路線が充実しているワイキキが便利です。また、結婚式場への交通手段を考えるとホテルが密集しているエリアが新郎新婦も安心です。

あと、6名1室と表記されていたとしても、ダブルベッドに大人が2名で寝る場合もあるんです。素直に2名の部屋を3室予約した方がお安いと思います。そのあたりを考慮しても、初めてのハワイなら航空券とホテル、送迎、トロリー乗り放題券が付いたパッケージツアーが安心ですし、お得になると思いますよ

 

ーー天野さんのホテル選びのポイントがあれば教えてください!

 

f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain「これはケースによって異なるかと思います。例えば学生時代のハワイ旅行であれば、ショッピングして、アクティビティして、とにかく動き回る! という過ごし方をするかもしれません。だからホテルは寝るだけの場所として、あまり印象に残らないんですよね。

でも、社会人になった今だからこそ、大人のハワイの楽しみ方をしていただきたいです。『朝、カーテンを開けたら広がる青い海』というシチュエーションは普段味わうことができない“非日常”です。それを味わって日々の疲れなどを癒してほしいと思っています」

 

――それ、想像しただけで感動しますね! 最後に、ハワイ全体の魅力などもご紹介いただけますか?

 

f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain「ハワイはリピーターが多いんです。気候も安定しているし、人も温厚だし、移民の島なので多国籍料理が揃っていて、どれもおいしい! ショッピングもハワイに行くたびに日本では売っていない限定品と出会えますし、パワースポットと呼ばれる場所も多いので、毎回巡ってもいいですよね。ハイキングやゴルフ、サーフィン、ダイビングなどのアクティビティも充実していますし、ハワイは『また行きたい!』と思わせてくれる魅力がいっぱいあるんです。初めて行く方は、ぜひ自分だけのハワイのお気に入りを見つけてきてください!」

 

ーーありがとうございます!

 

 

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f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain「あ、ちなみにですが、3月中旬時点で、6月のパッケージツアー用のお安い航空券はすでにキャンセル待ち状態になっています」

 

 ――え! そんなに早くから!?

 

f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain「6月はジューンブライドということもあって人気なのと、比較的お休みを取りやすいという2点の理由から、ハワイウエディングをするカップルが増えているんです。挙式に出席するであろう親族・友人分の飛行機の席をまとめて押さえてしまう新郎新婦も多いでしょう。くれぐれも予約するときは早め早めに動くことが大切だと思います」

 

――なるほど、年末年始・GW・夏休み・春休みなどの大型連休以外に、6月も混雑しがちってことですね。

 

f:id:katsuse_m:20160408193357j:plain「さらに言うと、5月、10月、11月、12月のホノルルマラソンの時期も混雑しがちですね」

 

ーーハワイ人気ありすぎ! 早めにチケットを取るようにします! ありがとうございました!

 

ハワイを楽しむなら最低でも2日間は自由時間を取れるようにすること、宿泊はコンドミニアムよりは普通のホテルのほうが便利かつ安心であること、せっかくなら部屋は海が見えるところがいいことなどを教わることができました。

ほかにも、ホテルのランクや、チップの支払い方、レストランの予約の仕方なども教えてもらえるようなので、ガイドブックやネットの情報より詳しく知りたいことがあったら一度「H.I.S.ハワイ専門店」に足を運んでみるのがよいかもしれませんね!

 

 

 

 

次回予告

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ハワイウエディングに向けた情報を教えてもらった編集部員は、さらに公私混同して、凄腕のデザイナーさんに頼んで「ハワイウエディングゲスト専用特製しおり」を作成することにしました。

近日中にリリース予定の後篇では、読者の皆さんにもダウンロードしてお使いいただけるオリジナルしおりを公開します! お楽しみに!

 

 

 

 

 

 

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教えて先輩! かつての共働き夫婦が話す40年前の育児環境

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ライターのカツセマサヒコです。

 

ここ数年で「育メン」という言葉が流行ったり、待機児童問題が話題になったりしていますが、共働き夫婦って、母数は少なくても昔からいましたよね?

 

このデータを見ると、共働き世帯が専業世帯を上回ったのは1990年台中盤の話みたいなんですけど、つまり、それより前になると共働きが少数派になる。
 

「旦那さんの収入だけじゃ食べていけない家庭が増えた」とか、「女性が働きやすい職場が増えた」とか、現代社会ならではの事象が重なったからいま話題になっているのもわかる。でも、昔のほうが女性の社会進出に対しては厳しかったわけだし、今より問題は多かったんじゃないの?

 

当時の状況を聞くために、実際に共働きしていたご夫婦に取材することにしました。

 

 

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取材に応じてくださったのは、小川博規(ひろき)さん(左)美知子さん(右)ご夫婦。博規さんは元小学校の校長先生、美知子さんは元中学校の先生と、教師同士のおふたり。育児を始めたのは今から約40年前。ふたりのお子さんを育てたというベテランご夫婦に、当時のお話を伺いました。

 

 

 

携帯電話がないことで、職場が見守ってくれていた

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f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「40年前の家事や育児で、大変なことってありましたか?」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「家事は、とくに洗濯が大変でした。当時は今と違って、布オムツが主流だったんです。保育園から汚れたオムツをそのまま渡されて、毎晩洗濯しなくちゃいけなかった」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「今は紙オムツが主流だから、そのまま捨てられますもんね」

 

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「家事と育児のバランスでいうと、僕のほうが家と職場の距離が近かったから、保育園の送り迎えは基本的に僕の役目でしたね」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「え! そんなに早く退社できたんですか?」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「今では難しいと思うけど、当時の教師は、17時半には退勤できたんですよ。だから早く帰れるときは僕が迎えに行って、妻が買い物してから帰ってきた気がします」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「そう、今で言う『イクメン』だったよね」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「当時は本当に珍しかったんじゃないですか?」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「そうですね、保育園にお迎えまでしている男性は本当に少なかった」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「でも、そんなにうまくいかないときも多かったですよ(笑)。お互い忙しくて、ヒドいときは夫婦そろってお迎えにいくの忘れちゃって、子ども置いてけぼりにしたじゃない(笑)」

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f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「そうだったっけ?(笑)」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「そうですよ(笑)」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「そうか、当時は携帯電話もないから、お互いに連絡もできないですもんね」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「そう! だからどっちが迎えに行くかはその日の朝に決めるんですけど、たまにお互いが『今日はあっちがお迎えにいくだろう』って勘違いしてて、忘れちゃうの」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「どうなっちゃうんですか……?」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「長女のときだったかな。保育園にひとりポツンと娘が待っていたところを、仲の良い子のお母さんが気にかけて連れて帰ってくれたことがありました

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「地域に助けられていたんですね」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「そうですね」

 

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f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「当時って、何かあったら職場に直接電話がいくんですか?」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「そうそう。『熱が出た』とか、しょっちゅう電話がかかってきていました」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「ご夫婦で『どっちが迎えにいく!?』とかの話も、お互いの職場に電話をしていたんですか?」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「お互いの職場にかけることは滅多になかったですねえ。大体私あてに電話がきて、そのまま私が迎えに行っていました」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「僕は何が起きてるか知らされないから、いつもどおり帰ってきたら子どもが熱にうなされてることもありましたね」

 

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f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「緊急のとき、本当に大変だったんじゃないですか?」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「そうねえ。携帯、なかったのかあ……。当時はそれが当たり前だったのに不思議ねえ……」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「大変だったことってありますか?」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「授業が終わって帰ってくると、教頭先生から『小川さん、いま保育園から電話あって、お子さん熱出たみたい』って言われるんですよ。もっと緊急だと、授業中にほかの先生が知らせに来ることもありました」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「でも、それが逆によかったかもしれない。携帯電話がなかったころは、職場の誰かが電話を必ず取り次ぐでしょう? そうすると職場が先に大変な状況を知るから、気遣いがしやすかったと思うんですよ」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「確かに! そうですね!」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain携帯電話に連絡きちゃうと、自分から職場に報告しなきゃいけないけど、それが言いづらい雰囲気のときもあるでしょう? そう考えると、携帯電話がなかったからこそ、職場は送り出しやすかったかもしれないねえ」

 f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「今でもそういう理由から、携帯電話にはかけない保育園があるかもしれませんね」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「職場に連絡がくれば、事情をわかってもらいやすいですからね」

 

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f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「そういう意味では、孤立感って今のお母さんたちのほうが感じているのかもしれないね」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「なんでも自分で解決しなきゃいけないって思ってしまいそうですよね」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「そういえば昔、職場に電話がかかってきて『いつもすみません』って上司に言ったら、『教師の代わりはたくさんいるけれど、母親の代わりはいないんだからね』って言われて、その言葉に救われたことがありました」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「いい話ですね。2016年でもそんなこと言える人、なかなかいなさそうですよ」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「たとえ言葉だけでもありがたかったですよ、本当に」

 

 

 

ふたりとも無職の状態で育児が始まった

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f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「おふたりとも学校の先生と伺ったんですが、職場内結婚だったんですか?」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「いえ、夫は小学校の教師、私は中学校の教師だったので、同じ職場ではないんです」

 f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「じゃあどこで出会ったんですか?」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「最初はふたりとも新聞社で働いていたんですよ。小さな会社だったんですが、そこで出会ったのがきっかけでした」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「新聞社からおふたりとも教師になるって、異色ですよね?」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「本当にちいさな新聞社だったから、待遇もよくなかったんですよ。仕事をし続けられる雰囲気ではなかったから、転職活動をしたんです」

 

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f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「どうして教師になられたんですか?」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「私は教員免許を持っていたから。でもこの人は持ってなくて、退職してから通信教育を受けていました」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「当時は小学校の教員採用が2,000名とか、大規模な採用があった時期なんです。だから入りやすかったんですよね」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「今よりも子どもの数も多かったからね。あのころは今ほど就職も難しくなかったんですよ」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「新聞社を退職されたのは、どのタイミングなんですか?」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「長女が誕生するころでしたね。教員免許を取るためには通信教育を受けるのと、あと1カ月だけ大学に通い直す必要があって、それをしなきゃいけないってことで大学生協や近所の酒屋でアルバイトをしながら勉強をしていました」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「当時って20代中盤ぐらいで、お子さんもいる状況ですよね? 無収入って、怖くなかったんですか?」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plainうん、のんきだった(笑)

 

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f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「まだ私たちの親も若かったし、いざとなったら頼れるかなって考えていたのよ」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「幸いにも、保育園にも似たような環境の人が多かったんだよね。これから必死に働こう!って人が多かった」

 

 

 

髪が長いと怒られる! 当時の保育園事情

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f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「当時の保育園って、今とは違うところがありますか?」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「今でも変わらないところもあるかもしれないけれど、当時通っていた保育園は女の子でもTシャツに半ズボンが当たり前。今みたいにかわいいワンピースを着せようなんて発想はなかったんですよ。髪の毛も長くすると怒られたし」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「規則が厳しかったんですね」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「髪が長いとプールに入れたら乾かすのが大変だし、絡まっちゃうからなんでしょうね。今は『髪長いのダメ!』 なんて言ったら、保護者きっと怒るでしょう? まだそういう保育園もあるかもしれないけれど、減ってきているとしたら、時代の流れなんでしょうね」

 

 

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f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「当時の保育園って何人くらい子どもがいたんですか?」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「園によってバラバラだと思うけれど、最初に長女を預けたところは10人くらいの無認可保育園。長女は8月に生まれたんだけど、私は4月1日から教師になることが決まっていたんです。だから急ぎで探していて、そこになりました」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「かなりバタバタだったんじゃないですか?」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「そうそう。決まった保育園も4月15日からしか預けられなくて、1日~15日は静岡の実家に預けました。たまたま母乳じゃなくてミルクで育てていたからできたんですけど、当時は本当にギリギリのスケジュールで、大変だった」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「きっと保育園見つからなくて復帰できないって言ってるお母さんも、このあたりの苦労は尽きないんでしょうね」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「そこからは、子育てが少しでもしやすい環境に行こうと思って、品川区に引っ越したんですよ。当時、役所の人に問い合わせをしたら『品川区がいいよ』って教えてもらえて」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「子育てしやすい場所に引っ越すって今でもやっている人が多いけど、昔からそうだったんですね」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「そうですねえ。でも引っ越したのは夏だから、 認可保育園にはまた入れなくて、無認可保育園からスタートしたんです」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「なかなか認可には入れないんですね……」

 

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f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「しかも、そこの保育園がぜんぜんお金がなかったんですよ。毎年、園主催のバザーを開いて、保護者がリヤカーを引いて古着を集めてきては売って、そのお金を保育園の運営費にしていたんです。今考えると、すごいですよね(笑)」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「そんな運営の仕方あるんですか(笑)」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「でも、そこに通うお母さんは、すごく仲良くなるんですよ。保育園を潰さないように必死ですし」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「なるほどなあ……」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「でも保育園のときよりも、長女が小学校にあがって学童保育にいくときのほうが大変だったかな。学童が終わって家で一人で待っている時間のほうが、つらかったみたいで」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「保育園を卒業してからも大変って、よく聞きますね……」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「次女は次女で肺炎になってしまって、1カ月間保育園には預けられず、そのときは実家から母に来てもらっていました」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「それしか方法ないですもんねえ……。今も昔も、共働きの苦労は変わらないのかもしれないなあ……」
 

 


 

今の時代だからこそ、救われていること

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f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「今の時代のほうがいいって思うことはありますか?」

 f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「賛否両論だけど、親が保育園や学校にものを言いやすくなったのは、親サイドからしたら、助かることなのかなあ」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「やっぱり昔は、今ほど親の意見が強くなかったんですか?」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「むかしは保育園や学校側の権威が強かったんだよね。『こうしてください!』って言えば、親は逆らえなかった。今は保護者の個々の要求がとても細かく、強くなりましたよね」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「でも、モンスターペアレンツとか言いますけど、実は学校側が直さなきゃいけないことも多いと思うんですよ。個別の要求を言うひとが全員モンスターペアレンツかって言ったらそんなことはなくって、今まで無視されたけど、本当はおかしいんじゃない? っていう問題が顕在化してきただけってことでもあると思うんです」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「生活習慣が多様化した結果、それに適応しようとしているだけかもしれないですね」

 

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f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「いまの親って、子育てに対する意識が昔より高いよね。お父さんが子ども連れてても自然に思えるし、僕らの世代は子どもなんてちょっとケガしたって大丈夫でしょ、くらいに楽観視していた」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「そうね。あと、当時は『育児はお母さんの仕事』という認識がもっと強かったね。オムツの取り換えとか、吐いちゃったときの掃除とか、汚いことはまったくやらないって旦那さんも多かったし」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「そこは変わってきているだろうねえ」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「おふたりは育児や家事でケンカしたことないんですか?」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「いっぱいあったよねえ?(笑)」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「いえ、私は覚えていません(笑)」

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f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「今だったらわかるけど、当時は相手がイライラしてる理由がわからなかったんですよね。怒ってる理由がわかんないから、『何怒ってるんだ!』ってこっちも怒ったりして」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「昔は『自分はいい夫なんだ』って顔されると腹が立ったんですよ(笑)。周りから『いい旦那さんだね』って言われて、でも実際私のほうがやってるでしょ? 目立つことばっかりやってて! って思って(笑)」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plain「鈍感で申し訳ないけど、せめて怒ってる理由は教えてほしかったなあ(笑)」

f:id:katsuse_m:20160411161623j:plain「そうね(笑)。でも、今の男の人のほうが女性の細かなところに気が付くのかもしれないね」

f:id:katsuse_m:20160411163121j:plain「若い世代の男として、気付けるように頑張ります(笑)」

f:id:katsuse_m:20160411161701j:plainf:id:katsuse_m:20160411161623j:plain 「ぜひそうしてください(笑)」

 

 

まとめ

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こうして取材は終わりました。

 

おふたりはしきりに「公務員だから、まだ恵まれていた」とはお話されていましたが、それでも育児がしやすいように引っ越したり、遠くに住んでいる実家の親に長期で滞在してもらったりと、現代社会の夫婦でもよく聞く悩みや解決策で、どうにか苦境を乗り越えていました。

 

携 帯電話が普及したり、保育施設のサービスが向上したからといって、子育てや共働きが容易になったわけではありません。都心では以前よりも地域のつながりが 薄れてきているところも少なくないですし、夫婦で協力し合うことは、むしろ以前よりも顕著に求められていると言えそうです。

 

でもおふたりから感じられたのは、そうした苦難を乗り越えた末、お子さんふたりを無事に巣立たせたことからくる余裕と誇らしげな表情でした。

当時は本当に大変だったはずなのに、昔をなつかしむように和やかに話す小川さんご夫婦を見ていると、夫婦は苦楽をともにしたぶんだけ、絆が強くなることを実感します。

 

ま だまだ課題が多い日本の育児・教育環境ですが、文句だけを言っても始まらず、家族一丸となって乗り越え方を考えていく必要があります。そしてその先に、い つか「なつかしいね」と小川さんご夫婦のように誇らしげに語ることができれば、それは理想の夫婦のひとつのかたちと言えるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

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同じバスタオルを使うのはアリ?ナシ? 結婚生活で気になる些細なこと

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共に支え合って生きることを誓い、結婚する二人。

しかし、いざ一緒に生活してみると、味噌汁の具の違いや洗濯物の干し方の違いなど、「些細なこと」で言い争いになってしまうことがあると言います。

 

今回は同棲・結婚生活を夢見る方たちに向けて、ふたり暮らしでケンカのタネになった「些細なこと」と、筆者なりに考えたアドバイスを紹介します。

※実際に同棲・結婚生活を経験した先輩カップルの体験談なのですが、「些細な言い争い」は出てくることマシンガンのごとく。心してご覧ください。

 


 

食事編

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料理の味の濃さ問題

男「ごめん、塩、もらえる?」

女「気に入らないなら食べなくてええよ?」

男「え!? いやいやいや、そうじゃない。マズいとかじゃなくて……」

女「だっていつも調味料足すやん、なんなん!?」

関 東と関西など、生まれ育った地域によって料理の味付けの濃さは変わります。「薄く作って、濃くしたければそれぞれ足す」のが一番バランスを取りやすそうで すが、それでもケンカしがちなら、いっそふたりが生まれた地域とは全く関係ないところの味にチャレンジするのはいかがでしょう?

 

 

 

食事中のスマホがOKかどうか問題

女「ちょっと! 食事中にスマホいじるのやめてよ!?」

男「仕事の連絡だもん、しょうがないだろ」

女「ご飯がマズくなるんだってば!」

男「そんなことでマズくなる飯つくるな!」

普段なかなか予定が合わないからこそ、食事の時間くらいゆっくり会話をしたいと思うもの。スマホ中毒のようになっている人は男性を中心に多いようですが、解消されないようだったら「スマホをメインディッシュの皿の下に置く」などの強行策をオススメします。

 

 

 

食事のときサラダばかり残る問題

女「なんでサラダそんな残るの?」

男「最後に食べるから」

女「一緒に食べればいいじゃん」

男「食べ方に文句つけないでくれない?」

女「別れよ」

こちらも男性を中心に多く見られる「まずは肉! 最後に野菜!」な人たち。食べ方だって人それぞれですし、いちいち文句を付けられるのはイヤだという気持ちもわかります。「料理を残されるよりマシ」ととらえて、広い心を持ちましょう!



 

おかずを大皿で出すか、各自のお皿に盛りつけて出すか問題

女「パスタくらい、1人分ずつ盛ってよ」

男「ビュッフェ気分が味わえて良くない?」

女「洗わなきゃいけないお皿、増えるじゃん」

ふたりで別け合うからこそ楽しいこともあれば、ひとりずつきちんと別けられているから気兼ねなく食べられることも。料理に合わせて臨機応変に変えるのがよさそうですが、料理をお皿に盛るまえに食べ方を話し合えば解決は早いです。

 

 

 

洗濯編

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バスタオル1枚を皆で使うか、ひとりずつ使うか問題

男「バスタオル出して~」

女「え、そこにあるじゃん」

男「お前使ったじゃん」

女「嫌なの?」

男「いや濡れてるし」

女「濡れてないとこ使えば?」

衛生面を取るか、洗濯の手間を取るか、論点は家庭によって異なります。「洗濯が面倒」と相手が思っていたら、積極的に自分が洗濯機を回してあげることで解決できるかもしれません。このほかに「バスタオルは1回使ったら洗うか、複数回使うか」も言い争いのテーマになるのだそう。結婚生活の最初の壁は「バスタオル」にあるのかもしれません。

 

 

 

洗濯洗剤を使い分けるか分けないか問題

女「ちょっと! おしゃれ着はホームクリーニングのエ〇ールでしょ!」

男「うるせぇな、アタ〇ク使っておけば間違いねぇんだよ」

女「しばらく別居ね」

男「望むところだ」

細かいところだからこそ、意見は分かれそう。全然関係がないですが、エ〇―ルもアタ〇クも同じ会社の製品でした。2人の方向性にそれほどズレはないので、どうかケンカしないでほしいものです。

 

 

 

靴下やTシャツなどを裏返しのまま洗濯機に入れる問題

女「裏返しのまま入れるのやめてもらえる? 誰が直して干すと思ってんのよ」

男「お前」

女「この家から干すぞ」

実 際にやってみるとわかるのですが、洗濯物をいちいちひっくり返すのは本当に面倒。でも、「洋服の表が日焼けしないように裏返す」というオシャレテクも存在 しているようで、実は理由あってやっている場合も? 洗濯物だけでなく、自分が干される前に気を付けておきたいですね。

 

 

 

服のしまい方が汚い問題

女「ねえ、服ぐらいちゃんとたたんでくれない……?」

男「たたんでるだけありがたいって発想はないの?」

女「もう出てけ」

「洗 濯物はいっさいたたまず山にして、その中から着る服を選ぶスタイル」という方もいるらしいので、「まあそれよりマシか」と考えるか、「いやありえないで しょ」と戦うか、それも家庭によって異なりそうです。いっそこだわりが強い方が「たたみ方セミナー」みたいのを開催してレクチャーするのがいいかもしれま せん。

 

 

 

バスマットを他の洗濯物と一緒に洗う問題

女「え!?  バスマットは他の洗濯物と分けて洗ってよ!」

男「え、おまえ、水虫なの?」

女「違うけど」

男「ならよくない?」

女「え」

洗濯ネタが続きますが、「バスマットを他の洗濯物と一緒に洗うかどうか」も揉めるポイントのよう。確かに、足が接する靴下と他の洗濯物も大抵は一緒に洗いますし、見極めは難しいところです。

ちなみに同類ケースとして「バスタオルでお風呂場の水滴を拭く」という点でも言い争いが行われているようですので、そちらも事前にパートナーへの確認をお願いします。

 

 

 

靴下をよくなくすが、気にしない問題

男「あれ、黒い靴下また片方なくしちゃった。まぁいいか」

女「またなの? いっつもじゃん!」

男「いつかまた巡り合えるさ」

女「キザかよ」

なくしてしまうのは仕方ないとしても、てんで気にしない様子に世の女性の怒りは心頭するよう。でも、いつも同じ種類の黒い靴下を使っていれば、片方なくしても別の片方とマッチングできるから大丈夫です。試してみてください。

 

 

 

水回り編

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男性のトイレは立ちション派か座りション派か問題

女「トイレは座ってしてって言ってるじゃん!」

男「座りションなんて、男がすたるぜ」

女「は?」

最近は男性の座りション派も増えてきましたが、立ちション派もまだまだいます。「トイレ掃除は絶対に俺がするから、立ちションさせてくれ!」と、意地でも立ちを譲らない男性もいるらしいです。まぁそこまで言うなら……? と許せるかは彼女次第……?

 

 

 

トイレのフタを閉じない問題

男「おい、お前トイレのフタ上げっぱなしだぞ」

女「あ、ごめん」

男「罰金100円」

女「え」

上 記はわたしの実体験ですが、トイレのフタひとつでも喧嘩の原因になることがあります。あとは「彼氏が便座を上げたままにしていて、彼女がそれに気付かずお しりから便器に落ちた」という事件もたまに聞きます。なかなか解決しなかった場合は、「便座は斜め45度で固定」という間を取り過ぎた解決案をおすすめし ます。

 

 

 

ヒゲ剃り後の洗面台問題

女「きゃあ!」

男「どうしたの?」

女「洗面台が黒い…ツブツブまみれ……!」

男「大丈夫、僕の髭だよ」

女「掃除しろ」

反対に、女の人の長い髪の毛が落ちているのが気になる男性もいるよう。自分の毛はあまり気にならない分、お互いの毛を拾い合うくらいの心の余裕があると平和に暮らせそうです。

 

 

 

風呂トイレ一緒のユニットバスなのに長風呂問題

男「風呂、長くね? トイレ使えねぇじゃん」

女「私とトイレ、どっちをとるの?」

男「その選択肢おかしくない?」

風呂トイレ別物件は高くつきますが、ケンカが解消されるなら安い買いものな気もします。我慢するか、我慢しなくても済む場所に引っ越すか、よく話し合ったほうがよさそうですね。

 

 

 

お風呂は夜入るか朝入るか問題

女「お風呂入らないの?」

男「俺、朝派だから」

女「なに、その派閥」

男「やっぱり俺ら」

女「解散ね」

お風呂に朝入るか、夜入るかのほか、「入る頻度も」人によって違いがありそう。「長いと1週間お風呂に入らない」という知人もいましたが、「文化の違う人」と捉えれば、寛容になれそうです。いや、なれないか……。

 

 

 

ベッド編

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ベッドに敷布団を敷くのか敷かないのか問題

女「マットレスあるのに敷布団いる?」

男「ふかふかのほうが良くない?」

女「いや、マットレスの意味なくない?」

男「俺たち最近、すれ違うな……」

女「えぇ、別れましょ」

そもそもベッドと布団どっちで寝る? という点もひとつ議論を呼びそうですし、マットレスの固さはどれぐらいがいいのか? も喧嘩のタネになりそう。睡眠は欠かせないものですし、妥協点が見つからないなら別々に寝るのもひとつの策と言えそうです。

 

 

 

寝る時間を揃えるか別々か問題

男「一緒に寝ようよ~」

女「今、仕事してるから」

男「俺と仕事どっちが大事なの?」

女「女々しいんだよ!」

男「え!」

このほか、「お風呂に同じタイミングで入るかどうか」も挙がりましたが、自分のペースを崩されたくない人にとって、ふたり暮らしはこうした問題が多そうです。

 

 

 

 ソファで寝落ちしてしまう問題

女「そろそろ寝たら?」

男「まだ仕事終わらないから」

(翌朝)

女「またソファで寝たの!?」

男「ベッドで寝ると戦ってる気がしないんだよ」

女「寝るときくらい戦うのやめたら?」

「ベッドで寝ないと疲れがとれないでしょ」という奥さんと「ベッドで寝ると気が抜けてしまう」という旦那さんの意見。どちらの気持ちもわかりますが、体をいたわってほしい奥さんの意見を尊重させてあげたいところです。

 

 

 

その他

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終電を逃しても連絡がない問題

女「遅いな……大丈夫かな……」

男「ただいま~!」

女「連絡くらいしてよ!」

男「ごめんごめん、電池切れてて」

女「心配、したんだから……」

男「ごめん、泣かないで」

ロ マンチックに書いてみたんですけど、実際はアクロバティックな技が飛び交う壮絶な夫婦喧嘩になることが多いそうです。それもこれも「心配してたのに」とい う愛情の裏返し。彼氏さん、遅くなるときは一報を入れてあげましょう。彼女さん、改善されなかったらGPSで追い続けましょう。

 

 

 

マイペースすぎる問題

女「もう! 11時には出ようって言ったじゃん」

男「ちょっと待って~。今支度してるから~」

(1時間後)

女「もう準備できたよね? そろそろ行こうよ」

男「せっかくの休みだし、またにしない? あ、この番組面白いよ」

女「……」

「お互いに気を使わずにいられる関係」は美しいですが、度を越したマイペースは一緒に生活していると苛立つポイントの1つかもしれません。しかし一緒に暮らすうちに諦めるようになるのだとか。夫婦って偉大、というか合わせる方、偉大……。

 

 

 

エアコンつける派、つけない派問題

女「寒いから暖房つけるね~」

男「え、暑くない?」

女「いや、寒いでしょ」

男「どうなってるんだお前の体」

女「こっちのセリフすぎる」

肌感覚の違いなのでこればっかりは仕方ないですが、暑ければ脱げばいいし、寒ければ着ればいいので、お互いに歩み寄ることもできるはず。エアコンのリモコンを奪い合うまえに、話し合いから始めてみましょう。

 

 

 

玄関にものを置く問題

女「玄関にものを置くのやめてよ」

男「出かけにすぐ持っていけたほうがいいだろ」

女「入口から散らかってるとゲンナリすんの!」

男「じゃあベランダから入れば!?」

「きれいにしておきたい場所」は人によって異なります。「ここは私の聖域!」という場所には、手を付けないのが鉄則。喧嘩のタネになるぐらいなら我慢を選んで、こだわりや習慣を捨てることもときには重要です。
 

 

 

部屋で喫煙する問題

女「タバコはベランダで吸って!」

男「寒いんだもん、部屋で吸わせろよ」

女「ムリ、もうほんっとムリ。離婚」

男「賛成だな」

匂いが家具に染み付いたり、壁の色が変色したり、とタバコは人体以外にも影響が……。喫煙者の肩身はどんどん狭くなるばかりですが、快適な結婚生活のためには我慢するしかありません。

 

 

 

 

まとめ

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結 婚生活で気を付けたいポイントをシチュエーションと合わせて懇切丁寧に説明してきましたが、明るい結婚生活のイメージはついたでしょうか。最初はかみ合わ なくても、どんどん歯車が合っていくのが結婚生活とのこと。これから結婚を控えている方も、絶賛熱戦中の方も、お互いが過ごしやすい環境を2人で作ってい けるといいですね!

 

 

 

 

 

 

 

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「美しい男の遺伝子を残したい」V系バンギャが語る バンドマンとの結婚

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ライターの姫野ケイです。

私は、ヴィジュアル系バンドが好きな女性を指す「バンギャ」という人種に属しております。

 

バンギャはファッションや金銭感覚、働き方などにおいて独特な価値観を持っている人が多いです。恋愛観や結婚観もそのひとつ。そもそも、付き合ってはいけない男の職業を表す3B(バンドマン、美容師、バーテンダーの頭文字)の一つでもあるバンドマンに熱を上げまくり、あわよくば恋に落ちたい……なんて、普通に考えて夢見過ぎでしょ?

 

とはいえ、バンギャでもV系バンドマンと結婚して、すてきな家庭を築いている人がいるのも事実。安定した収入がないくせに女性にはモテるバンドマンって、結婚相手には向かない気がするけど、そのあたりどうなんでしょうか? バンギャ界にいると、時おり、ちらほらとバンドマンと結婚したバンギャの噂が流れることがありますが、「あんな素敵なバンドマンと結婚できるなんてすごい! でも、いろいろと大変そう……」と、いちバンギャとしては羨望と不安が混ざり合ったような、複雑な気分になります。

 

というわけで、今回はバンドマンと結婚してお子さんにも恵まれたバンギャ仲間のマナミさん(仮名・50代)に、バンドマンと付き合うことや結婚することについて話を聞いてみることにしました。

 

 

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マナミさん(仮名)。今回の取材は、顔や名前、旦那さんの所属していたバンド名は伏せることが条件。バンギャの世界は狭く、ちょっとの顔出しでも身元がバレる可能性があるんですよね。超めんどくさい世界です。

 

 

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また、今回は「パンピ」代表として、Kekoon編集担当の根岸さんにもご同行いただきました。根岸さんも実はバンドマンなんですが、V系ではないため、バンギャに関する知識はゼロ。まずくたびれたネルシャツとか着てる時点で何もわかってない感じがします。

※バンギャはバンドマンやバンギャ以外の人のことを「パンピ」(一般ピープルの略)と呼び、「自分たちとは違う世界の人」と線引きをする傾向にあります。

 

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「パンピ代表とか違和感しかないけど、よろしくお願いします。あとネルシャツのことはよくない?」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「黙って付いてきてください。バンギャがどういう生き物なのか教えますから!」

 

  

 

一目惚れしたバンドマンに手紙で想いを伝えた

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f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「そもそも、マナミさんがバンギャになったのは何がきっかけですか?」 

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「元々はヴィジュアル系なんてほとんど聞かずに、洋楽が好きだったの。でも、22歳のある日、友達に誘われて行ったバーでDJをしていたR様という男性が美し過ぎて衝撃を受けたのよ! 聞いてみると、R様はバンドをやっているというので、それから彼のライブを観に行くようになったのが始まりかな」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「え、なんで『様』付け? バンドマンってもっとカスみたいな人種でしょ?」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain『様』付けはマストです。憧れのバンドの人っていうのは、そのくらい崇高な存在なんです。じゃあ、R様のことは恋愛対象として見ていたんですか?」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「全然。だってR様にはパトロンがいたし。彼は鑑賞用。現実を忘れて美しい男を見る幸せなひと時よ」 

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「パトロン! だからバンドマンはクソなんだと思いますよ。基本的にヒモ体質」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「いいんですよ。美しい男にはすべてを捧げるのがバンギャの世界なんですから。あ、R様の音楽性はどうでしたか?」 

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「もちろん、音楽も好きな系統だった。好きな音楽じゃなきゃライブに行かないし。対バンで、興味のないバンドを見ているのって苦痛じゃない?」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「わかります」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「じゃあ、音楽はめちゃくちゃ最高だけど、見た目が好みじゃない場合はどうなるんですか?」 

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plainf:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「ないですね」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「ないんだ。音楽は最高なんですよ? 見た目はあれだけど」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「天秤になんてかけられないわよ! どっちも釣り合ってなきゃダメ!」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「そういうものですね」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「……(そんなやついんの?)」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「で、しばらくはR様の追っかけをしていたんだけど、R様のバンドが解散しちゃってね……。当時、私は教師をしていたんだけど、教え子たちに『R様は私のもの!』って言っていたくらい夢中になってたのに(笑)」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「今のバンギャでもよくいますね、『●●様はオレの嫁』とか『●●様の嫁にしろ』とかってプリクラに書くコ。私も書いてましたけど」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「勝手に嫁にしないでくれる? 俺一応、妻と子どもがいるんだけど」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「根岸さんのことじゃないんで! 追っかけしてるバンドのライブ前ってよくバンギャ仲間でプリクラ撮るんですよ。こんな感じで!」

 

f:id:ONCEAGAIN:20160419123415j:plain

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「だいたい、『嫁にしろ』ってなんなの。百歩ゆずって『させてください』だろ」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「うるさいんでほっときましょう。それで、R様のバンドが解散してどうしたんですか? 失意のどん底だったと思うんですが」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「うん、そのときに教え子が『マナミ先生が好きそうなバンドがいますよ!』って教えてくれたの。先に言うと、そのバンドのボーカルだったYさんっていうのが、今の旦那なんだけどね。それで、Yさんのライブがバレンタインの前日だったから、もしタイプだったらチョコを渡そうと思って、チョコを持ってライブに行ったら……」 

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「うんうん」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「細身イケメンで一目惚れ! もちろんチョコを渡したわよ。その後は押して押して押しまくって、さらに友達づてにYさんが働いている飲食店を教えてもらって3回通ったの。Yさんは当時まだ大学生で、バンドも売れていなかったし、飲食店でバイトをしてなんとか生活していたみたい」 

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「R様のときはライブを観ているだけで幸せだったのに、なぜYさんは恋愛対象になったんですか?」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「長く付き合っていたパンピの彼と別れて、ちょうど彼氏が欲しい時期だったから」 

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「あっ、そこらへんは普通にありがちな理由なんですね。たまたま相手がバンドマンだっただけで」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「そうそう。Yさんのバイト先に通って『一目惚れしました』って内容の手紙も渡したの」 

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain今はオフィシャルのファンメール用のアドレスもありますが、30年くらい前だとメールやLINEなんてなかった時代ですもんね。とはいえ、最近のバンギャでもバンドマンに手紙を書くコは多いですけどね。直接手渡しできることもあるし。私も累計200通以上は書いていると思います」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「意外と古風なやり方ですね。嫌いじゃないですよ。もらったことはありませんが」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「あげる人もいないと思いますよ。くたびれたネルシャツ着てるし」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「また言う?」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「でも、憧れの人に気持ちを伝えることって大切なんですよね、バンギャにとって。バンギャ仲間みんなで応援してるバンドにスタンド花を贈ったこともありますよ」

 

f:id:ONCEAGAIN:20160419135656j:plain

腕を広げているのはバンギャ用語で「咲く」という行動。好きなバンドマンに向けて行う。画像は贈った花に向かって咲いている私(姫野ケイ)。

 

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「私も手紙には好きな音楽や文学作品のことをたくさん書いたなぁ。それで、他の友達も交えてYさんと遊べる関係になったのよね。そこから関係が発展して、初めて彼がうちに泊まりにきたときに、もれなく交わってしまって」 

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「よくあるパターンかと」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「でもね、そのときにびっくりしたのは、いきなり『結婚を前提に付き合ってください』って言われたこと! 彼のことを好きなバンギャはいっぱいいたし『他の女の子たちにも同じこと言ってるんでしょ?』って最初は冗談かと思って。でも冗談ではなかったみたい。それから、一年後の25歳のとき、ほんとに結婚しちゃいました」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「キャー! 夢のバンドマンとの結婚!」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「もう一度言いますけど、バンドマンってクソですからね? これは断言してもいい」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「根岸さんみたいなバンドマンばかりじゃないですから。続きが気になるー!」

生活費まで使って彼のバンドを応援f:id:himenokei0907:20160418142743j:plain

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「でも、やっぱりバンドマンと付き合っているのは周りのファンには隠さないといけないですよね。結婚なんてなおさら…」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「そう、Yさんの取り巻きの女がいっぱいいたから隠していたわ。でもバンギャの子たちって大抵みんな、バンドマンと付き合ったらそのことをすぐに言っちゃうんだよね。バンドマンと付き合っているなんて、絶対に言っちゃダメなの。分かるでしょ?」 

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「よーく分かります。彼のイメージを落とすことになるし、他のバンギャから目の敵にされてしまうし」 

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「目の敵とか怖すぎるでしょ。嫉妬心すごすぎ」 

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「みんなが『私の●●様』だって思ってるんですよ。その想いを打ち砕く存在になるわけですから、無理もない話です」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「30年前の結婚なのに、今でも私、旦那が元バンドマンってことは関係者以外には隠していますからね」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「完全にめんどくさい。バンギャってみんなそうなの?」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plainf:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「まあ、大体そうですね」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「……(やだなー)」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「じゃあ、ここからはちょっと現実的な話になりますけど、バンドマンと結婚となると、経済的な面でも不安だったのでは?」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「私はきちんと収入があったし、ボーナスなんて6ヶ月分出ていたから、生活費の6割は私持ち。とにかく働いてた」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「あーでも旦那さん、一応4割は負担してたんですね。完全なヒモではないのが救い」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「稼いでくれなくてもいいと思ってましたが、そこはバイトでがんばってくれてましたね」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「ご両親から、定職についていない男性との結婚は心配されなかったんですか?」 

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「両親に『どんな仕事をしている人なの?』って言われたとき、カタカナの職業を言っておけば親世代はよく分からないだろうと思って、『広告業界のプランナー』って言って紹介しちゃいました」 

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「親世代でなくてもよくわからない職種ですね」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「うん。うちはそれで何とかなったけど、旦那の両親に挨拶に行ったときは『こんなちゃらんぽらんなチンドン屋みたいな恰好の息子と、本当に結婚してやっていけるのか?』って驚かれましたね。だから、生活費は私が持ちますし、子どもをつくる気もないので大丈夫です、と説得しました」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「旦那さんは違いそうですが、完全にヒモ体質のバンドマンにとっては天使みたいな存在ですね。個人的にはバンドマンを甘やかしてはいけないと思ってますが」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「美しさと人間的な魅力があればいいんですよ。バンギャは憧れの人を支えることに誇りを持っていますから」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「支えるに値しないバンドマンも多いけどね」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「バンドマンのくせにバンドマンをディスりすぎ。その後、結婚してからもYさんはバンドを続けていたんですよね?」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「うん。結婚当初、彼のバンドは有名ではなかったんだけど、私が情報操作して知名度を上げさせたのよ。とある有名な音楽雑誌に好きなバンドの投票コーナーがあったのだけど、私の教え子たちに投票させて、ランキングをグイグイ上げさせたの」 

 

f:id:ONCEAGAIN:20160419134628j:plain

応援しているバンドが売れていく姿を見守るのも、バンギャの醍醐味。

 

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「すごい。愛の力」 

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「ファッションデザイナーのヴィヴィアン・ウェストウッドと、ミュージシャンのマルコム・マクラーレンの結婚関係と一緒よね。ヴィヴィアンがマルコムをサポートして彼を有名にさせたじゃない。そんな関係に憧れていてね」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「ロマンチック! そう言えば、最初は子どもは作らない予定だったとのことですが、今、マナミさんはお子さんがいらっしゃいますよね」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「そう。結婚して10年くらいは子どもをつくらなかったんだけど、父の葬儀のとき、母から『私、ひとりぼっちになっちゃう』って言われてしまったの。母の子どもである私がまだ生きているのに! でも、なんだか母がかわいそうになってしまって、子どもをつくろうと決めました。あと、音楽の才能のある旦那の遺伝子を残したかったのも大きな理由かな」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「では、お子さんも音楽の道に?」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「いや、子どもはバンドに全然興味がない(笑)」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「そうなんですか。でも、案外そういうものかもしれませんね」

 

浮気するくらいの男が「魅力的」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「バンドマンってモテますし、浮気の心配はなかったんですか?」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「浮気、されちゃったのよ!」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「えっ!?」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「しかも、出産して1週間後に判明。留守電に『私はYさんと二年間付き合っていたのに、なんで赤ちゃんなんて生んだのよー!』って女の叫び声が入っていて」 

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「ひぃ……」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「ほらやっぱり!バンドマンなんてろくなもんじゃない!」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「まあまあ…最後まで話を聞きましょう」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「でも、浮気のひとつもできない男なんて嫌じゃない? 私は結婚当初から『身体の浮気は良いけど、心の浮気はやめてね』って言ってきたの。だいたい男って浮気するのよ、バンドマンとか関係なく。一途な方が気持ち悪い。私は何歳になってもモテる男の人が好き」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「美しければモテるのは当然ですからね」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「さらっと独特の価値観をアピールしてるけどどうなってんの。浮気はだめでしょ? バンギャってそんなことまで受け入れちゃうの?」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「相手によるんじゃないですかね。あー私も何でも受け入れたくなるくらいの美しいバンドマンとなら結婚してみたいな」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「まあ、一般的にバンドマンと結婚したいなら、彼を支えられるくらいの経済力を持つか、どちらかの実家がお金持ちか、メジャーで稼いでいるバンドマンでないと厳しいんじゃないかな」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「確かにそのへんの経済問題は、結婚と切り離して考えられないとこですね。美しさ第一のバンギャもそのへんはリアルに考えてると」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain結婚ってお金がないとやっていけないわよ。うちは私が稼ぐかわりに、子育ては旦那が献身的に協力してくれたの。布おむつの交換や洗濯、保育園の送り迎え、私のための食事作り、子どもの入浴まで。私は子どもが9ヶ月になるまでお風呂入れたことなかったくらい、全部旦那がやってくれたから」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「今でいうイクメンですね」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「いやいや、バンドマンだから子育て免除ってことにはならないでしょ。美しければなんでもOKなの?」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「考えちゃうな」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「考えちゃうのかよ!」

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「マナミさんはバンドマンと結婚して、今は幸せですか?」

f:id:katsuse_m:20160419170201j:plain「普通に幸せかな。子どももかわいいし。美しい男の遺伝子を残せたからそれで満足なのよ

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「わかるかも〜」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「わからん!」

 

まとめ

ファンの9割が女性であり、他の音楽ジャンルのファンとは少し違った価値観を持った人も多いヴィジュアル系の世界。いかなるときも恋愛や結婚は隠さねばならないというのは、バンギャとバンドマンの関係の難しさを物語ってるように思いました。

とはいえ、憧れているバンドマンに愛してもらえ、さらには結婚できるなんて、バンギャにとってこの上ない幸せ。気をつけなければならないのは、自分は他のファンとは違うという優越感からSNSなどでのろけてしまい、関係があることが周囲にばれて、相手に迷惑をかけてしまうことではないでしょうか。

ヴィジュアル系バンドマンとバンギャ夫婦でも、幸せな家庭を築けるというのは、今回マナミさんに話を聞かせてもらって納得できたところ。バンギャの業は「美への執着」ですが、経済力とのバランスのなかで、そうした価値観とどのように折り合いをつけていくかが、結婚の鍵になりそうです。

 

f:id:katsuse_m:20160419165239j:plain「バンギャという生き物のことがわかりましたか?」

f:id:katsuse_m:20160419165222j:plain「美意識の高い音楽好きで、バンドマンに身も心も捧げる気持ちを持った人々ということがわかりました。誰かに支えてもらいたい底辺バンドマンは、すてきなバンギャに出会えるといいですね!ヒモはクソだが、夢を諦めるな!」

 

 

 

 

 

 

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【DL可能】ハワイウエディングにゲストで呼ばれたとき専用のしおりを作ってみた

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こんにちは! Kekoon編集部です。

 

突然ですが、遠足のときに配られるしおりって、なんだかワクワクしませんでしたか?
遠足に行くときのグループわけとかも、ドキドキしましたよね??
そんな幼きころの良き思い出を引きずっている皆さんに、お届けしたいものがあります。

 

以前、ハワイウエディングのゲストに招待された編集部員が、H.I.Sにハワイ旅行のことを聞きに行くという「それ、仕事なの?」と疑問を抱く企画を実施したのですが……今回はその続編として、さらに公私混同してプロのイラストレーターさんにハワイウエディング用Kekoon特製しおりを作ってもらうことにしましたー!

 

記事の終わりでしおりのダウンロードもできますので、ぜひ活用くださいー!

 

 

プロのデザイナーさんの才能を無駄遣いする

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今回デザインを依頼したのは、フリーデザイナーのkimixさんです。有名雑誌やWEB、イベントやデパートの内装デザインまでこなし、テレビ出演までしている完全に売れっ子のデザイナーさんです。これぞ才能の無駄遣い!

 

 

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さっそく編集部員より、どんなしおりにしたいかを伝えていきます。

 

ーー今日はよろしくお願いします!

f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「よろしくお願いします! すてきなしおりになるといいですね」

 

ーーはい! しおりに盛り込みたい内容は考えてきたので、お伝えしていいですか?

f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「もちろんです! 細かければ細かいほどカタチにしやすいので、助かります!」

 

ーー本当ですか! じゃあ心置きなくお伝えしますね。えっと、今回は4泊6日で友達6人で行くので、メンバーページとハワイで過ごす4日間ぶんの日程表は絶対に入れたいですね。あと「旅のしおり」らしさを出すために「今回の旅行のテーマ」とか書ける欄があったり、持ち物リストがあったりしたいし、あと会社にお土産とかもたくさん買うだろうからお土産リストを書く欄があってもいいかもしれないですね! ほかにはもしものために自分の連絡先を書く欄とか、あと現地の言葉!? 「アロハ~!」とかあるじゃないですか! え? 現地ではわざわざ言わないの? 言うでしょ絶対! だからそういうのも書いてあると楽しいな~って思います! あとはマップかな? ハワイって言ってもいろいろ島があるじゃないですか~、でも今回行くのはオアフ島だけなんですね? だからオアフ島のマップがドカーンってあって、あとはワイキキ付近の細かい情報もちょこっと載ってるみたいな。そういうマップがかわいく書かれてたら最高だと思うんですよねー。あ。あと忘れちゃいけないのがホテルの情報とか飛行機の時間を書く欄ですかね!? わたし飛行機の時間とか本当に忘れがちなので、そういうの事前に書いておけて、サっと見られる感じだったら絶対に便利だと思うんですよねー。わかります? わかってもらえますこれ??

 

 

 

 

 

 

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 (この人、本当に仕事でやってるのかな、これ……?)

 

 

ーーえ? だめでした? 情報足りないですか??

 

f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「いえいえ! 十分です! 十分すぎました(笑)! どこまで詰め込めるか、考えていきましょうか!」

 

ーーはい! お願いします!

 

 

 

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編集部員の細かいニーズにもしっかり応えてくださるkimixさん。

 

 

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何ページ必要か割り出すために、載せる情報を決めていきます。

 

 

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自宅用のプリンタでも印刷できるよう、A4サイズを4つ折りした大きさにして、持ったときのサイズ感やページ数を確認。

 

 

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内容が決まったら、デザインの全体イメージを確認するために、kimixさんのホームページ(めちゃくちゃオシャレ)をふたりで閲覧。どんなデザインにするかを決めていきます。

 

 

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悩めること1時間……

 

 

f:id:katsuse_m:20160420115501j:plain

大体の内容やページ数、デザインが確定しました!

 

ここからはkimixさんに全てお任せ! 

すてきなしおりになるよう、完全に他力本願で待ちます。

 

 

 

 

 

2週間後……

 

 

 

 

 

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f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「じゃんっ!」

 

ーーできてるー! 完全にかわいいやつができてるー!!!!!!!!

 

 f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「あははは! 頑張りました(笑)。ちょっと解説していいですか?」

 

ーーもちろんです! お願いします―!!

 

 

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実際に折りたたんで、1ページずつ説明してくださるkimixさん。口頭で伝えたものがきちんと思い描いたとおりのカタチになるって、やっぱりすごい。

 

 

 

表紙

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 f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「デザインの全体像は、男性でも女性でも使えるモノをイメージしつつ、ハワイらしく明るい雰囲気を出してみました」

 

ーー表紙に新郎新婦の名前を書けるようになってるのもいいですね。ついつい結婚式であることを忘れそうですからね。

f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「私もそう思ったので、表紙にきちんと書けるようにしました(笑)」

 

 

 

2ページ目

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f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「2ページ目は『TRIP RULE』とメンバーページと現地の言葉紹介です。『TRIP RULE』には遠足らしく、皆さんで『今回の旅行のテーマ』などを書くのが面白いと思います」

 

ーーいい。しおりには絶対必要。

f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「あと、メンバーページにはメンバーの似顔絵を書いてあげると楽しくなると思います」

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f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「こんな感じで」

 

ーークオリティ高すぎ。

 

 

 

3、4ページ目

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f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「3ページ目は飛行機の発着時間を書く欄と、お土産リストを書く欄があります」

 

ーーうれしい。理想どおりすぎる。

f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「4ページ目は持ち物リストですね。『絶対に必要なもの』『必要なもの』『あると便利なもの』に分けてみました」

 

ーー基本的なところが抑えられているから、あとは個々の判断でいろいろ持っていけばいいでしょうね!

 

 

5、6ページ目

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f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「5,6ページ目は旅行日程を記入できます。1時間ごとに点が振られているので、スケジュールをどんどん書いていってもらえればと思います!」

 

ーー4泊6日用にできているのがうれしいです! それ以外の宿泊数の人は、ご自分で工夫してもらいたいですね!!

 

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(そりゃあ、「4泊6日で!」ってオーダー受けたからね……。本当に公私混同してるけど、いいのかなあ……)

 

ーーあれ? 私なにか間違ったこと言ってますか……?

 

f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「いえ……まったく……」

 

 

 

7ページ目

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f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「7ページ目は自分のホテルの情報などをメモしておく欄。もしもなにかあったとき、このしおりだけでも持っていたら助かるように作りました!」

 

ーーこれをポケットに入れておけば、もしも私が心肺停止とかになってもホテルの場所わかりますもんね!

 

f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「ちょっと極端すぎません……?」

 

 

 

 

背表紙

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f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「今回の制作でいちばん楽しかった、背表紙です!」

 

ーーえー! 細かくて大変そうなのに!

 

f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「一度マップを自分で描いてみたかったんです! 建物も全部トレースして、形状をできるだけ似せるように心がけました!」

 

ーーこまかっ!!!!!!!!!!

 

f:id:katsuse_m:20160420122229j:plain「ご自分の泊まるホテルなどを書き込めるようにしているので、新郎新婦の泊まるホテルとの距離とかを覚えておくとよいかもしれません」

 

ーー最高……。ありがとうございます!!

 

 

 

 

 ダウンロードはこちらから!!

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こうして特製しおりが完成しました!!!!!!

 

ご覧いただいたとおり、めっちゃくちゃステキな仕上がり!

行きたい! これを持って今すぐハワイに行きたい!! 行きたい―!! もう楽しー!!

 

と、気分を高揚させてくれるしおり。今回はPDFにしてダウンロードできるようにしました! 以下からダウンロードして、ぜひお使いください!

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

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ハワイウエディングにゲストで呼ばれたとき専用のしおり

 

kimixさん、ありがとうございましたー!!!!

 

 

 

作り方

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①A4用紙2枚でプリントアウトします。「フチなし印刷」に設定しておくとキレイに仕上がります。

 

 

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②キリトリ線に沿って、ハサミで各ページを2分割に切ります。

 

 

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③表紙のページに挟みこむように、2~7ページを入れ込みます。

 

 

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④3カ所ホチキス止めしたら、完成です!!

 

 

ぜひお使いください!!

 

 

◆イラストレーター&デザイナー kimix

「世界中の女性がかわいい♡と思えるモノづくり」をテーマに活動するクリエイター。

BEAMSでMEGとコラボ、newbalanceではライブペイントを行ってきたほか、新宿ミロードのカタログを手掛ける。また、雑誌・書籍のイラストだけでなく、コラージュ作家としてテレビ出演、デザイナーとしてiPhoneアプリやweb制作も行うなど様々なジャンルで活躍中。

 

 

 

 

 

 

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【判明】オスライオンの人生は最高かと思ったら超ハードだった

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こんにちは、ライターのちょく(直)です。

 

突然ですが皆さま、ライオンってカッコイイと思いませんか。

 

 

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「百獣の王」の名を欲しいままにしている、強そうで勇ましいビジュアル。

 

一匹のオスに対して何匹ものメスが囲んでいる姿は古くからの「王様」をイメージさせますし、メスが狩りで手に入れた食糧にありつくオスの様子もさすがの貫禄……

 

 

……って、あれ?

 

 

 

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オスライオンって、何もやってなくない?

 

メスをいっぱい囲んで、食事は持ってきてくれてって……つまりハーレムでヒモってこと? 百獣のハーレム王? ヒモのカリスマ? オスライオンって、最高なのでは?

 

個人的に「何もしないでモテて、しかも働かなくていい」というのは男の理想の最終形だと思っているのですが、ライオンのオスに限ってそんなにうまい話があるのでしょうか。許せません。きっと何か秘密があるはず。

 

 

ということで詳しい人に聞いてみましょう。

 

 

 

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今回お話を伺った学校法人 川原学園 東京動物専門学校 学校長 北村健一さん。過去には動物園の園長もやられていたとのことで、ライオンについてかなり詳しいお話を聞けそうです。

 

 

 

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f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「ということでですね、今回はオスライオンの生態について詳しくお話を伺いたく……」

 

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「いやー……」

 

 

 

 

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「…………」

 

 

 

 

 

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僕もよくわかってないんだよね

 

 

 

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……え?

 

 

 

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「野生の動物と動物園にいる飼育動物って、もう生態が全然違うのよ。動物園はエサが勝手にもらえるでしょ。それに、そもそも日本にはライオンを研究する人が少ないんじゃないかな。ライオンに日本種なんていないから、そりゃあ研究も進まないよね」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「確かに今回いろんな大学の教授を当たってみましたが、ライオンに詳しい人はほぼいませんでした」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「でしょう? 少なくとも関東でライオンに詳しい人なんてあまり聞かないねえ」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「でもせっかくここまで来たので、何か知ってること教えてくださいよ」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「うーん。どんなことが知りたいの? 例えば大体の動物って群れを作って集団行動するんだけど、猛獣の中で群れを作って行動するのはほぼライオンだけなんだよね。理由は明らかになってないけど。こういう話?」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「おぉ、そういう話を聞きたいです! あとは、群れを引き連れてるだけでオスライオンは何もしてない説について!」

 

 

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f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「何もしてないってことはないんじゃない? ライオンの群れを『プライド』って言うんだけどね。プライドを守るのはオスライオンの役目なのよ」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「え、そうなんですか? 何もしないでのうのうと生きてるんじゃないんですか?」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「いやいや、そんなことはないよ。プライドは常にほかのオスライオンに乗っ取られる可能性があって、守れなかったら死ぬか放浪の旅に出なきゃいけないから」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「え? 死ぬの!?」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「うん、そうなると子どもも全て殺されるし」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「子どもまで……!?」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「うん。それが自然界のライオンでは当たり前だから」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「マジですか。オスライオンの人生、めちゃくちゃハードじゃないですか」

 

 

 

……つまりこういうことらしい。

 

ライオンの群れの仕組み

①プライド内で成長したオスは、兄弟同士で独身オスの群れを作り、放浪する

②成熟したら、プライドを狙う

③オス同士が戦う

④勝ったオスがプライドを乗っ取る。負けたほうは死ぬかそのまま去る

⑤負けたオスの子どもを殺す

⑥残されたメスは発情し、新しいオスの子を身ごもる

⑦ ①に戻る

 

 

ライオンの群れは母系社会で、メス同士や子どもは血縁関係でつながっているけれど、オスとの血縁関係は直接の子ども以外なくなるらしい。

そしてオスはプライドを守るために、なわばりをパトロールしたり、侵入者を追い出したりしているそうだ。

まんま弱肉強食の世界だったー!!

 

 

 

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f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「ライオンのオスも、プライドを守るのに必死なんですね。家庭を守るという意味では、人間の男も同じかあ」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「そうだよ。オスが歳をとったり病気になってプライド取られるっていうのもあるしね。大黒柱が倒れたら大変って意味では、人間と同じっちゃ同じ。まさに野生動物の世界は弱肉強食だからね」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「ある意味人間より過酷だなあ……」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「そうだねえ。あと、肉食動物って草食動物より多く産まれるんだから、不思議よね?」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「え! そうなんですか?」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「そうじゃない? だって馬とか牛って、一度の出産で一頭ずつしか産まないでしょ? なのに猫や犬って、一度にたくさん産んでるよね?」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「言われてみればそうですね!? 捕食動物の方がたくさん産むのか。不思議だ」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「肉食動物同士でも熾烈な競争があるからなのよ。そりゃあ狩りで獲物の取り合いにもなるし。動物園のライオンはそんなことないけど、野生の世界は、本当に弱肉強食の競争社会よ」

 

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f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「想像していたよりも厳しい世界でした」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「意外でしょ? こうした野生のライオンの生態は外国でしか見られないから、動物園の飼育員がアフリカまで見学に行くことがあるんだけど、野生のライオンの姿を見て、自信をなくして帰ってくることもあるよ」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「そんなに!?」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「さっきも言ったとおり、動物園って実物の動物をお客さんに見せるためにあるのに、野生と飼育動物では生態が全然違うからね。野生の動物を見て学びを得る飼育員もいれば、ショックで辞めちゃう飼育員もいるんだよ」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「確かにギャップはすごそうだもんなあ……」

 

 

 

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意外と大変だったんですね、オスライオンさん

 

 

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「当たり前かもしれないですけど、野生のライオンの話を聞くと、ディズニーの『ライオンキング』みたいな世界を思い出しますね……。あれ本当の話だったんだ」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「ああ、僕もブロードウェイでライオンキング観たよ。あれはよくできてるね〜」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「おお、先生が言うんだから本物っぽい。やっぱり弱肉強食の世界を上手に表現できてるってことですか?」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plainううん、キリンの動きがよく再現されてた

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plainあ、キリンですか……

 

 

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「あのキリンの動きは手足の動きが本物とほぼ同じですごかったなあ」と感心してる北村さん

 

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そういえば校舎の入り口にキリンのオブジェがあったのでキリンがお気に入りなのかもしれません。たぶん。

 

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「そういえば僕、昔は動物園の園長やってたんだけどね。一回だけ動物園で結婚式やったことがあるよ

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「え! そうなんですか!? 動物園の職員さん同士とか……?」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「いや、一般の人で。しぶしぶ了承したけど……。サル山で記念撮影とかしてたよ。もうやりたくないなー」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「何でですか? 素敵な式になると思いますが……」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plainいやぁ、やっぱり臭いからね

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「はぁ……なるほど……?」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「それより海外の動物園はキレイでオシャレだからね。やる人もいるんじゃないかなぁ」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「水族館で結婚式をやるサービスは日本にもありますけどね」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「あぁ! 水族館はいいね! オシャレでキレイだし臭くないしね!」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「なるほど、北村さんは臭いを結構気にするんですね」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plainそりゃ誰だって結婚式が臭かったらイヤでしょ

 

 

 

まとめ

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f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「話をまとめますと、ライオンのオスはなにもしてないということではなく、プライドを守るために大黒柱として頑張っているということですね! 人間の家庭と同じ!」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「うーん、まぁ。そうなのかなぁ? そういうことでいいのかなぁ……」

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「違いますか?」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「いや、一概にはそうだって言えないのよ。やっぱり動物っていうのはわからないことがまだ沢山あるしね。結局は『そう言われている』っていうことだから

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plain「それもそうですね……。すいません、無理矢理まとめようとしてしまい……」

f:id:tyokusunao:20160423103745p:plain「まあ、本にもそう書いてあるから、いいんじゃないかな

f:id:katsuse_m:20160425111453j:plainいいんだ

 

 

 

 

 

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ということで、北村先生から話を伺ってきました。

 

冒頭では「オスライオンってハーレムでヒモなんでしょ?」みたいなノリで大変失礼なことを言ってしまい、ライオンに大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。

実際はそんなこともなく、オスライオンも生きていくのに必死なようですね。

 

 

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結局は一つのプライド(家庭)を守るという意味で、オスの役割は我々人間と変わらないのかもしれません。僕も一家の大黒柱として、もうちょいしっかりしなきゃな、と思いました。無職だし。

 

 

 

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マジで頑張ろう。ほんと頑張ろう。

 

 

 

 

取材協力

 

 

 

 

 

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【紫原明子寄稿文】「だって幸せそうって思われたい」人たちが本当に幸せになるには

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“だって「幸せそう」って思われたい”

 

少し前、ある30代女性向けファッション誌で、こんなテーマの特集が組まれた。

 

電車の中吊り広告でこれを知った知人の男性は「モチベーションが全く理解できない」と言う。確かにここまで堂々と断言されれば、世代的にはメインターゲットである私も少々ドキッとする。とはいえ、全く理解できないというほど不可解でもない。実際のところ「幸せになる」ではなく「幸せに見られたい」という願望は、多くの女性の心の中に、少なからず潜んでいると私は思う。

 

たとえば独身男性に「今後どうなりたいか」と将来のビジョンを聞いたとして、返ってくる答えは、仕事で成果を出すことだったり、美人と結婚することだったり、より大きな稼ぎを得ることだったり、具体的な「結果」「成果」を目標に掲げる場合が多い。これに対し、女性に同じ質問をした場合、“幸せになること”、いわば「状態」をゴールに掲げる場合が少なくないように思う。

 

これは決してどちらが良いとか悪いとかいう問題でなく、成人した男女の置かれている立場の違いに起因しているのだろう。誤解を恐れずに言えば、成人した男性は、とりあえず仕事をしておけばあらかた許される。結婚しろ、子供を作れ、家を買えなど、親世代から古典的なプレッシャーをかけられることもあるだろうけれど、男性の場合、収入が高ければ高いほど婚姻率が上がるという統計もあり、モテることを含む大体のことは、稼ぎによって解決できる。そのため、仕事をしている、お金を稼いでいることへの安心感は絶大である。

 

一方で女性はと言うと、正しいとされる生き方により多くのバリエーションがあるのだ。結婚するもよし。一生働くもよし。専業主婦になったっていい。子供を産んでもいいし、産まなくたっていい。子供を産んでからも働いたっていいし、出産を機に辞めたっていい。女性の人生は複雑で、意を決して一つを選んだと思ったら、すぐにまたその先で複数に枝分かれしている。ましてや結婚、出産など、そのうちいくつかの選択には自ずとパートナーを必要とするが、こと女性となれば男性のように収入と婚姻率が比例するとも限らず、一定の収入を超えるとそこから先、婚姻率は低下すると言われている。時として仕事と結婚はトレードオフにもなり得るのだ。パートナーが見つかるかもしれないし、見つからないかもしれない。先の見通しが立て辛いからこそ、いかなる状況を迎えても満足する、「幸せ」という漠然とした「状態」をゴールに掲げざるを得ない。

 

 

 

あちらを立てればこちらが立たず

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これに加えて、自分のした選択が全ての人に両手を挙げて認められるかといえばそうでもなく、このことがさらに事態を厄介にする。どの生き方を選んでも、どこかで誰かが必ず文句を言うのだ。

 

「恋愛しなさい」

「結婚しなさい」

「女性なら子供を産みなさい」

「専業主婦は甘え」

「子供が小さいうちから働くなんて可哀想」

「女性だって働くべき」

「女性は家にいるべき」

「女は愛されてこそ幸せ」

 

あちらを立てればこちらが立たず。そんな状況でちょっとでも不幸な顔を見せようものなら、男女問わず「異なる生き方を良しとする人」がそろそろと近寄ってきて「ほらね、やっぱりそうじゃないでしょ?」と言ってくる。

 

実際私も上記のいくつかを直接的、間接的に言われたことがある。たとえばこういうのだ。

「あら、疲れてるんじゃない? 働き過ぎよ……大体、今そんなに働く必要ある? まだ子供が小さいのに、可哀想よ」

生き方の違いというのはさながら信じている宗教の違いに等しく、異なる宗教を信じる人は、誰かの弱り目を見つけては、悪意なく、良かれと思って勧誘にやってくる。私の生き方が正しいでしょ? と暗に言われれば、自分はそう思わない、ということを説明しなければならなくなり、これには骨が折れる。ときには相手を攻撃せざるを得ないこともあり、結果的に誰も得しない。

だからこそ女性は、自分と、自分の周りの秩序を守るためにも、自分の選択が決して間違っていないのだと、強い顔をしている人が多い。決して隙を見せずに、幸せそうな顔をしていなければならないと無意識に構えている人が多い。

 

 

 

不幸であることが過剰に許されない

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つまり女性の「幸せ」とは、他の宗教に付け入る隙を与えない結界みたいなものである。けれども、そもそもどうしてこうも女性の世界では布教活動が活発化してしまうのだろう。自分の正しさや自分の幸運を必要以上に強く示し、あわよくば他人までをも同じ色に染めようと働きかけてしまうのだろう。

 

思うにその最たる理由は「隣の芝生が青く見えるから」に尽きるのではないだろうか。幸運なことに今、私たちには多様な生き方が許されている。いかようにも生きることができるからこそ、ふとした瞬間に、自分の足元は容易にぐらつく。今の生き方は間違っているんじゃないか、より良い生き方があるんじゃないかと迷う。そんな中で、誰かが自分のやり方に賛同し、もともとの考えを変えることにでもなれば、やっぱり自分は正しかったのだと自信を得ることができるのだ。

 

“どんな生き方を選んでも、結果幸せならそれが正解”

個々の幸せを最強とするこの価値観、いわば「幸せ絶対主義」は、本来、女性たちが互いの自由な選択を尊重し、かつ自分自身を守るための協定のような役割をもって生まれてきたはずだ。ところが、様々な外圧にさらされながら「幸せ」の圧倒的な正しさを追い求める中で、この価値観がいつしか「不幸は選択を誤った証拠」という短絡的な因果関係を作り上げてしまった。 その結果、日常の中に当たり前にある不満や不幸を、過剰なまでに隠さざるを得ない、幸せそうに見せる努力を怠れない状況が生まれてしまっているようにも思う。

 

事実、私は過去に10年ほど結婚をして、後に離婚しているのだが、夫婦関係に終わりが見えつつあった頃、そしてついに離婚した直後は、そのことを周りの人に公表するのがどうにも憚られた。というのも、離婚したということはやっぱり、この相手は一生の伴侶になるだろうという当初の見込みが誤っていたということであって、「私は幸せです」の仮面を脱ぎ捨てなければならなかったからだ。ところが、いざ覚悟を決めて周囲に公表してみると、思いがけない反応が返ってきた。

「実は私も悩んでいて……」

「夫婦仲に問題を抱えていて……」

丸っきり幸せそうに見えた周りの女性たちの多くも、蓋を開けてみれば実は、大なり小なり悩みを抱えていたのだ。

 

 

 

それでも、誰かと共に生きていくのは素晴らしい

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そもそもどんな生き方を選んだって、100%一点の曇りもなく幸せ、なんてことはない。影がなければそれが立体であると認識できないように、いい体験を味わうための踏み台として、いい体験の合間に、ある程度悪い体験をすることも必要だ。晴れ時々雨、それが人生のデフォルトである。

 

だからこそ、幸せであろうとする努力は欠かさずとも、いつも幸せでいる、なんていうのははなから無理なことであって、トライアンドエラーを重ねてこそ、自分が本当に満足できる正解にたどり着けるというものだ。けれども今、多くの女性には、片時もぬかりなく幸せであるべき、という無言の重圧が課されている。エラーが許されないから容易にトライすることもできない。そのせいで、恋愛や結婚そのものに慎重になってしまうという人も少なくないかもしれない。

 

本来、誰かと共に生きていくって素晴らしいことだ。一度離婚をして結婚をやめた身ではあるが、それでも心からそう思う。困ったときに、真っ先に助け合える人がいるという安心感は何物にも代え難いし、現実的な話、家賃や光熱費などを分担しながら生きていけるのだからコスパもいい。

 

一人で生計を立てていく、というのは何かと心許ない世の中だからこそ私は、結婚へのハードルは今よりもっと低くていいんじゃないかと思っている。ダメだったらやめればいいし、なんなら2回、3回と結婚したっていいと思う。もし仮に資産がたくさんあって、万が一のときの財産分与の心配がある人は婚前契約を結んでおけばいい。子供をもうけた場合には自ずと配慮すべきことが増え、それについて細かく書くと長くなるのでここでは割愛するが、少なくとも他者と共に生きるハードルの低い社会を作っておくことは、子供たちが大人になって、自立して生きていかねばならなくなったときに、多少なりともメリットをもたらしてくれると思う。

 

また何より結婚というのは、最も手軽に他人の人生と自分の人生を同一線上に乗せることのできる手立てである。自分の人生を一人で十分に賑やかにできる人には全く必要ないけれど、一方で、飽きっぽい人や、何か少し物足りなさを感じている人には、良くも悪くも、本来抱える必要のなかった「他人の余計なドラマ」を運んで来てくれる。自分の冒険を自動的に2倍にしてくれるのだ。

 

日本人の半数近くが80年以上生きるとされている今日、自分だけを見つめて生きていくには人生が長過ぎる気がする。そういうことを考えると、結婚って、失敗を恐れて初めから挑戦を回避するにはもったいない、価値ある暇つぶしだ。私自身、最近は仕事と子育てで忙しくしているが、この状況が落ち着いて退屈したら、また結婚したいなと思っている。

 

 

……という私の願望はさておき、“どう転んでも幸せであればオッケー”という賢い着地点を知っているはずの私たち人間は、つまるところもっとその柱を信じて、自分を幸せにすることにより真摯になるべきだろうと思う。それは決して、誰かの幸せが脆いことで相対的に自分の足場の強度を確認することじゃない。誰が最後まで不幸を隠し続けていられるかを競うチキンレースで最後まで勝ち抜くことでもない。

 

他人と比較しなくても自分が本当に幸せな状態を見つけること。たまに不満を持ったり、不幸になったりする自分を受け入れること。そして、他人からの視線に縛られないこと。これらを意識することで、本来たくさんの選択肢を持っているはずの女性たちは、その自由を、今よりもっと伸びやかに謳歌できるようになるのだろうと思うのだ。

 

 

 

 

【著者紹介】

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紫原明子(しはら あきこ)

エッセイスト。1982年福岡県生。高校卒業後、音楽学校在学中に起業家の家入一真氏と結婚。のちに離婚し、現在は2児を育てるシングルマザー。

個人ブログ『手の中で膨らむ』が話題となり執筆活動を本格化。複数の連載を持つ。

 

 

 

 

 

 

 

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邦題と原題が違いすぎるけど傑作な恋愛映画 7選

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この世に送り出された映画の数は、有名・無名を合わせると無数に存在します。

その中からラブストーリー、ラブコメディに絞ったとしても、まだまだ星の数ほどあるでしょう。さらにそこから、どれだけ厳しい目で「傑作」を選んだとしても、両手では数えきれないほどの作品が存在していると思います。

前回は、そんな無数の映画の中から「結婚式をテーマにした映画」をご紹介しましたが、今回はもう少し変わった切り口で……

「英語タイトルと日本語タイトルが全然違うけれど、内容は最高なラブストーリー・ラブコメディ」をお届けします。

 

 

 

カールじいさんの空飛ぶ家

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原題:「UP」

「空へ上がる」の意味で「UP」と付けられましたが、「心の成長」の意味も持たせていると言われています。

 

作品概要

78歳のカールじいさんは、最愛の妻エリーに先立たれ、彼女との思い出が詰まった家でひとり暮らしをしていた。幼なじみだったふたりは、冒険家チャールズ・マンツに憧れて、彼が幻の鳥を追って消息を絶った南米の“パラダイスの滝”に、いつか一緒に行こうと約束していた。ある日、カールじいさんはエリーとの約束を果たすため、人生最大の決心をする。住み慣れた家に無数の風船を結びつけ、“パラダイスの滝”を目指して大空へ!偶然空飛ぶ家に乗り合わせた少年ラッセル、南米で出会う不思議な犬ダグと共に、冒険の旅が始まる。思いもよらない運命が待ち受けるとも知らずに…。
果てなき可能性のある人生の素晴らしさを教えてくれる、大人から子供まで楽しめるハートウォーミング・アドベンチャー!

引用元:http://www.disney.co.jp/studio/animation/1015.html


この作品の魅力
「え!? カールじいさんってラブストーリーなの!?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。この作品はある種、究極のラブストーリーです。

映画の冒頭10分で描かれる愛する奥さんエリーとの出会い、結婚生活、そして別れ。そんな奥さんが生前行きたがっていたパラダイスの滝へ奥さんの写真を抱えて旅に出るカールじいさん。アドベンチャーでありながら、その冒険のきっかけは全て愛していた奥さんのためにある、究極のラブストーリーなのです。

愛すべき人を死ぬまで愛し、相手に先立たれてしまっても相手の夢を叶えようとする。カールじいさんは映画史上最高のイケメンと言っても過言ではないと思います。

 

 

ラブ・アゲイン

ラブ・アゲイン [DVD]

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原題:「Crazy, Stupid, Love.」

「ヘンテコで、お馬鹿な、恋愛」という原タイトルだったものが、主人公夫妻の心情の変化を表して「ラブ・アゲイン」と変えられています。響きだけ聞いても「ラブ・アゲイン」のほうが日本人受けしそうと思えるから、不思議。

作品概要

まじめを絵に描いたような40代のキャル・ウィーバー(スティーブ・カレル)は理想的な人生を送っていた。安定した職に就き、マイホームを手に入れ、高校時代の恋人だった妻との間にはかわいい子供たちがいる。しかし、妻のエミリー(ジュリアン・ムーア)が男をつくり、離婚を考えていると知ったときから、キャルの“申しぶんのない”人生はもろくも崩れ去る。
ひとりの夜を地元のバーで寂しく過ごしていたキャルは、30代の遊び人ジェイコブ・パーマー(ライアン・ゴズリング)と知り合い、舎弟のようになっていく。

引用元:http://wwws.warnerbros.co.jp/crazystupidlove/index.html

この作品の魅力
とにかく面白い! 元気が出る!
様々な恋愛模様を面白おかしく大げさに描きつつも、最後はさまざまな角度から感動させるストーリーがニクいです。
主人公のキャルがダメ男から成長していくことで話が広がっていくのですが、途中でラブコメディらしからぬびっくり展開も……! さらに広がりきった展開を見事に収束させるクライマックスに、笑顔になること間違いありません。

 

 

めぐり逢えたら

めぐり逢えたら [Blu-ray]

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原題:「Sleepless in Seattle」

「シアトルの眠れない日」というタイトルが、なぜか「めぐり逢えたら」に。これは「めぐり逢い」という1957年公開の映画と今作品のストーリーが関係あることから、日本語タイトルを「めぐり逢えたら」にされています。

作品概要

ボルチモアの新聞記者アニー・リード(メグ・ライアン)は、カーラジオで偶然聞いた番組に心ひかれた。それはリスナー参加のトーク生番組で、シアトルに住む8歳の少年ジョナー・ボールドウィン(ロス・マリンジャー)が「落ち込んでるパパに新しい奥さんを」といじらしいまでに切々と訴えていた。続いて電話口に出た父親サム・ボールドウィン(トム・ハンクス)の声が、彼女の胸に響いた。建築技師のサムは、1年半前に妻に先立たれてからのやるせない心境を淡々と語り出し、孤独で眠れぬ夜もあると告白する声にもらい泣きするアニー。その時から彼女の内部で何かが変わった。

引用元:http://movie.walkerplus.com/mv10314/

この作品の魅力
邦題の意味で書いた『めぐり逢い』という名作を題材にしつつ、ユーモラスにラブコメとして成立させた映画です。男女関係の物語に共感を得つつ、恋愛においての友人関係も温かく描いているのがポイント。男性が見ると、作中の女性同士の会話に驚くこともあるかもしれません。

女性同士の会話にやたらとリアリティがある理由のひとつに、監督のノーラ・エフロンが女性であることも起因しているかもしれません。彼女だから描けた世界観とリアルな会話は男女とも楽しめる内容ではあるものの、見た感想は男女で異なると思うので、鑑賞後は二人で語り合うと楽しいはずです。

 

 

 17歳の肖像

17歳の肖像 [Blu-ray]

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原題:「An Education」

優等生だった女性が歳上のプレイボーイと恋に落ち、さまざまな体験をすることを「教育」というタイトルで包括していましたが、それが邦題では「17歳の肖像」と、もっと「青春感」を感じられるタイトルに変更されました。

作品概要

1961 年、ロンドン郊外。16歳の少女ジェニーは、両親が期待するオックスフォード大を目指して勉強に励む優等生。しかし、本心ではパリに憧れ、退屈な毎日にう んざりしていた。そんなある日、彼女は倍以上も年の離れた男性デイヴィッドから突然声をかけられる。最初は身構えたジェニーだったが、デイヴィッドの紳士 的で知的な言動に心を許し、あっという間に恋に落ちてしまう。ほどなく両親の信頼も獲得したデイヴィッドは、彼女をナイトクラブや音楽会といった魅惑的な 大人の世界へと導いていく。そんなデイヴィッドにすっかり夢中になるあまり、大事な勉強にまるで身が入らなくなってしまうジェニーだったが…。

引用元:http://bd-dvd.sonypictures.jp/17-sai/site/

この作品の魅力
優等生が初めて男性に恋をして、暴走してしまう様を描いている作品です。若さゆえ、経験不足ゆえの失敗を描いていきます。
ある意味「恋は盲目」という言葉をそのまま描いているような作品で、見ていると時折男性にイラッとするほど、ヒロインのジェニーに感情移入してしまいます。
イギリスとフランスの60年代を描いた舞台の美しさも相まって、世界観を堪能しながら、人様の恋愛を目撃する不思議で素敵な時間を堪能できます。

 

 

 

世界にひとつのプレイブック

原題:「Silver Linings Playbook」

「希望を得るための作戦図」という意味のこの原題は、「Every cloud has a silver lining(どんなに困難な状況や悪いことにも何かしらの良いことがある)」ということわざの「Silver Linings」と、アメリカンフットボールの作戦図「Playbook」を合わせたトリッキーなタイトル。英語のことわざそのままでは伝わらないことから、「世界にひとつの」という意訳がされました。


作品概要

妻の浮気が原因で怒りをコントロールできなくなり、精神病院入りを余儀なくされたパット。ようやく退院したものの、妻ばかりか仕事も家も失ってしまい、実家に戻って社会復帰を図ることに。心身の健康を取り戻せば、接近禁止令の出ている妻ともやり直せると思い込んでいるパットだったが、あいかわらず突然キレてはトラブルを引き起こすこともしばしば。そんなある日、友人に誘われたディナーで近所に住む若い女性ティファニーと出会う。彼女もまた、夫を事故で亡くして以来、心に問題を抱えており、パットはそんな彼女のエキセントリックな言動に振り回されるハメに。ところがティファニーはパットの妻とも知り合いで、パットがよりを戻せるよう手助けしてあげると提案。その交換条件として、ダンス・コンテストにパートナーとなって出場することを迫られるパットだったが…

引用元:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=344429

この作品の魅力
この作品の良いところは、とにかく登場人物が揃いも揃って欠点だらけなところ。あまりに欠点だらけの登場人物たちに私たちの誰が見ても「自分の方が利口かも……」と、ちょっとした安心感を覚えてしまうかもしれません。
そんな彼らが一生懸命に、より良い希望(=Silver Linings)を見つけようと奮闘する映画、応援したくなること間違いナシの傑作です。
基本的にはコメディタッチで描かれていますが、最後にはうっとりしてしまうロマンチックなクリスマスシーンを展開。カップルでも夫婦でも素敵な一夜を彩ってくれる作品と言えます。

 

 

 

恋のから騒ぎ

ヒース・レジャーの恋のからさわぎ [DVD]

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原題:「10 Things I Hate About You」

「10個のあなたの嫌いなところ」という原題のとおり、10の項目が作中にでてくる詩の中に登場します。それが「から騒ぎ」となってしまうのは、邦題では作品全体の雰囲気を表したかったからかもしれません。でも、個人的には原題でもじゅうぶん面白そうな気が……。

作品概要

転校生のキャメロン(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、学校のアイドル的存在のビアンカ(ラリサ・オレイニク)に一目惚れ。ところがビアンカは、姉のキャット(ジュリア・スタイルズ)がデートをしない限り誰ともデートをしてはいけないと、父親に約束させられていた。キャメロンは、ビアンカとのデートを実現させるために、変わり者で男嫌いのキャットのデート相手を探すことに。そして、学校のはみ出し者パトリック(ヒース・レジャー)を買収し、キャットを誘い出すよういろいろな作戦に出るが・・・。

引用元:http://goo.gl/NIiuB9

この作品の魅力
現実の恋愛を冷静に考えると、一目惚れなどの運命的な出会いというのはなかなか起きないもの。「気付いたら好きになっていた」ということも多いのではないでしょうか。
今作はその「気付いたら好きになっていた」という様子を学園ラブコメで描いています。さまざまな登場人物の「あるある」感も面白く、王道の物語だからこそ見ていて楽しく、爽快なストーリーです。
そして……何と言ってもこの映画の主演は、あのクリストファー・ノーラン監督のバットマン3部作の2作目『ダークナイト』でジョーカーを演じた、ヒース・レジャー! 彼の生前の魅力を堪能できる一本です。

 

 

 

そんな彼なら捨てちゃえば?

そんな彼なら捨てちゃえば? [DVD]

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原題:「He's Just Not That into You」

「彼は君のこと、そこまで好きじゃないかもよ」という意味の原題なのですが、ご覧いただいてわかるとおり、この映画は原タイトルと日本語タイトルで男女の立ち位置が真逆になっているという、珍しいものです。でも、「彼は君のことがそこまで好きじゃないから、だから、そんな彼なら捨てちゃえば?」と、女性の背中を押しているようにも感じられる邦タイトル。少しでも見る人をポジティブにさせたかったのかもしれません。

 

作品概要

同じ会社に勤め、互いの私生活も相談し合う仲のジジ、ベス、ジャニーン。何度失恋してもポジティブなジジは、ジャニーンの紹介で最近デートしたコナーに一目惚れ。だが、その後彼からの連絡はなく、男友達のアレックスに相談すると、駆け引きでも何でもなく単に君に興味がないだけ、と一刀両断にされてしまう。一方、恋人のニールと同棲7年目でそろそろ結婚をと期待していたベスは、結婚という形に囚われることを嫌う彼に見切りをつけ、別れを宣言。また、唯一の既婚者であるジャニーンは、新居の完成が間近で結婚生活も順調かに思われたが、ある時、夫ベンの浮気が発覚してしまう。こうしてそれぞれの岐路に立たされた彼女たちは、最高のパートナーを求めて男のホンネに向き合い、幸せへの道を模索していくのだが…。

引用元:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=333367


この作品の魅力
恋愛をすると悶々とすることも多く、時に決断をして前に進むことも必要なもの。アメリカのラブコメでありながらも、日本人でも感情移入できる要素が多く描かれていて、共感を得られやすい作品です。
恋愛における「暗い部分」も余すところなく描いているのですが、納得したり、学べたりする要素も多く、共感できない部分もきっと反面教師になるので、全ての物語が私たちの恋愛にプラスになってくれる作品です。
見終わって抱く感想としては、「純粋な恋愛って素敵だ」ということ。あれこれ経験したり、情報を入れすぎるのもかえって考えものだなと、自らの今までを…と、個人的な話はこのあたりでやめておきます。


 

 

まとめ

「英語タイトルと日本語タイトルが全然違うけれど、最高のラブストーリー・ラブコメディ」ということで、この世に存在する「映画まとめ7選記事」のどれとも似つかないものを選ばせていただきました。

ちなみに、今回の切り口に関係なくわたしが全てのラブコメディ/ラブコメディの中で最も好きなのは……『ラブ・アゲイン』です! 未婚の方も婚約中の方も、既婚の方も絶対に損はしません。必見です。

『ラブ・アゲイン』以外の作品も、素敵なラブストーリーからシニカルなラブコメディまで、どれもすばらしい作品です。これらの映画によって、みなさんの恋愛や結婚生活が少しでも輝かしいものになったら幸いです。

 

ライター:柳下修平

シネマズby松竹」編集長。

twitter:@shuhei0919y

blog:http://www.cinemawith-alc.com/ 

 

 

 

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